令和5年9月27日(水)、秋田県立大学アグリビジネス学科1年生の52名が農業農村整備事業の現地研修に訪れました。

 「農業土木」を支える技術者の不足が懸念される中、当課では、多くの学生に農業水利施設や農地を見て「農業土木」への関心を深めてもらうため、現地研修に協力しています。

本城頭首工を見学する学生

 はじめに、北秋田市米内沢の「本城頭首工」を見学しました。「頭首工」とは、河川から必要な農業用水を用水路に引き入れる目的で設置される施設です。本施設は1級河川米代川水系阿仁川より取水しています。

 築造は江戸時代中期と言われており、平成19年度に大雨で被災しましたが、現在の形に復旧されています。中央部に設置された魚道が環境に配慮した施設構造になっていることなど、河川工作物としての設計上の留意点について学びました。

 

本城地区を見学する学生

 次に、本城頭首工から取水された用水で営農する「本城地区」の水田を見学しました。本地区は県営ほ場整備事業により大区画化されました。また、水田を畑地として活用できる仕組みについて学びました。

 

堂ヶ岱大堤ため池を見学する学生

 最後に、今後ため池整備事業により改修される、「堂ヶ岱大堤ため池」を見学しました。ため池の下流には集落があるため、近年全国各地で多発している震災や洪水被害からの安全確保が喫緊の課題となります。

 これらの問題に対応するため、洪水吐(満水時の越流施設)・取水施設を改修予定です。学生たちは農業農村整備事業の重要性について学びました。

 

 今回の現地研修を通して、1人でも多くの学生に「農業土木」への興味をもっていただければ幸いです。