県では、本県の地球温暖化対策推進計画とその目標達成に向けた施策や取組みなどを解説するパンフレットを制作しました。
 研修講座や環境学習会の副読本などとして、ぜひご活用ください。

パンフレットデータの2次加工は禁止です。

パンフレットの内容

できることからはじめよう♪みんなでストップ・ザ・温暖化あきた

県地球温暖化対策推進計画等の解説パンフレットの表紙

令和4年度(2022年度)発行

 県出身マンガ家のおおひなたごう氏が描くキャラクターたちが、秋田県の気候変動の状況と予測、第2次秋田県地球温暖化対策推進計画【改訂版(2022~2030年度)】の内容、県の取組、温暖化防止のためにできることなどについて解説します。

「できることからはじめよう♪みんなでストップ・ザ・温暖化あきた」パンフレットデータ(PDFをダウンロードします) [6581KB]

秋田県の気候変動の状況と予測

秋田県の気候変動の状況と予測

 1.秋田県の気候変動の状況と予測
気温の変化

 世界の平均気温は上昇中!秋田でも100年あたり1.5℃のペースで上昇していて、世界や日本全国での気温上昇と比べると、秋田での上昇幅は大きいといわれています。

雨の降り方の変化

 雨の降り方が極端になってきており、短時間に降る強い雨は増加傾向にあります。

地球温暖化のメカニズム

 温室効果ガスの増加が地球温暖化の原因になっています。
 地球の大気には、地球の表面から外に向かう赤外線の多くを熱として大気中に蓄え、地球を温める効果をもつ二酸化炭素などの「温室効果ガス)と呼ばれる気体がわずかに含まれています。
 石油などの化石燃料の使用により温室効果ガスが増えすぎると、地球から熱が逃げなくなってしまい、どんどん暖かくなってしまいます。これが、地球温暖化です。
 もし温室効果ガスが無かったら地球の表面温度は氷点下19度になると言われています。温室効果ガス自体がすべて悪いわけではなく、バランスが大切です。

大気中の二酸化炭素濃度の変化

 地球温暖化対策の重要性が認識されてからも大気中の二酸化炭素濃度はずっと上がり続けています。また、温室効果ガスには、二酸化炭素のほかにもメタンや一酸化窒素などがあり、メタンは牛のゲップにも含まれているため、餌を改良して排出されるメタンを減らす研究も行われています。

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温暖化が進むとこんな影響が

温暖化が進むとこんな影響が

すぐ身近にある地球温暖化や気候変動による影響
まずは、知ることからはじめよう!

 このままのペースで二酸化炭素が増え続け、気温の上昇が続くと、日本でも大型の台風や大雨・洪水などの気象災害や、厳しい暑さといった異常気象が増えることが考えられます。また、海面が上がって標高の低い海辺の地域が沈んでしまったり、逆に雨が降らずに農作物が取れなくなるなど、自然や暮らしにいろいろな影響が出るともいわれています。
 県内でも、高温によるコメの品質低下や果物の着色不良、カメムシ等の病害虫の多発、短時間強雨による洪水の発生など様々なところで気候変動の影響がみられています。

県内における気候変動影響の例
  • 豪雨の激甚化による土砂災害や水害の発生
  • 平均気温の上昇による農作物の品質低下(米の白未熟粒など)
  • 海水温の上昇による南方系魚種(サワラ、アマダイなど)の増加
  • ニホンジカやイノシシの分布域の拡大
脱炭素社会を目指して

 地球温暖化の防止に最大限努め、よりよい環境を未来に引き継ぐことは、秋田県だけではなく日本中・世界中 で取り組まなければならない大事なテーマです。
 省エネなどに積極的に取り組み、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの使用をもっと増やすなど、 温室効果ガスを出さない、「脱炭素社会」の実現につながる様々な取組の充実が必要です。また、二酸化炭素 を吸収する森林についても適切に整備していくことが大切です。

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秋田県の取組

秋田県の取組

第二次秋田県温暖化対策推進計画(2022年度から2030年度) 

 秋田県では、2030年度の温室効果ガスを2013年度に比べて54%削減することを目標にしています。
 なお、秋田県は家庭からの二酸化炭素の排出割合が全国に比べて大きく、世帯当たりの排出量も多いため、一人ひとりが「自分ごと」として節電や省エネなどに取り組むことが大切です。

県計画の特徴

 地球温暖化が進まないように温室効果ガスの排出を削減 する「緩和」の取組と、避けられない気候変動の影響に対応 する「適応」の取組の2つを両輪とした計画になっています。

