令和6年度の募集は終了しました

   

1 事業の概要

 県では、将来、会社の中核となりうる大卒等の人材を採用・育成し、併せて自社の革新・経営の高度化を図ろうとする中小企業を支援する「中核人材確保・定着環境整備支援事業」により、令和6年度に4社の中小企業の事業計画を採択しています。 

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2 採択企業の取組について

地図

令和6年度採択企業(4社)の取組(五十音順)

株式会社青山精工

① 所在地
  鹿角市十和田末広字紀ノ国平42

② URL
  https://www.aoyama-pi.co.jp

③ 沿革

 昭和44年、青山鉄工所として創業。当初は、鉱山・ボウリング部品を手掛けていた。昭和60年、青山精工に名称を変更。平成2年に株式会社として設立。
 現在は、精密部品・各種セラミックスの加工及び各種治工具・省力機器などの設計開発等を行っている。

④ 現状・目指す姿
<経営面>

 高精度の加工技術を強みとしているが、保有する加工機械を活用して、更に形状が複雑な加工について取り組んでいきたい。
 また、コロナ禍を経て、受動的な経営体制を弱みとして実感した。

<人材面>

 ここ2年の間に3名の短大・大卒者が入社し活躍している。
 ベテラン世代の従業員の高齢化を見据え、若手人材の確保と、CAD・CAMや加工機械等の操作の技術継承が課題となっている。

  更なる高技術・高難度の製品づくりを行うとともに、自社オリジナル商品を生み出すことで、社会情勢に左右されない能動的な事業を確立する。

⑤ 主な取組
<企業の中核となる人材の確保・定着>

 スキルマップ表を活用した若手従業員のスキルアップ(セミナー受講等)を行う。
 大学との意見交換や、専門性を備えた県内外の大学生を中心にインターンの受入を行うと共に、インターン生が入社を希望するような快適な職場環境を整備する。

<自社の革新や経営等の高度化>

 高精度の加工に資するCAD・CAMを導入し、最新の機能を活かして他社製品と差別化を図り、会社の魅力向上につなげる。
 オリジナル商品の開発により新規分野へ参入する。(高いデザイン性と機能性を備えたアウトドア商品や、外国人・日本人ともに魅力を感じる土産品等。)

 

 

株式会社清水組

① 所在地
  男鹿市船越字船越285番地

② URL
  http://www.oga-shimizugumi.co.jp/index.htm

③ 沿革

 明治38年、男鹿市にて創業。
 総合建設業として土木・建築工事を請け負っている。土木工事では、保有船を用いた海上工事を得意としている。

④ 現状・目指す姿
<経営面>

 国土交通省東北地方整備局・秋田県・男鹿市などから、堅実に公共事業を受注している。令和6年度は太平川の激甚災害対策特別緊急工事やこまちスタジアムの改修といった大型案件も受注し施工を進めている。リゾートホテルの建設や宿泊施設のリノベーションなど、地元男鹿市の観光振興にも積極的に携わっている。

 将来の新たなビジネスとして、再生可能エネルギー分野について新規参入を見据え、準備を進めている。

<人材面>

 地元の高卒者(技術系)の採用を積極的に行っている。大卒者については過去数年間採用が無かったが、今年度文系の大卒者を1名採用することができた。仕事とスポーツ(ラグビー)を両立させ、弊社の看板社員として活躍している。

 今後は再生可能エネルギー関連の知見を持つ人材の獲得や従業員のスキルアップにより、海洋エネルギーや水素・アンモニア・蓄電池など、次世代の再生可能エネルギー分野への進出を図る。

⑤ 事業計画の主な取組
<企業の中核となる人材の確保・定着>

 現役大学生+採用コンサルタントの複数名体制で企業の新卒採用をサポートする人材サービス等を導入し、攻めの姿勢で採用活動を強化する。
 採用後は、建設業に特化した教育機関での教育・研修新入社員研修や、工程・原価・品質管理の基礎研修を受講することを想定。

<自社の革新や経営等の高度化>

 採用した中核人材により、再生可能エネルギー分野の知識習得、専門家との関係構築を図る。
 若年女性職員を「建設ディレクター」として育成し、事務の分業・技術職員の負担軽減を図る。

 

