令和6年度 秋田県採用力拡大支援事業 第2回実践講座
「インターンシップ等の導入」
 ■日 時:2024年9月9日 月曜日  13時00分~15時00分
 ■場 所:秋田拠点センターアルヴェ4階 洋室B
 ■登壇者:講師 平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)

 

二回目の実践講座は、9月9日に行われました。今回は「インターンシップ等の導入」と題し、株式会社モザイクワークの平松しのぶ氏が登壇。インターンシップの種類や、学生が参加したいと思えるプログラムなどを解説しました。
 
以前は夏休みや春休みに参加者が集中していましたが、最近は時期を問わず積極的に参加する学生が増えています。希望する内容は「業界や企業の概要を理解できるもの」が最も多く、次いで「実際の職場を見ることができるもの」、「実践的な仕事を経験できるもの」などが上位にランクイン。理系の学生は「自分の専攻分野と関連があるもの」を望む傾向が高いという調査結果が示されました。
 
学生の中には、インターンシップに参加したことで初めてその業界や業種に興味を持ち、就職を望むケースも少なくありません。特に社員からのフィードバックを受けて成長実感を得る学生が多く、高い満足度につながっているようです。
 
講義の中では、自社の特徴を生かしたインターンシップを行う県内企業の事例も紹介。平松氏は、実施する上でインターンシップの目的や、参加してほしい学生の人物像、学生のニーズを満たす内容になっているかなどを明確にすることが重要だと語りました。
 
第二部では、昨年インターンシップを実施した菅組(土木建築業/湯沢市)の菅洋介代表取締役社長をゲストに迎えました。同社では国際系の大学で学ぶ学生のインターンシップを受け入れ、インナーブランディングの構築というミッションを設定。期間は一ヶ月間で、一部の日程が学生の留学と重なったため、リモートも取り入れながら進めたそうです。その後、現場見学やInstagramの活用なども行い、最後は学生が同社のインナーブランディングについてプレゼンを実施。高い密度のまま、全日程を終えました。
 
菅社長は「今回は採用にこそつながりませんでしたが、自分を含めて社員みんなが刺激を受けました」と語り、「限られた時間の中でもやりがいや満足度を得られる内容を盛り込んでいけば、土木や建築に興味を持っていなかった学生にもアプローチできるかもしれない」と、手応えをにじませました。
 
また後半では、インターンシップ等設計ワークシートの作成に取り組みました。インターンシップの目的や、自社の魅力の伝え方、実施における課題などを個別に作成。その後、ディスカッションと発表を行いました。改めて自社の魅力や学生のニーズを考えることで、より具体的な設計につながったようです。
 
最後に平松氏から、「インターンシップを企画して実施することがゴールではありません。振り返りをしながらブラッシュアップすることが大切です」と伝えられ、終了となりました。