株式会社瀧神巧業(仙北市/総合建設業)

step01 第1回専門家派遣

2024年11月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社瀧神巧業を訪問し、採用力拡大にかかる課題整理と採用戦略の策定支援を行いました。

【課題】

仙北市の株式会社瀧神巧業は、若い世代が活躍する地域密着型の建設会社です。確かな技術と新しいアイデアで、地元に根ざした街づくりを共に進めています。同社では新規採用者の離職が課題となっており、自社が欲しい人物像、それに伴う選考基準が曖昧であったため、ミスマッチの解消に向けて選考の納得度の向上を図りたいと考えていました。

【支援・取組内容】

  1. 採用者のミスマッチ課題の深堀を目的に、適性検査の分析を実施。分析の結果から、環境(配属)によるミスマッチの可能性が浮上したため、求める人物像の設定と見送り基準の明確化を図り、感覚的な判断を避けるよう助言した。
  2. 活躍人材の定義づけについても検討。活躍する人物像においては要素を複数あげるのではなく、「自社にとって最も大事な要素をひとつあげる方がよい」との助言を行った。自社で活躍されているタイプを4象限に分け、そのタイプから求められる要素を理解し、見極め方などを検討することとした。

【今後の取り組み】

  • 自社にとっての活躍人材とその要素の分析を行うため、面接評価シートを作成。
  • 適性検査で見極める項目と面接で見極める項目の設定。
  • 面接の質問項目の設計方法についてアドバイス。
  • 面接の合否基準を設定。
 

 

step02 第2回専門家派遣

2024年12月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社瀧神巧業の採用力拡大にかかる課題の整理と採用戦略の策定支援(2回目・オンライン)を行いました。

【支援・取組内容】

  1. 活躍人材の具体化と分析
    活躍人材のパターンを深堀りし、「意見を言える」、「コツコツと自分の力で業務を進められる」という2つの要素を特定。さらに、共通要素として「回復力」を持つことを確認。「1日で立ち直れなくても数日をかけて前向きになれるのであれば良い」など、具体的な例を挙げて特徴定義を行った。
  2. 面接の質問項目の設計方法と合否基準設定
    学生に対しても2つの人材像を掲げ、自身のタイプを事前に選択してもらう。その選んだタイプについて、面接時にエピソードを聞くと良いことを提案した。また、客観的な評価が可能となるよう面接評価シートを作成することとした。

【今後の取り組み】

  • 活躍人材の要素の策定。
  • 活躍人材の見極め方。
  • 面接評価シートの策定。

 

 

step03 第3回専門家派遣

2025年1月、本講座の担当専門家である平松しのぶ氏(株式会社モザイクワーク)が株式会社瀧神巧業を訪問し、採用力拡大にかかる課題の整理と採用戦略の策定支援(3回目)を行いました。

【支援・取組内容】

  1. 活躍人材の要素の策定
    前回までに特定した「意見を言える」、「コツコツと自分の力で業務を進められる」という2つの要素と共通要素である「回復力」を持つことについて、深掘りを行った。前者の2つの要素は基準が分かりづらいため、作成した質問を社内の活躍人材3〜4名に確認することとした。
  2. 活躍人材の見極め方について
    質問の精査を行ったところ、過去の状況を掘り下げる質問と仮定的な場面での質問とが混在していたため、アドバイスを行った。ポジティブな要素として “意見を言える”という要素を確認する質問では、“反対意見がある時にどういう行動をとりますか?”という質問に変更することを提案したほか、○×で判断できる質問を行えると良いと助言した。
  3. 面接評価シートの策定
    評価は4段階評価で行うことが決定した。“回復力”を軸として、見送りとなる基準を設定。評価シートは作成後、実践しながらブラッシュアップする必要があることを助言した。適性検査・面接は両方とも重要な要素となるが、どちらか一方だけに依存せず、総合的に判断する必要があるため、極端に数値が高い場合の対応や、面接前に適性検査結果情報を共有しないほうがよいなどポイントを整理した。

【本事業を通じて得られた成果と今後の取り組み】

  • 活躍人材の要素として、共通の要素に「回復力」をベースに、「意見を言える」と「コツコツと自分の力で業務を進められる」の2軸を設定することを決定。
  • 面接では質問項目に過去の状況を掘り下げ、再現性のある具体的なエピソードを聞き取ることにしたほか、活躍人材の要素から評価シートの見直しを行い、4段階で評価することを決定した。