ハンセン病を知っていますか?

2024年02月13日 | コンテンツ番号 6037

皆さんはハンセン病を知っていますか?

  家族と一緒に暮らすことができない・・・

  実名を名乗ることができない・・・

  結婚しても子どもを産むことが許されない・・・

  一生療養所から出て生活することができない・・・

  死んでも故郷のお墓に埋葬してもらえない・・・

  家族は転居を繰り返さなければならない・・・

 

 これらは、ハンセン病の患者であった方々と、その御家族が実際に受けた差別です。
 皆さん、想像できますか?
 なぜ、このような生活を強いられたのでしょうか?

 ハンセン病は「らい菌」による感染症で、かつては「らい病」と呼ばれました。
 発病すると、斑紋(はんもん:皮膚の色が変わったり、カサカサしたりするが、かゆみ等はない)が現れたり、身体の末梢神経が麻ひしたりすることなどが特徴で、適切な治療が行われなかった時代には、病気が進むと顔や手足が変形したりすることもあり、患者さんたちは偏見や差別の対象でした。
 さらに、隔離を必要とする病気ではないにもかかわらず、国が法律によって患者を強制的に隔離する政策をとったことが、一層ひどい差別を生みました。
 ハンセン病についての正しい知識が伝えられなかったことや、国の誤った政策などにより、患者であった方々は長い間様々な偏見と差別に苦しんできました。これは今現在もなお、完全には解決していない問題となっています。

 今、私たちにできることは何なのか、考えてみましょう。

ハンセン病とは、どんな病気ですか?

 ハンセン病は、ノルウェーのハンセン博士が発見した「らい菌」による感染症ですが、感染することはきわめてまれです。乳幼児など免疫力の弱い人が患者と接触したとき、まれに感染することがあります。ただし、栄養状態や衛生事情が悪かった時代には発病した人もいますが、現在の日本のような生活環境ではほとんど発病しません。
 発病した場合は、痛みや熱さ冷たさを感じにくくなる、などの症状が現れることがありますが、早期に適切な治療を行うことにより治ります。昔は「不治の病」として恐れられていましたが、有効な治療薬が開発され、外来(通院)治療で後遺症を残すことなく治すことができます。今も療養所で暮らしている方のほとんどが、ハンセン病そのものは既に治っているのです。

新たに発病する患者さんはどのくらいいますか?

 最近の新規患者数は、毎年、日本人も在日外国人も数名です。
 海外では、インドやブラジル、インドネシアなどではまだまだ患者が多く、世界的にみると年間およそ13万人(2022年、WHO)の新規患者がいます。患者数の多い国では、絶対的な医師不足や、貧困による生活環境の悪さなどが問題となっています。

療養所に入所されている秋田県出身の方は28名(令和5年5月1日現在)

<平均年齢:86.7歳  平均在園年数:55.5年>

  • 松丘保養園(青森市大字石江字平山19)     17名
  • 東北新生園(宮城県登米市迫町新田字上葉ノ木沢1) 3名
  • 栗生楽泉園(群馬県吾妻郡草津町大字草津乙647) 2名
  • 多磨全生園(東京都東村山市青葉町4-1-1)   6名

  ハンセン病の患者であった方々は、病気そのものは既に治っていても、療養所から出られない法律に長い間しばられてきました。
 平成8年に「らい予防法」が廃止され、平成20年には「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」が制定されるなど、社会復帰を後押しする施策も進められていますが、御高齢のうえ、ハンセン病の後遺症により身体の不自由な方が多く、また、子どもをもつことが許されなかったために家族がいない方が多いのです。
 何より、社会全体に、まだ偏見や差別などが残っているために故郷へ帰れない方がたくさんいるのです。

私たちにできること…

 ハンセン病に関することだけでなく、私たちの社会には様々な偏見や差別があります。

 二度と同じ過ちを繰り返さないために、私たちに何ができるのでしょうか。

「正しい知識を身に付け、理解すること」

 それが偏見や差別を社会からなくしていく最初の一歩になるはずです。

 一人ひとりが人権を尊重し、思いやりの気持ちで、元患者であった回復者の方々や、その御家族への温かい支援の輪を広げていくことです。

 人が人として生きる権利について、改めて考えてみましょう。

 

ハンセン病について もっと理解したいとき

国立ハンセン病資料館」(東京都東村山市青葉町4-1-13 )

 国立療養所多磨全生園にあります。
 ハンセン病に関する貴重な資料や写真が数多く展示されています。

 

重監房資料館」(群馬県吾妻郡草津町草津白根464-1533 )

 国立療養所栗生楽泉園にあります。
 ハンセン病患者の懲罰施設として使われた、通称「重監房」を再現展示しています。

 

ハンセン病元患者の御家族の皆様へお知らせ ~補償金の支給制度について~

 令和元年(2019年)11月15日に、議員立法により「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律(令和元年法律第55号。以下「法」という。)」が成立し、同年11月22日に公布・施行されました。                                               
 法の全文では、ハンセン病の隔離政策の下、ハンセン病元患者家族等が、偏見と差別の中で、ハンセン病元患者との間に望んでいた家族関係を形成することが困難になる等長年にわたり多大の苦痛と苦難を強いられてきたにもかかわらず、その問題の重大性が認識されず、これに対する取組がなされてこなかった、その悲惨な事実を悔悟と反省の念を込めて深刻に受け止め、深くおわびする旨が述べられています。
 法に基づき、対象となるハンセン病元患者の御家族の方々に補償金が支給されています。

 ○補償金の請求期限 令和6年11月21日  

 ○請求に関する窓口    厚生労働省健康局 補償金担当窓口
                                    電話番号 03-3595-2262
             受付時間  10:00~16:00
                                (月曜日から金曜日。土日祝日、年末年始を除く。)                                                                                                                                              
 詳しくは 厚生労働省「ハンセン病に関する情報ページ」を御覧ください。

 

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『ハンセン病を知っていますか?~秋田県とハンセン病~』  [1516KB]