感染性胃腸炎に注意しましょう。

「感染性胃腸炎」とは?

感染性胃腸炎には、ウイルス性のものと細菌性のもの、寄生虫によるものがありますが、冬季に発生する感染性胃腸炎のほとんどがウイルス性の胃腸炎です
原因ウイルスは、ノロウイルスが注目されていますが、ほかに、ロタ、アデノ、アストロ、エンテロの各ウイルスが知られています。

ノロウイルスに感染したら?

 ノロウイルスに感染すると、嘔吐、下痢(水様性下痢)、発熱などが主にみられ、風邪の症状に似ています。この症状は2~3日程度で、経過は比較的よいのですが、症状快復後1週間程度から長いときには1ヶ月程度糞便中にウイルスを排出し続けることがあります。
 これまで、全く胃腸炎症状を呈しない人の糞便からノロウイルスが検出され、無症状でもウイルスを排泄していることが明らかにされています。

ノロウイルスによる感染はどうして起こるのでしょうか?

ノロウイルス感染による胃腸炎の集団発生がおこるウイルスの伝播には

  1. 下水または生活排水からウイルスが海に流れ、二枚貝が大量の海水を濾過することによってウイルスが二枚貝の中腸線内で凝縮されその貝を生で食べた人が感染する。
  2. 調理人の手を介して食品が汚染され、それを食べた人が感染する。
  3. ウイルスで汚染された水が、調理に使われる。
  4. 食品媒介ではないが、施設内で人→人の密接な接触で、伝播する。
  5. 吐物・糞便に排出されたウイルスから、感染が広がる。
    等が考えられます。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎を予防するためには?

ノロウイルスは、感染力が強く少量のウイルスで感染します。
予防のために、次の点に注意してください。

  1. 手洗いの励行
    • トイレの後や食事の前に、十分な手洗いを行いましょう。手洗いは石けんを使用し、両手を こすり合わせ20秒間よく泡立てて手全体(指と指の間も)をこまめに洗い、流水で十分に洗い流しましょう。また、手を拭く際には、使い捨てのペーパータオル等を使いましょう。(タオルの共用は避けてください)
  2. 食品の十分な加熱
    • 加熱する際は、食品の中央まで火が通るように、中心温度85℃以上で1分以上加熱しましょう。
  3. 食品等の消毒
    • まな板、ふきん等はよく洗い、熱湯や塩素系漂白剤で消毒しましょう。
  4. 吐物・糞便の処理
    • マスクや手袋をして速やかにビニール袋に入れ密封したうえで捨てるようにしましょう。
    • 汚染された床は、ふき取りした後、塩素系漂白剤で消毒しましょう。

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