施策1「温室効果ガスの排出削減対策の推進」
  • 省エネルギー行動の促進
    省エネ診断などエネルギーの見える化
  • 省エネルギー化の促進
    住宅・建築物の高断熱化の促進
    省エネ設備等の導入促進
  • 環境に配慮した製品・役務の利用
    県産木材の利用促進
    低炭素型・脱炭素型の製品やサービス等の選択の促進
施策2「再生可能エネルギー等の導入の推進」
  • 再生可能エネルギー発電の拡大
    風力発電と地熱発電の導入量は全国トップクラス!
    大規模な洋上風力発電事業も進行中!
施策3「脱炭素地域づくりの推進」
  • 森林の保全・整備による二酸化炭素の吸収促進
    森林の保全・整備の促進
  • 地域の脱炭素化の促進
    脱炭素化先行地域の創出
    再エネ導入に係る促進区域の創出
  • 環境に配慮した交通の整備
  • コンパクトなまちづくり等の 推進
施策4「循環型社会の形成」
  • 生活系ごみの3Rの取組の推進
    発生抑制・再利用・再生利用の推進
  • 事業活動における環境配慮の取組の推進
    県認定リサイクル製品の製造
    利用の促進 プラスチックごみ対策、食品ロス対策
    「てまえどり」「食べきり」の推進
  • 廃棄物処理体制の確保
    下水道汚泥の再資源化の推進等
施策5「環境教育・環境保全活動等の推進」
  • 環境教育・学習の推進
    環境学習の機会・場づくり (ふるさと教育)
    環境教育を担う人材の育成、活用
  • 環境活動の促進
    地域や事業者によるクリーンアップの促進
施策6「気候変動への適応策の充実」
  • 各分野の適応策の充実
    農林水産業(品種改良、作付時期の変更)
    自然環境(水質の保全、生態系の保全)
    自然災害(水害対策、土砂災害対策)
    県民生活・健康被害(熱中症予防、感染症予防等)
  • 情報発信の強化
    「秋田県気候変動適応センター」による情報発信

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温暖化防止のためにできること

温暖化防止のためにできること

ちょっとしたこころがけで実践できる地球温暖化対策がたくさんあります

 「COOL CHOICE」は、脱炭素社会づくりに貢献する「製品への 買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの選択」など、日々の生活の中で、「賢い選択」をしていこうという取組です。
 また、日常生活における脱炭素行動である「ゼロカーボンアク ション」は、光熱費の削減など暮らしでのメリットにつながります。

エコドライブ

 エコドライブは、燃料消費量や二酸化炭素排出量を減らし、地球温暖化防止につなげる“運転技術”や“心がけ”のことで、誰でも今すぐに始めることができるアクションです。エコドライバーになることで燃費が10%改善するとされていて、日本の全員がエコドライバーになれば、東京ドーム4,100個分に相当する年間1,000万トンの二酸化炭素が削減できると 言われています。
 このほかにも、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)など環境に配慮した自動車の導入、徒歩や自転車での移動、公共交通機関の積極的な利用(スマートムーブ)に取り組みましょう。

3R

 秋田県の県民1人1日当たりのゴミの排出量は987gとなっていて、全国平均の901gを上回っています。県では、2025年度に935gまで減らすことを目標に、Reduce(減らす)、Reuse(繰り返し使う)、Recycle(資源として再利用)の3Rの取組を推進する など、循環型社会の形成を目指しています。

働き方改革

 たとえば移動に伴う二酸化炭素の排出削減につながるテレワークやweb会議の導入、エネルギーの消費削減につながる残業縮減の工夫、ペーパーレス化など脱炭素につながる働き方を考えてみましょう。

食品ロスの削減

 2018年度の家庭系食品ロスの量は全国で年間276万トン、1人1日あたり59.8gですが、秋田県では年間3.6万トン、1人1日あたり103.2gで、全国比で約1.7倍になっています。
 おにぎり1個を約100gと仮定した場合、私たち県民は 1日1個のおにぎりを捨てていることになります。
 食品ロスを削減することで、家計では無駄な支出が減ります。さらに、社会では廃棄物の処理にかかる経費が減り、廃棄物の焼却処理が減ることで温室効果ガスを減らすことにもつながります。

  1. すぐ食べるなら「てまえどり」
    購入してすぐ食べる場合は、賞味期限の迫っ た手前の商品を積極的に選びましょう。廃棄される食品を減らすことにつながります。
  2. おいしく「食べきり」
    家庭で作った料理は、早めにおいしく食べきりましょう。
    残ってしまった料理は、リメイクなどの工夫を。
    お店でメニューを選ぶときは、食べきれる量を注文しましょう。
    食べきれないときはお店に相談して、持ち帰りを検討しましょう。
  3. 無駄なく「使いきり」
    事前に家にある食品をチェックし、使いきれる分だけ購入しましょう。
    家にある食材を計画的に使い切りましょう。
    食材の食べられる部分は、できる限り無駄にしないようしましょう。
    食べ物の特徴を理解し、適切な保存方法を心がけましょう。

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暮らしの中での温暖化対策

暮らしの中での温暖化対策

  みなさんの家庭で取り組める地球温暖化対策は メリットがいっぱいです。日常でのちょっとした節電の取り組みのほか、省エネ家電への切り替えなどを通じて、お得な省エネを実践してみましょう。
冷蔵庫

ものを詰め込み過ぎず、適切な温度に設定しましょう。

照明

点灯時間を短くしましょう。

テレビ

観ない時はこまめに消して、画面は明るすぎない設定にしましょう。

エアコン

夏の冷房時の室温は28℃、冬の暖房時の室温は20℃を目安に設定しましょう。また、フィルターを月1回から2回程度清掃すると効率が上がって消費電力を抑えられます。

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気候変動影響への備え

気候変動影響への備え

適応

 現在の将来予測では、今後も世界の気温は上昇すると予測されています。そのため、温室効果ガスの削減に努めても避けられない地球温暖化や気候変動の影響に対して、被害を軽減したり、よりよい生活ができるように対応することを「適応」と言います。

秋田県気候変動適応センター

 県では、気候変動の影響や適応策に関する情報の収集、整理及び提供を行う拠点として令和4年10月に「秋田県気候変動適応センター」を設置しました。
 センターではセミナーの開催等を通して県民の方々の意識醸成を図っていくほか、秋田県環境ポータルサイト(秋田県気候変動適応センターのウェブページに移動します)でも様々な情報を発信していきます。

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