つつが虫病

2018年04月27日 | コンテンツ番号 1137

つつが虫病って、どんな病気?

 新緑の頃やお盆過ぎ、更に晩秋にはつつが虫病への注意が必要です。
 野山や河川敷へ出かけた後、なかなか治らない重い風邪のような症状で、高熱や発疹がでたら…それは つつが虫病かもしれません。

「ツツガムシ」と「つつが虫病」

 ツツガムシとは、ダニの一種で日本国内には約120種類以上生息しているといわれています。そのうち、主にアカツツガムシ、フトゲツツガムシ、タテツツガムシの3種が「オリエンチア ツツガムシ」という病原体を保有するとして知られています。
 通常、ツツガムシの成虫は土の中で生活していますが、卵からかえった幼虫は地表に這いだし、その後の成長に必要な栄養を取り込むため野ネズミなどの温血動物に刺咬する性質があります。
 この幼虫が病原体を持っていた場合(有毒ツツガムシ)、刺咬されたヒトが「つつが虫病」を発症します。
  ツツガムシの幼虫は、0.2 mm程と非常に小さいため、もし身体に取り付かれても気がつくことが出来ません。また、アカツツガムシに刺咬されると針で刺されたような痛みが数日続きますが、それ以外のツツガムシは刺咬されても痛みやかゆみを感じることがないため、発症まで気がつかない人がほとんどです。有毒ツツガムシに刺咬された部分はやがて水疱となり、刺咬されてから10日ほど経つと1cm位の大きなカサブタ(刺し口)となります。発熱などの症状がでるのはこの頃です。

つつが虫病の主な初期症状

  1. 体がだるくて食欲がなくなる
  2. ひどい頭痛、寒気
  3. 39~40℃の高熱がでる
  4. 胸、背中~腹部に赤い発疹がでる(発熱後、3~4日後)
  5. 体のどこかに大きなカサブタがある(痛くもかゆくもない)

1~5の症状は、有毒ツツガムシに吸着されてから、約7~10日で現れますが、適正な治療を受けることで熱はたちまち下がり、風邪よりも早く治ってしまいます。しかし、治療が遅れると入院が必要となり、やがて肺炎や脳炎のような症状が現れ、死亡してしまうこともあります。そのため、つつが虫病は早期診断・早期適正治療が決め手となります

ツツガムシの幼虫が活動する時期は、ツツガムシの種類によって異なります。
 秋田県では、フトゲツツガムシが主に10月~11月頃と翌年の4月~6月頃、アカツツガムシが7月~9月頃に活動しています。そのため、この時期、農耕地での作業や野山・河川敷での行動には注意が必要です。

つつが虫病の予防

 つつが虫病には治療薬はありますが、発症を防ぐワクチンはありません。そのため、以下のようなツツガムシに取り付かれないようにする対策が最も有効です。

  1. 野山や農耕地、河川敷では出来るだけ素肌を出さない。
  2. 野山や農耕地、河川敷から帰宅した後は早めに着替える。
  3. 着替えた衣服は室内に持ち込まず、すぐに洗濯をする。
    *衣服からツツガムシが這い出て家族に取り付く恐れがあります。すぐに洗濯ができない場合はビニール袋に衣類を入れて洗濯ができるまで密閉しておくとよいでしょう。
  4. 帰宅後は速やかに入浴し、念入りに身体を洗い流す。
    *ツツガムシはヒトに取り付いてから刺咬するまでに10時間ほどかかるとされています。刺咬される前に身体についたツツガムシを洗い流しましょう。
  5. ツツガムシの忌避効果がある虫よけスプレーの使用も有効です。ただし、効果は塗布部分に限定されるため、上記1~4の行動に併せて上手に利用しましょう。                     

つつが虫病の診断と治療

秋田県内には、つつが虫病の治療経験のある医師が多いため、つつが虫病と判断されれば直ちに適切な治療を受けることができます。身体に不審なカサブタや腫れ物があった場合は、他人に見せたくない部分であっても、必ず医師に診 てもらうようにして下さい。また、発病前の行動(山菜採りに出かけた、田畑での作業、河川敷でのレジャーなど)を伝えることも重要です。
 秋田県では昭和55年から検査体制が確立しており、健康環境センターでは つつが虫病の抗体検査を秋田県内の医療機関からは無料で受け付けています。

 

 

参考資料:「つつが虫病のしおり」第35版 平成30年4月 秋田県健康福祉部保健・疾病対策課、秋田県健康環境センター