アフリカ豚熱は、豚やイノシシのウイルス性伝染病で、発熱して元気・食欲がなくなり、急性例では突然死亡することもあります。血液中の血小板が減少するため出血しやすく、加えて血が止まりにくくなり、皮下出血やチアノーゼを示し、100%近くが死亡します。

 これまで日本では発生していませんが、ロシアや東ヨーロッパのほか、中国や韓国などアジア諸国でも発生が確認されています。ワクチンや有効な治療法がないため殺処分による防圧に頼らざるを得ないことから、発生国の養豚業に大きな被害が出ています。

 海外の発生では、外国から入港した船舶が残した厨芥残渣や不法に持ち込まれた畜産物により侵入した例が確認されています。日本では国の機関である「動物検疫所」が侵入を防ぐため、空港や港で手荷物等の検疫を実施しており、海外から日本に到着した外国人旅行客が持ち込もうとしたソーセージなどの肉製品からアフリカ豚熱ウイルス遺伝子が検出されています。

 このように、本病が国内に侵入するリスクが非常に高い状況にあることから、豚やイノシシを飼養している方は飼養衛生管理基準に基づく衛生対策を徹底するとともに、生肉を含む可能性のある飼料を給与する際には、必ず加熱処理してから与えてください。

 なお、輸入検査を受けずに国内に肉製品を持ち込んだ場合には、家畜伝染病予防法の罰則対象となりますので、ご注意ください。

 詳細な情報については、下記のリンクをご覧ください。

 

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 ・農林水産省HP「アフリカ豚熱について」