東北物産株式会社

① 所在地
  秋田市保戸野原の町7-68 アトレデルタ3階

② URL
  https://tbcompany.co.jp

③ 沿革

 昭和40年、秋田市にて設立。令和2年3月にTBホールディングス(株)を設立。
 消防設備業を中心に、現在は、不動産取引業、物件のリノベーション、ビル等の電気・電子設備機器の雷保護システム、ゲストハウス事業を行っている。

④ 現状・目指す姿
<経営面>

●デルタ事業
 令和6年度に創設したライフデザイン部において、(株)アウトクロップとの共同事業「デルタ事業」によりシェアオフィス事業を展開している。シェアオフィスはAIU生やAIU卒業生も活用しているなど、需要が高まっている。

●消防本部様向けDXソフトウエア・消防設備業
 社内のデジタル化に向けた取組みを強化する一方、ここまで培って来た消防設備業の知識や経験を活かし、消防本部様向けに業務省力化の実現を目指し、特許申請した独自開発専用ソフトは全国展開を始めている。

<人材面>

 AIU卒業生が入社し、ライフデザイン部で活躍している。在学中のインターシップを通じて、本採用につながった。

 需要の高まっているシェアオフィス事業を活用し、国際ビジネスをコーディネートできる多様な人材を獲得し、国際事業の拡大を図る。
 AIU卒業生の就職の受け皿となって、AIU卒業生の県内定住につなげる。

⑤ 主な取組
<企業の中核となる人材の確保・定着>

 AIU生のインターンや卒業後の採用、これによる事業拡大及び新規事業の国際展開を進める。
 フレックスタイム制度の導入により働く時間、場所を選択できるようにする。DXやオンサイトの受入のためのオフィス整備を行う。

<自社の革新や経営等の高度化>

 海外スタートアップ企業の誘致や事業支援を行う。当該企業の進出に資するシェアオフィスの改修や、当該企業の販路拡大に資する共同研究を、AIUとの共同研究の枠組みで請け負う。

ニューロング工業株式会社

① 所在地
  大館市二井田字羽貫谷地8-8

② URL
  https://nlwww.com

③ 沿革

 昭和49年、工業用ミシンや自動包装機などの製造をしていたニューロング工業株式会社(東京都葛飾区)が、秋田県大館市に大館工場を設立。昭和60年、大館工場が法人格を取得して大館ニューロング工業株式会社となり、平成13年、ニューロング工業株式会社(秋田県大館市)に商号変更。

 現在、ニューロンググループの産業機械メーカーとして、製袋機(紙袋を作る機械)やフレキソ印刷機(紙やフィルムなどの包装資材へ印刷する機械)を製造し、国内外の企業と取引をしている。

④ 現状・目指す姿
<経営面>

 国内外において「労働力確保」「技術継承」「生産活動に伴う環境負荷」が課題となっているため、それらの解決に資する新製品の開発が求められている。

<人材面>

 受注量に対する人員不足に伴い、若手への技術継承が不十分となっている。また、部門を越えた若手同士のコミュニケーションが不足している。

 R&D(研究開発)部署を立ち上げるとともに、若手の専門人材の確保、技術継承に向けた環境整備を行い、「デジタル化・自動化」「持続可能性」をテーマとした製品開発を行う。

⑤ 主な取組
<企業の中核となる人材の確保・定着>

 設計業務を行う専門性の高い人材をさらに確保するため、部署横断チーム(ほとんどが管理職未満の若手・中堅で構成)による大学向け工場見学会を実施する。学生のほかに、学部担当の先生や就職担当の先生にも参加してもらい、大学とのつながりを継続していく。

設計業務の技術力及び生産性の向上、早期の即戦力化を図るため、新入社員に対し入社時からCADを導入する。また、設計業務を行う社員の増加に対応するため、設計室を拡充する。

 コミュニケーション研修やチームビルディング研修などにより、中堅社員を育成する。また、社員間のコミュニケーション活性化を図るため、食堂を社内カフェのようなマグネットスペースに改修する。

<自社の革新や経営等の高度化>

 若い人材の柔軟な発想を生かした新製品の開発に向けて、大学との協業による製品のデジタル化に取り組む。  

 

3 その他(要綱等)