大仙市協和船岡の鹿嶋祭(美しき水の郷あきた)
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写真は、船岡地区の君ヶ野集落(39戸)での「鹿島祭り」
大仙市協和船岡地区では、昔から「鹿島祭り」と称して、龍の形をした船を造り、これに旗をさして、川へ流す伝統行事が行われています。
詳しい歴史ははっきりとはしないものの、戦前からすでに行われており、戦時中は一時途絶えたものの、その後青年会が復活させたモノだそうです。
現在は毎年6月の第二日曜日に行われている地域の行事です。
![写真:枠木で骨組みを組みます](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_1.jpg)
![写真:乾燥させておいた萱と稲藁を用います](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_2.jpg)
![写真:綯っておいた縄で固定します](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_3.jpg)
![写真:縄にテンションを掛けて立ち上げます](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_4.jpg)
![写真:だんだん形ができてきました](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_5.jpg)
![写真:仕上げの装飾作業です](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_6.jpg)
![写真:完成間近](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_7.jpg)
![文字:鹿嶋づくり(バナー)](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_8.gif)
材料は、枠木(直径2~3cm、長さ2~3m)、カヤ、稲わら、さわら(龍の鱗)、スギの皮(龍の舌)、縄、武者人形(わらで作る)等、全てが天然素材で自然に還るものでできています。
君ヶ野集落では、以前は青年会が製作していたそうですが、現在は青年会の組織も途絶えてしまい、集落の役員が前日の夜に集まり、2時間程度で製作しているそうです。
![写真:完成](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_9.jpg)
![写真:正面からみたところ](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_10.jpg)
![写真:横から見たところ](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613164304_11.jpg)
鹿嶋舟にたてるカラフルな旗は各家々で造り、「鹿島」に奉納します。旗の色は5色で、色の順番も決まっています (上から緑→黄色→赤→白又は青→紫)。
農山村に伝わる伝統行事らしく、本来の目的は農作物の「五穀豊穣」を願ったものと思われますが、現在は、各家々で「家内安全」「交通安全」等、各々の願い事が旗に書かれています。
君ヶ野集落には神社がないので、同じ船岡地区の野田集落にある船玉神社より神主を招いて神事をおこない、その後、みんなで曳いて運び、最後には川に流します。
(現在は人も少なく川も汚れるので流していません)
![写真:>軽トラックの荷台で揺られながらで運ばれていく「鹿嶋」](/uploads/public/archive_0000001717_00/060613170042_14.jpg)
同じ6月の第二日曜日には、旧協和町船岡地区の淀川沿いに位置する君ヶ野・宇津野・一ノ渡・船沢の4集落で、この「鹿嶋」祭が行われています。
農山村地域にこのように残る伝統行事を守ることはとても大変なことですが、なんとかしていつまでも大事に続けていって欲しいものです。