令和6年4月30日に、農地中間管理機構関連ほ場整備事業「象潟前川地区」で生物の保全活動が行われました。本地区内には、“天然記念物「象潟」九十九島”が存在しており、田んぼに島が浮かぶ絶景として知られています。秋田県では、その美しい景観と豊かな自然環境を保全しながら、収益性の拡大を目指したほ場整備に取り組んでいます。今回の保全活動はその一環として、県、市、土地改良区が企画しました。今年度から本格的な区画整理工事開始に先立ち、地区内に生息する生き物を捕獲して近隣の水辺に移し替えることで、多様な生物を保全することを目的としたものです。
 保全活動には、象潟小学校の5年生46名が参加し、ほ場整備事業の説明を受けた後に捕獲作業を行いました。児童はスタッフとして参加した地元農家やにかほ市土地改良区及び関係者と協力しながら、生き物とのふれあいを楽しんでいました。今回の捕獲作業では、ドジョウ類、キタノメダカ、マルタニシ、スジエビ等の生き物が確認され、これらの生き物は外来種(アメリカザリガニ、タイリクバラタナゴ)を除いて近隣のため池に一時的に放流、数年後には、新しく整備される環境保全型水路へ里帰りする予定となっています。
 象潟前川地区では、今後も環境との調和に配慮したほ場整備事業を進めていくこととしています。
 
~児童の声~
・象潟の田んぼには、こんなに色々な生き物がいると知って、びっくりしました。
・これから、もっと生き物のことを大切にしていきたいです。
・工事が終わるまで、生き物が元気に生きていてほしいなと思いました。
・松尾芭蕉が来たときのような九十九島になるといいなと思いました。
・美しい水田には、たくさんの苦労や努力、協力があって、私も自然に関係する活動には積極的に参加しようと思いました。