クロピラリドは、国内では農薬として登録されていませんが、海外の輸入先で広く使用されている除草剤の成分であり、輸入飼料を給与された家畜の排せつ物又はこれを原料にした堆肥に含まれている可能性があります。
 これまでの全国からの報告では、主に牛等の排せつ物に由来する堆肥を施用した園芸作物等の育苗中のポット栽培や施設栽培において、生育障害が発生している事例がありますので、畜産農家、園芸農家・育苗業者、堆肥製造・販売業者、培土製造・販売業者の皆様につきましては、下記の関連情報に御留意の上、該当すると判断された場合には情報の共有及び適切な対応をお願いいたします。
 なお、畜産物や農産物については人の健康に悪影響はないとされています。

クロピラリドが原因と疑われる園芸作物等の生育障害の発生状況について

  これまでの報告において、クロピラリドが原因と疑われる生育障害は、主に牛の排せつ物に由来する堆肥(一部、馬の排せつ物に由来する堆肥)を施用した育苗中のポット栽培や、施設栽培において発生しています。
 クロピラリドが原因と疑われる生育障害の事例は、耐性が弱いトマト等の一部の作物に限られ、育苗や施設栽培が大半であり露地栽培の発生は少ない状況ですが、該当すると判断された場合には情報の共有及び適切な対応をお願いいたします。 

リーフレット

以下のリーフレットを参考に適切な対応をお願いします。
 ○ 畜産農家の皆様へ(平成30年7月 農林水産省 生産局 畜産部 畜産振興課・飼料課作成) [344KB]
 ○ 園芸農家・育苗業者の皆様へ(平成30年7月 農林水産省 生産局 園芸作物課作成) [452KB]
 ○ 堆肥製造・販売業者の皆様へ(平成30年7月 農林水産省 消費・安全局 農産安全管理課作成) [192KB]
 ○ 培土製造・販売業者の皆様へ(平成30年7月 農林水産省 生産局 技術普及課作成) [189KB]

  

クロピラリドの関連情報について

 クロピラリド関連情報や各対応の詳細については下記のサイトを参照頂きますようお願いします。
 ○ 農林水産省クロピラリド関連情報  リンク
 

1 家畜排せつ物等の提供を受ける際に畜産農家より、クロピラリドの残留に関する情報を受領した場合は、堆肥等の提供先に対し、「この堆肥等はクロピラリドが残留している可能性があるため、園芸作物等への使用に当たっては、作物の種類や施用量に留意し、場合によっては使用を控える必要がある」旨の情報を確実に伝達します。

2 家畜排せつ物等の提供を受ける際に畜産農家より、クロピラリドの残留に関する情報を受領した場合であって、堆肥を園芸農家等に提供する前にクロピラリド感受性作物を用いた生物検定を実施した場合は、その結果を堆肥の提供先に伝達します。

3 園芸農家等に提供した堆肥等によってクロピラリドが原因と疑われる生育障害が発生したことを把握した場合は、県に速やかに報告するとともに、県等による原因究明のための調査に協力してください。