令和3年10月23日(土)、大仙市豊岡地域で「豊岡魅力の里づくり秋の交流会」が開催されました。
 この催しは、「豊岡魅力の里づくり協議会」(注1)が主催し、秋田県の事業「魅力ある里づくりモデル事業」(注2)を活用して行なったものです。
 当日は、地域内外の参加者約30人が、ホタルの餌となるカワニナの放流や、史跡「十六沢城址」の見学、新米と伝統料理の試食を行いました。

鳥越の滝下流の水路にカワニナを放流する参加者たち 用水路にカワニナを放流する参加者たち
 豊岡地域は水がきれいなためホタルが多く生息しています。参加者たちは地域の名所であり水源の一つになっている「鳥越の滝」を見学したのち、ホタルの生育環境整備を目的としてカワニナを放流しました。
 ホタルは6月第3週頃から出始めるそうです。

十六沢城址の東屋で説明を受ける参加者たち 十六沢城址の遺構「空堀」を歩く参加者たち
 十六沢城址では「空堀」や「郭(くるわ)」等の遺構を見学しました。ここは11世紀中頃から16世紀後半まで使われていた山城で、現在は「十六沢城址緑地公園」として整備され市民の憩いの場となっています。(注3)

発砲容器に入った日の丸鍋 新米のおにぎりと漬物
 中仙公民館豊岡分館では地域のお母さんたちに作っていただいた「日の丸鍋」と新米のおにぎり、漬物をいただきました。
 豊岡地域を含む中仙地域はウサギの飼育が盛んで、豊岡地域でも昔はうさぎ肉が入った鍋「日の丸鍋」を食べていたそうですが、現在はほとんど食べる機会がないそうです。(注4)
 おにぎりの新米は協議会の藤澤会長が栽培したお米で、3年前から始めた有機栽培米とのことです。(注5)
 参加した大沢郷三地区結々会の今田会長(大仙市、注6)からは「自分たちの地区と同じく魅力がある地区と感じた」との感想があったほか、子供たちからは「来年も参加したい」「みんなに豊岡の魅力を伝えたい」「おにぎりも日の丸鍋もおいしかった」などの感想を聞く事ができました。



(注1 豊岡魅力の里づくり協議会は、小沼、八日市、十六沢の3集落で構成される団体で、希少動植物・文化財などの地域資源及び、里地里山の環境保全と普及・啓発を目的に活動しています。
 なお、小沼地域は秋田県が認定する「里地里山50」の認定地域になっています。小沼地域についてはこちらをご覧ください。)

(注2 魅力ある里づくりモデル事業は、秋田県が実施する「魅力ある秋田の里づくり総合支援事業」の中の1事業で、少子高齢化や過疎化といった問題を解決するため、認定地域が実施する他地域との交流活動や、地域特産物の6次化、農地の維持活動の活性化などへの支援を行っています。)

(注3 今回の交流会には含まれませんでしたが、城址の約1km南に1300年前の創建と伝えられる「小沼神社」があり、城址から古参道が続いています。
 協議会では今後、地域の魅力をPRするため、古参道を含む約5.2kmをトレッキングコースとして整備する計画です。)

(注4 日の丸鍋は毎年10月に大仙市中仙支所で開催される「全国ジャンボうさぎフェスティバル」で食べることができます。今回のレシピも「ジャンボうさぎ実行委員会」様よりいただきました。)

(注5 小沼地域はとれるお米の品質の良さから「あきたこまち」の採種圃がある地域です。)

(注6 大沢郷三地区結々会は、2年前から魅力ある里づくりモデル事業を活用して、大仙市大沢郷宿地域で地域振興を目的に活動を行っている組織です。)