若手職員インタビュー・実務紹介(機械)
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実務紹介
機械職の配属先について
機械職の業務には大きく分けて建築設備と下水道の2分野がありますが、どちらかの分野に特化することなく配属されます。
どちらも各々が持つ機械の知識や専門性を生かして、業務を行います。
建築設備の主な業務内容
建築設備分野の主な業務内容は、県が所有する建築物(県有建築物)を建てる際に建物に備え付けられる機械設備の設計や工事の監理・監督、既存施設の老朽化した機器の更新や修繕などです。
また、出納局財産活用課では、県が所有する建物のエネルギー管理も行っており、省エネを推進しています。
建築物における機械設備の実例
- 冷暖房設備
- エアコン、ボイラー
- 換気設備
- 換気扇、熱交換型換気扇
- 給排水設備
- 受水槽、給水ポンプ、排水桝、各種配管
- 衛生器具設備
- 便器、洗面器、水栓
- 消火設備
- 消火栓、消火ポンプ、スプリンクラー
- 昇降機設備
- エレベーター、エスカレーター
- その他の設備
- 浄化槽設備、ガス設備 等
下水道の主な業務内容
下水道分野の主な業務内容は、県で管理する流域下水道の整備計画の策定や普及促進、施設の整備・維持管理です。機械職の職員が下水道マネジメント推進課に配属された場合、機械設備の建設や維持管理を担当します。
下水道の計画策定、普及促進
県の重要施策の一つである下水道の普及促進を図るため、建設部下水道マネジメント推進課では「流域別下水道整備総合計画」(流総計画)を策定・管理しています。
流総計画は、区域ごとに算定した将来発生する汚水量に合う最も合理的な下水道施設を整備するための基本計画で、令和4年3月末時点で88.9%の下水道等普及率(全体普及率)を令和17年度末までに95%とすることを目標にしています。これに沿って、県内各地の公共下水道(各市町村が単独で設置する処理場)や流域下水道(複数の市町村をまとめて処理する処理場)の整備事業が行われます。下水道事業は将来の海や河川の水質、県民生活の安全・安心に大きく関わってくる大事な仕事です。
機械設備工事の実務の一例
委託発注
機械設備の建設は、どのようなものを作るかを設計することから始まります。
県では通常、設計業務を建設コンサルタント※に委託しています。設計業務を委託発注するにあたり、職員は建設コンサルタントに設計業務の中で何を検討してもらい、どのような図面や計算書を作成・提出してもらうかなどを決め、「発注仕様書」を作成します。
この仕様書を県のホームページ等で公告し、それを閲覧した業者から入札してもらう「競争入札」により、設計業務を委託するのに最もふさわしい相手を選定します。
※建設コンサルタント・・・土木・建築工事の企画や調査、設計業務等を請け負う業者
入札審査
開札後、入札業者の提示金額が適正か、十分な資格を有しているかなどを複数の職員で審査して、落札業者を決定します。
決定後、落札業者と数日内に契約書を取り交わし、職員はその後、設計業務委託の調査職員という立場で設計業務を進めていきます。
打合せ・審査
受託業者は、発注仕様書に合わせて機器の容量計算、機種選定、図面製作、工事費算定などを進めます。職員は、受託業者と打合せを重ねて、どういった機器を導入するか、工事費用やランニングコスト、利用する方の使いやすさなどの面から比較検討し、選定していきます。
この検討によって製作された図面を基に、材料費や労務費やその他の経費が積み上げられ、全体工事費が算出されます。職員は、その内容が適切であるか審査し、適切であれば、図面や機器仕様書、設計書の納品を受けます。
工事発注
納品された図面や機器仕様書、金抜き設計書(工事費の内訳書から金額を抜いて品目と数量のみを条件として明示したもの)などを県のホームページ等で公告し、設計業務委託と同じように競争入札によって建設業者を選定します。
入札審査
工事の発注にあたっては、適切な建設業者が落札するよう「入札参加資格」を設けています。
入札参加資格は、工事価格や工事場所に応じて、建設業法に定められた許可業種を持っているか、主たる営業所が県内にあるか、建設現場に配置する予定の技術者が資格を持っているか、同じような工事を過去にしたことがあるかなど様々な条件を設定しています。
入札審査を通過すると、落札した建設業者と契約書を取り交わします。
工事打合せ
職員は、施工業者が建設現場に配置する現場代理人や技術者と頻繁に打合せを行い、設計内容の確認や現場作業の進め方などについて意思疎通を図ります。
発注者側の意図を明確に伝えることができなければ工事の目的達成が困難となるため、コミュニケーション能力が求められる業務です。
工事書類承諾
工事が始まると、職員は監督職員という立場で工事を進めていきます。施工業者とのやり取りは書類として記録に残すため、工事が進む過程で数多くの書類が提出されます。
最初に「施工計画書」が提出されますが、この書類は、機械設備を設置するためにどのような工程で、どのような現場組織体制で臨み、どのように安全管理を行うかなどを事前に施工業者が示すものです。
このほか、工事で使用する材料・機器の承諾図や設計図面をより詳細に表した施工図面、監督職員との打合せの記録など様々な書類があり、職員はそれをチェックし、内容について承諾します。
段階確認
天井内に収められる配管や機器の基礎コンクリート内に組まれる鉄筋などは工事が完成してからでは見ることができず、図面通りに施工されているか確認できません。
そのため、重要な箇所については、施工中にその都度、監督職員が段階確認として、目視や資料で確認することにより、施工を確実なものとしています。
安全管理
建設現場においては安全の確保が最優先です。
あらゆる事故を防止するため、施工業者が組織的に安全管理や安全教育を行うとともに、監督職員も注意喚起や指導を行っています。
