将来予測される主な影響
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農業生産への影響
米への影響
水稲では、全国において高温による品質の低下等の影響が確認されているほか、一部の地域や、その他の地域でも極端な高温年においては、収量の減少が見られます。
高温リスクを受けにくい(相対的に品質が高い)米の収量の変化を地域別に見た場合、収量の増加する地域(北日本や中部以西の中山間地域等)と、収量が減少する地域(関東・北陸以西の平野部等)の偏りが大きくなる可能性が挙げられています。
果樹の栽培適地の変化
果樹では、りんごやぶどうの着色不良等が発生しています。温州みかんやりんごは、気候変動により栽培に有利な温度帯が北上すると予測されており、既存の主要産地が栽培適地ではなくなる可能性があります。
ぶどう、もも、おうとう等については、既存の主要産地において高温による生育障害が発生することが想定されます。
森林への影響
人工林では、気温が現在より3度上昇すると、蒸散量が増加し、降水量の少ない地域でスギ人工林の生育が不適になる地域が増加する可能性が挙げらています。
また、天然林では、冷温帯林の構成種の分布適域がより高緯度・高標高域に移動・減少する一方、暖温帯林の構成種の分布適域が拡大すると予測されています。