株式会社中村産業(秋田市/内装仕上工事業)

株式会社中村産業

step01 第1回専門家派遣

2025年10月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社中村産業を訪問し、採用力拡大に向けた課題整理と採用戦略の策定支援を行いました。

課題

株式会社中村産業は、秋田市および大館市に拠点を置く総合室内装飾企業です。床敷材、壁装材施行、カーテン、ブラインドなど内装に伴う全ての工事を網羅し業歴は70年を数えます。

同社では、従業員の高齢化や中堅層の人材不足などの構造的な問題を抱える一方で「必要なときに採用する」という方針で採用活動を行っており、採用の計画性が課題となっていました。

支援・取組内容

  1. 採用活動の流れ(募集〜選抜)の棚卸し
    社長・支店長の判断や関係性を拠りどころとし、高校訪問や求人活動も個人主導で行われる傾向にあった。「年間採用・育成計画」や「役割分担」が明確でなく、計画的な採用・教育ができていないという課題が明確になった。

  2. 「計画的採用」の必要性についての共有
    「採用が目的ではなく、採用→育成→戦力化→定着」までを見据えた中長期戦略を構築すること、高卒採用に固執せず「大卒・短大・専門卒」も視野に入れることについて専門家より提案。

  3. 今後の採用方針(対象層・職種)の方向づけ
    採用を経営計画の一部として位置づけ、年間の人員計画・採用計画を策定したうえで、採用計画を実現するための手法・媒体・アプローチ方法の最適化を図るという方向性となった。

 今後の取り組み

  • 採用計画の策定

  • 採用チャネル・手法の見直し

  • 採用基準・要件の整理

1回目支援の様子

 

step02 第2回専門家派遣

2025年11月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社中村産業の採用力拡大にかかる課題の整理と採用戦略の策定支援(2回目・オンライン)を行いました。

 支援・取組内容

  1. 求める人物像の明確化、および採用要件定義
    本社では 30〜40代の中堅層 を中心に、施工管理・営業経験者を採用対象とする方向と、若手(新卒〜20代)は、未経験でも意欲があれば可 とする方針を確認した。
    短期離職が続いている支店の採用課題を抽出。「イメージと異なる」「現場の雰囲気に馴染めない」など、仕事内容と応募者のイメージのギャップ が主因であることを確認した。
    短期離職の再発防止のため“譲れない3条件”を設定する必要性を議論。最低限の要件(例:普通免許・一定のコミュニケーション力・体力/現場対応への抵抗の有無など)を定義する方向で合意した。

  2. 採用戦略の方向性
    喫緊の課題である、支店での採用・定着に向けて、以下の方針を検討。
    ・女性2名採用モデル案…女性同士で支え合えること、支店全体の雰囲気が柔らかくなる可能性を企業側も評価。
    ・半径2km圏内など 近距離居住者に絞った採用 の有効性を説明(生活圏の近さは職場への親和性を高める)。近隣在住者向けに「近距離住宅手当(例:月2,000〜3,000円)」を設定するなど、求人の魅力付け案を提示。

  3. 採用ツール・手法の比較・検討
    ・求人原稿では、仕事内容の具体化、キャリアパスの明確化、柔らかい印象の文面で 女性にも応募しやすい構成に改善する方向性を確認。導入中のATS「TalentClip」を使い実際に原稿作成してみることにした。

 今後の取り組み

  • 3ヵ年計画の策定

  • 採用戦略の立案(ターゲット・チャネル・メッセージ方針)

  • 求める人物像の明確化、および採用要件定義

  • 高卒に加え、大卒採用の手法理解および検討

  • 採用ツール・手法の比較・検討

    • 募集・選抜フェーズでの改善ポイントの設定

 

2回目支援の様子①  2回目支援の様子② 

 

step03 第3回専門家派遣

2025年12月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社中村産業を訪問し、採用力拡大にかかる課題の整理と採用戦略の策定支援(3回目)を行いました。

 支援・取組内容

  1. 求める人物像の明確化、および採用要件定義
    これまでの短期離職事例を踏まえ、以下を採用時の「譲れない条件」として再整理。
    ・建築・建設業への一定の興味・関心があること
    ・周囲と協力しながら業務を進められるコミュニケーション姿勢
    ・基本的な理解力・常識を備えていること
    ・現場対応が可能な体力・意欲があること(福利厚生等を用いた補完も検討)
     特に「業界への興味の有無」が、入社後の定着に大きく影響している点を改めて確認した。

  2. 情報発信手法の検討
    求人媒体に加え、SNS等を活用した継続的な情報発信の必要性を確認した。
    発信は完成度を求めすぎず、写真・動画+短文による投稿を積み重ねることが、応募者の理解促進およびミスマッチ防
    止につながる点を確認した。

  3. 魅力発信に向けた社内体制の検討
    情報発信を属人化させないため、若手社員を中心にチームを組成し、撮影・投稿・確認を役割分担する案を検討。まずは「継続的に投稿すること」を目標とし、投稿頻度や完成度は段階的に高めていく方針とした。

 本事業を通じて得られた成果

  • 自社の採用活動における課題の特定
    課題であった短期離職の発生要因が「採用要件の曖昧さ」にあることを特定した。
  • 採用要件の明確化
    ミスマッチ防止・定着を前提とした採用要件を設計し、経営層・現場双方で認識を一致させた。
  • 自走体制の確立
    求人媒体に依存せず、自社SNS等で魅力を発信・改善し続けるための社内体制を構築開始した。

今後の取組

  • SNS(Instagram)を中心とした情報発信の取組開始
  • ホームページ刷新・採用ページ整備と連動した発信内容の検討 
  • 発信→反応確認→改善を繰り返すチェック体制の構築

計3回の専門家派遣の様子は以上です。