法令遵守
建設作業には、その場所や目的物に応じて様々な法令が関わってきます。監督職員は、それらについての知識が必要不可欠であり、より良い機械設備にするため、遵守するよう指導します。
完成検査
機械設備の据付が終わり、試運転が無事終了すると完成となります。完成後、専門検査員による「完成検査」として、設計図書どおりに施工されているか、品質は良いかなどの検査が行われ、それに合格すると、施工業者への工事代金の支払手続きを取ります。
引き渡し
施設管理者は、施工業者から完成した機械設備の図面や取扱説明書が収められた完成図書、機械設備の予備部品などと共に機械設備の引き渡しを受けます。
この日から施設管理者が維持管理を行うこととなり、機械職の職員は、施設の修繕や更新が必要となった際に施設管理者の依頼を受け工事に関わります。
将来の職業を考えている皆さんへのメッセージ
- 機械職の“魅力”
- 県庁全体でも十数名しかいない職種であり、全員が顔見知りです。
そのため、情報交換が密で、分からないこともしっかりと教えてもらえます。 - その時代ごとの新しい技術を検討・採用することができ、自分の知識を増やしていくことが可能です。
- 県庁全体でも十数名しかいない職種であり、全員が顔見知りです。
- 機械職の“やりがい”
- 自分が関わった業務が、電気使用量や燃料使用量などのエネルギー消費量の節約という成果に現れます。
- 街中を歩くと、自分が関わった建物が多くの人に利用されている光景を目にすることが出来ます。
あなたの機械の知識を秋田の発展のために使いましょう!
若手職員インタビュー
建設部 下水道マネジメント推進課 流域設備チーム 技師 黒坂 奈地(2016年度採用)
2022年度~ | 建設部 下水道マネジメント推進課 流域設備チーム(班) |
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2020年度~ | 建設部 営繕課 設備班 |
2016年度~ | 秋田地域振興局建設部 下水道課 下水道班 |
08:20 | 出勤 |
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08:30 | 業務資料の確認 |
10:00 | 公共工事の設計書作成 |
12:00 | 昼休み |
13:00 | 指定管理業者と打ち合わせ |
15:00 | 工事の現場確認 |
16:30 | 現場確認項目のとりまとめ、復命書の作成 |
17:15 | 退庁 |
Q 現在どんな仕事を担当していますか?
秋田県内の地下に流れる下水道が安全に機能するよう、下水道に関する施設の設備管理や、更新を行っています。
Q 秋田県庁を選んだ理由は?
市町村よりも規模の大きい事業で地元に貢献したいと考えたからです。実際に、今は複数の市町村をまたいだ、下水道の管理に携われています。
Q 仕事でやりがいを感じることは?
入庁前は事務手続きが主な業務になると思っていましたが、実際は現場での作業が主体となる点がイメージと違いました。普段は意識を向けないような縁の下の力持ちの業務が非常に多いと感じています。
Q 入庁前のイメージと違ったことは?
最近は筋トレにはまっています。長年、運動をしてこなかったので、筋肉が付いてきたのが実感できて楽しいです。
県職員を目指している方へメッセージ
魅力的な秋田県を一緒に盛り上げていきましょう!
建設部 営繕課 設備班 技師 三浦 正知(2017年度採用)
2022年度~ | 建設部 営繕課 設備班 |
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2021年度~ | 建設部 下水道マネジメント推進課 調整・広域共同推進班 |
2020年度~ | 建設部 下水道マネジメント推進課 流域第二班 |
2017年度~ | 秋田県秋田地域振興局建設部 下水道課 下水道班 |
08:10 | 出勤(徒歩) |
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08:30 | 朝コミ、メールチェック |
09:00 | 鹿角小坂地区統合校(仮称)管理棟教室棟機械設備 改修工事の予算書作成 |
11:00 | 工事受注者から提出書類(材料承諾)の内容確認 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 担当工事現場へ移動(公用車) |
14:30 | 果樹試験場空調設備改修工事の段階確認 |
17:00 | 夕コミ |
17:15 | 退庁 |
18:00 | ランニング |
Q 現在どんな仕事を担当していますか?
営繕課は、県有建築物(県庁舎や学校など県が所有する公共の施設)の新営・修繕などを行う課です。私は建築物の機械設備を担当しており、設計委託、設計審査、工事発注、工事監督の業務を行っています。
Q 秋田県庁を選んだ理由は?
地元秋田で就職して、なんとなくスケールの大きい仕事がしたいと思い、秋田県庁を志望しました。県立学校の改築事業や県有建築物の大規模修繕事業に携わることができ、予想以上にスケールの大きい仕事をしています。
Q 仕事でやりがいを感じることは?
様々な機器の組合せによって成り立っている「機械設備」とは奥深いもので、興味を持って日々の業務に取り組んでいます。自分の知識や経験が設計に反映され、建築物の完成を見ると誇らしくなります。
Q 休日や退庁後の過ごし方は?
車が趣味で、休日は洗車をしたり、車で県内の観光地に出かけたりしています。また、仕事で培った維持管理のノウハウを自分の愛車にも応用して、消耗品の交換計画を考えることも楽しいです。
県職員を目指している方へメッセージ
機械職の採用は毎年度あるわけではありません。採用募集を見たというあなたは、秋田県職員になる運命です!!
ぜひ、私たちと一緒に「機械」を通じて、秋田県を盛り上げましょう!