結核年報(秋田県)
2023年05月19日 | コンテンツ番号 4649
令和4年 秋田県の結核登録者情報調査年報集計結果(概況)について
令和4年1月1日から令和4年12月31日に新たに登録された結核患者(新登録結核患者数)と、令和4年12月31日現在に登録されているすべての登録者(年末時登録者数)に関する状況を、結核登録者情報システムにより「結核登録者情報調査年報」として集計しました。
令和4年の新登録結核患者の状況 ※罹患率は人口10万対
- 新登録結核患者数(罹患率)
52人(5.6)、R3年46人(4.96)
患者数は前年に比べ6人増加し、罹患率は0.7増加 - 性・年齢階級別の状況
全年齢では、男35人 女17人
65歳以上の割合は80.8%(42人) - 肺結核菌陽性患者数(罹患率)
30人(3.2)
肺結核患者(33人)の90.9% - 肺結核菌喀痰塗抹陽性患者数(罹患率)
18人(1.9)
肺結核患者(33人)の54.5% - 肺結核患者(33人)の菌検査実施状況
塗抹検査実施割合 33人(100%)、前年比2.9ポイント増加
培養検査実施割合 32人(97.0%)、前年比5.6ポイント増加
培養検査結果把握割合 24人(72.7%)、前年比13.0ポイント減少 - 肺結核結核菌培養陽性者(19人)中 薬剤感受性検査結果把握割合
6人(31.6%)、前年比5.4ポイント減少
(その内、INH耐性0人、RFP耐性0人、SM耐性0人) - 治療について 喀痰塗抹陽性初回治療者(16人)中PZA含む4剤治療割合
5人(31.3%)、前年比2.0ポイント減少 - 糖尿病合併の状況 新登録患者中の糖尿病合併者
11人(21.2%)、R3年6人(13.0%) - HIV感染の状況 新登録患者中のHIV合併者
0人、R3年0人 - 外国国籍者の状況 新登録患者中外国国籍者
3人 (最近5年以内に入国1人、その他・時期不明2人)
R3年3人 - 潜在性結核感染症(LTBI)治療対象者届出数
14人、R3年21人
令和4年の年末時結核登録者の状況 ※登録率、有病率は人口10万対
- 年末時総登録者数(登録率)
98人(10.5)、R3年113人(12.0)
登録者数は前年に比べ15人減少し、登録率は1.5ポイント減少 - 活動性結核患者数(有病率)
29人(3.1)、R3年34人(3.6)
年末時の治療者数は前年に比べ5人減少し、有病率は0.5ポイント減少 - 年末時総登録者数の受療状況
入院 8人(8.2%)
外来(他疾患入院) 3人(3.1%)
外来(通院) 19人(19.4%)
治療なし 61人(62.2%)
不明 7人(7.1%)
令和3年の新登録結核患者のコホート法による治療成績、治療期間
(コホートは前年の新登録肺結核患者についての追跡)
- 喀痰塗抹陽性初回治療者(24人)の治療成績
治療成功(治癒+治療完了) 13人(54.2%)、前年比30.4ポイント減少
(内訳)
治癒 5人(20.8%)、前年比40.7ポイント減少
治療完了 8人(33.3%)、前年比10.2ポイント増加
- 喀痰塗抹陽性初回治療者 治療完遂者(13人)の治療期間
6カ月未満 0人(0.0%)
6カ月以上9カ月未満 4人(30.8%)
9カ月以上12カ月未満 7人(53.8%)
12カ月以上 2人(15.4%)
結核に関する用語の説明
- 集計期間
結核の統計では、患者数 及び 登録者数等は年度ではなく、「年」で集計する(1/1~12/31までの1年間)。 - 新登録結核患者数
結核を診断した医師が保健所長に届出をし、その年に新しく結核患者として登録された人の数(肺結核、肺外結核等で治療を受けている人)。 - 新登録喀痰塗抹陽性肺結核患者数
新登録の肺結核患者のうち、喀痰塗抹検査で結核菌が陽性であり、他人に感染させる危険性がある人の数。 - 罹患率(人口10万対)
2、3の新登録の結核患者についての人口10万人に対する率。県及び保健所管内の人口で割って算出。 - 年末時登録者数
その年の12/31時点で、保健所に登録されている人すべての数(治療中、治療終了後の経過観察、活動性不明の人等すべてを含む。) - 年末時活動性結核患者数
保健所に登録されている人のうち、12/31時点で「治療中」の人の数。 - 登録率、有病率(人口10万対)
5、6の年末時の登録者数及び治療中の人についての人口10万人に対する率。県及び保健所管内の人口で割って算出。 - 結核死亡者 及び 死亡率(人口10万対)
その年の 1/1~12/31の1年間に、結核により死亡した人の数。結核死亡者についての人口10万人に対する率。県及び保健所管内の人口で割って算出。 - コホート法
コホートとは、1年間などの時期を定めてこの間に治療を開始した患者の集団を指す。このコホートを一定期間追跡し、治療終了時点での成績を見るのがコホート分析法である。
結核登録者情報システムでは、前年登録の肺結核患者を対象に、入力された情報から自動判定し、①治癒、②治療完了、③死亡、④失敗、⑤脱落、⑥転出、⑦12か月を超える治療、⑧判定不能、の8区分で計上している。
①+②を「治療成功」とよび、WHO(世界保健機関)は85%達成を目標にしている。
ここでは、前年新登録喀痰塗抹陽性肺結核初回治療者の治療成功(治癒+治療完了)割合のみを抜粋して掲載している。
※ 詳細は、ダウンロード:結核年報 令和3年集計結果(概況)をご参照ください。
※ 結核研究所、厚生労働省、公益財団法人結核予防会 等の全国の結核情報もご覧ください。