ご存知ですか?化学物質過敏症

2019年05月31日 | コンテンツ番号 42618

化学物質過敏症とは

化学物質過敏症は過敏という名が示すように、ごく少量の物質にでも過敏に反応する点ではアレルギー疾患に似ています。最初にある程度の量の物質に曝露されると、アレルギー疾患でいう“感作”と同じような状態となり、二度目に同じ物質に少量でも曝露されると過敏症状を来します。時には最初に曝露された物質と二度目に曝露された物質が異なる場合もあり、これは多種化学物質過敏症と呼ばれます。

化学物質過敏症はこのようなアレルギー疾患様の性格だけでなく、低濃度の化学物質に反復曝露されていると体内に蓄積し慢性的な症状を来すという中毒性疾患に近い性格も兼ね備えています。

化学物質過敏症は未解明の部分が多い疾患ですが、このようにアレルギー性と中毒性の両方に跨る疾患、あるいはアレルギー反応と急性・慢性中毒の症状が複雑に絡み合っている疾患であると考えられています。

(※厚生省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班「化学物質過敏症 思いのほか身近な環境問題」パンフレット(平成9年8月)より引用)

主な症状

頭痛、全身倦怠感、不眠、便秘、動悸など特徴のない症状が多いようですが、このほかにも様々な症状があるようです。

(主な症状)
〇自律神経障害・・・発汗異常、手足の冷え、頭痛、易疲労性
〇内耳障害・・・めまい、ふらつき、耳鳴り
〇気道障害・・・咽頭痛、口渇
〇循環器障害・・・動悸、不整脈、循環障害
〇免疫障害・・・皮膚炎、喘息、自己免疫異常
〇運動器障害・・・筋力低下、筋肉痛、関節痛、振せん
〇消化器障害・・・下痢、便秘、悪心
〇眼科的障害・・・結膜の刺激症状、調節障害、視力障害
〇精神障害・・・不眠、不安、鬱状態、不定愁訴

原因となる物質

原則的にはアレルギー疾患同様、その患者さんにとって合わない物であれば何でも原因物質になる可能性があり、世の中の物質すべてといっても過言ではないようです。

ただ、次のような物質が頻度的に原因物質となる可能性が高く、意外と日常生活の中で身近に存在し、意識せずに接触している可能性が高いと考えていいようです。

〇主に屋外
 大気汚染物質、ディーゼル粉塵、排気ガス、除草剤、殺虫剤、花粉、動物の毛など

〇主に屋内
 柔軟剤、芳香剤、香水、洗剤、漂白剤、食品、食品添加物、残留農薬、ガス排気、タバコ、カビ、ダニ、ちり、防ダニグッズ、防菌グッズ、建材、接着剤、ホルマリン、塗料、シロアリ駆除剤など

私たちにできること

化学物質過敏症については、病態や発症メカニズムなど未解明な部分が多く、医学的な定義や診断基準が確立されていない現状にありますが、まずは、この病気についてご理解いただき、症状に苦しんでいる方へのご配慮をお願いします。

また、家庭内の安全確認からはじめ、地域の環境整備や地球規模での環境問題など、広い視野を持って環境についての問題を考えていきましょう。

外部リンク

厚生労働省 「化学物質の安全対策サイト」

公益財団法人 日本中毒情報センター