結核の予防と対策

2018年12月26日 | コンテンツ番号 978

全国・秋田県の結核の現状(平成29年)

◎新たに結核になった患者さんの数

 全 国:16,789人(人口10万対の結核罹患率 13.3)

 秋田県:80人(人口10万対の結核罹患率 8.0)

 

 

結核の集団感染について 

◎【報道発表資料】結核の集団感染事例の発生について(平成30年12月19日) [283KB]

◎【報道発表資料】結核の集団感染事例の発生について(平成30年12月26日) [277KB]

 

 

【結核集団感染事例の定義】

      平成19年3月29日付け厚生労働省健康局結核感染症課長通知(一部改正)

 同一の感染源が、2家族以上にまたがり、20人以上に結核を感染させた場合をいい、発病者1人を6人の感染者に相当するとして感染者数を計算するものとする。 *初発患者はこの計算式には含まれない。

 

県民の皆様へのお願い

・結核は、感染しても必ず発病するわけではありません。

 通常は、身体の免疫機能が働いて、結核菌の活動を抑えています。

 また、発病した患者さんでも、痰の中に菌を排出していない軽症の場合は、他人にうつす恐れはありません。

・結核は、早期に発見されると、周囲への感染の心配もなく、6か月から9か月の内服治療で完治します。

 決して怖い病気ではありません。

・2週間以上長引く「かぜ症状」は要注意です。

 長引く咳、微熱、寝汗、だるさ等が続いたら、早めに医療機関を受診してください。

 周囲の方は、受診を勧めましょう。

 

こんな時はすぐに受診しましょう

  • タンのからむ咳が、2週間以上続く
  • 微熱や倦怠感(体がだるく活力が出ない)が2週間以上続く
  • 食欲不振、体重減少   

  *高齢者の場合は、上記のような典型的な症状が出ないことがあります。年に一度は健診を受けるようにしましょう。

 写真:結核菌

 

結核とは?

 結核菌に感染することよって、主に肺に炎症を起こす病気です。

 結核菌は重症の結核患者が咳やくしゃみをした時に飛び散り、それを周りの人が直接吸い込むことによってうつります。(空気感染)

図:せきからの感染ルート

感染しても発病するのは10人に1~2人程度

 結核に感染しても、必ず発病するわけではありません。通常は身体の免疫機能が働いて、結核菌の活動を抑えています。

 しかし、結核菌は、表面を丈夫な鎧(よろい)のような膜で覆われているという特徴を生かして、一度人間の身体の中に定着してしまうと、数十年と眠り続けます。

 そして、加齢や病気などで身体の免疫力が弱まると、再び菌が増殖を始めて活動を開始します。

 このために、日ごろから規則正しい生活を続け、身体を元気に保ち続けることが大切です。

すべての結核患者が感染源になるわけではありません

 発病しても、タンの中に結核菌を出していない軽症の場合は、他人に感染させる恐れはありません。

 重症患者も結核の薬を飲み始めると、タンの中の菌は激減します。

 発病しても治療を始めれば、周りの人に感染させる危険性は少ないので、過剰に心配する必要はありません。

結核の予防・検査

予防方法 

 結核に関心を持ち、正しく知ることが予防への第一歩です。
 また、咳が2週間以上続く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
 早期発見に努めることは本人の重症化や感染の拡大を防ぐためにも重要です。

乳児期のBCG接種で結核の免疫力をつける

 抵抗力のない赤ちゃんは、感染すると重症の結核を発病しやすく、生命にもかかわることがあります。 
 BCGは、結核の免疫をつけるための予防接種で、結核の発病を予防し、その効果は15年程度続くと言われています。

 生後1歳になる前にBCG接種を受けましょう。
(BCG接種についてはお住まいの市町村におたずねください。)

身体の抵抗力をつける

 結核は身体の抵抗力が弱まったときに発病します。
 日頃から十分な睡眠と食事、適度な運動などを心掛け、体調を整えていれば、感染しても一生発病しない可能性が高いです。

検査

ツベルクリン反応検査

 結核に感染したかどうかを判定します。
 結核に感染すると人体の中に結核に対する免疫ができるので、このアレルギー反応をみます。

血液検査【IGRA(イグラ)検査】

 ツベルクリン反応検査はBCG接種の影響を強く受けるため、結核に未感染であっても陽性を示すことが多いですが、IGRA検査は結核に感染したかどうかをBCG接種の影響を受けずに行うことができる検査です。

 クォンティフェロン(QFT)検査と、T-SPOT(ティースポット)検査の、二種類の検査法があります。

胸部エックス線検査

 多くの結核の病変は肺に現れるので、結核を発病したかを早期発見に有効です。

タンの検査

 タンの中の結核菌の有無等を調べます。

 これで結核菌が見つかれば、「結核」という診断が確定します。

結核の治療

結核にかかってしまったら・・・

  • 薬をきちんと飲めば治ります
    4種類の薬を6か月間(または3種類の薬を9か月間)毎日処方されたとおり服用することが、現在の標準治療になっています。タンの中に菌が出なくなれば、外来治療が可能で、通院治療を続けながら通常の生活が送れます。
  • 公費負担制度があります
    結核は継続して治療が必要な病気です。
    安心して治療が受けられるように、結核医療費公費負担制度(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)により、治療費の一部(または全額)が公費により負担されます。
    ※最寄りの地域振興局福祉環境部(保健所)にご相談ください。

日本の現状

日本では、複雑な問題がたくさんあります

  • 高齢者の結核患者が増えています
    人口の高齢化に伴って、結核患者も高齢者の割合が増加しています。
    若い頃、結核が流行していた世代の人は、結核に既に感染している人が多く、加齢や糖尿病、大きな手術等で体力・抵抗力が低下した時に眠っていた菌が目を覚まし、発病しやすくなります(既感染発病)。また、最近では新たな菌に再び感染し、発病するケースも増えています。
    ※既感染発病:感染から長い期間が経過して発病するタイプ。中高年に多い。
  • 学生・社会人の集団感染が後を絶ちません
    若い世代の多くは、結核菌に未感染のため、結核菌を吸い込むと感染しやすく比較的早い時期に発病する危険があります(初感染発病)
    また、結核は過去の病気と思いこみ、症状があらわれていても本人も医師も気付かず、受診や診断が遅れ、集団感染につながる事例が増えています。
    ※初感染発病:感染から数ヶ月後から2年くらいで発病するタイプ。乳幼児・思春期・青年に多い。
  • 働き盛りの感染性のある結核患者では、2カ月以上受診が遅れる割合が依然として大きいです。
  • 結核罹患率の地域格差は依然大きく、大都市で高い傾向にあります。
    大都市部に多く集中する傾向があり、国内の地域間格差が大きいです。
  • 外国籍の結核患者の割合が増加傾向にあります。
    外国籍結核患者の占める割合は全新登録結核者の9.1%です。(平成29年)

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