実務紹介

心理判定職の配属先について

心理判定職は、県内の各相談機関や児童自立支援施設で心理学的知識や技術を活かして働く専門職です。業務内容は配属機関により異なりますが、いずれも県民の困り事を一緒に解決するための業務です。

  • 子ども・女性・障害者相談センター
    • 福祉相談・連携推進部(知的障害者更生相談所)
      主な業務:18歳以上の方の知的障害に関する相談
    • 精神保健福祉部(精神保健福祉センター)
      主な業務:こころの健康に関する相談
    • 児童女性相談部(中央児童相談所・女性相談所)
      主な業務:18歳未満の児童関する相談、保護や支援が必要な女性に関する相談
  • 児童相談所(北・南)
    主な業務:18歳未満の児童に関する相談
  • 千秋学園
    主な業務 : 千秋学園入所中の児童の支援

子ども・女性・障害者相談センターについて

子どもや女性、身体・知的障害、こころの健康に関する相談・支援機能を一体化した相談機関です。複合的な相談には各部門が連携して対応し、県全体の相談支援体制の充実強化を図るため、広域的な相談機関を調整する役割を担います。

福祉相談・連携推進部の仕事(知的障害者更生相談所)

福祉相談・連携推進部知的障害福祉班は、18歳以上で知的機能に障害のある方に対して、障害者手帳(療育手帳)の判定を行うとともに、知的障害に関する専門的な相談にも応じます。県内に1か所しかありませんので、療育手帳判定のために来所が難しい方には巡回相談を行っています。

精神保健福祉部の仕事(精神保健福祉センター)

精神保健福祉部精神保健福祉班は、県民の方々からの直接の相談(心の健康、依存の問題、ひきこもりに関すること等)に応じるほか、研修会の開催や調査研究、精神障害者保健福祉手帳の判定や精神医療審査会の事務局業務等、様々な角度から県民の心の健康を支えています。
また、同部内にある「ひきこもり相談支援センター」では、家族を対象とした会(にじの会)や本人を対象をした会(青年グループ、SSTグループ)を定期開催しています。

児童女性相談部(中央児童相談所)、児童相談所(北・南)の仕事

児童相談所は、18歳未満の児童に関する相談に対応する機関で、県内では北(大館市)、子ども・女性・障害者相談センター児童女性相談部(中央・秋田市)、南(横手市)の3か所に設置されています。子ども・女性・障害者相談センターには一時保護所(児童を一時的に預かる機関)が付設されています。秋田県の心理判定職のうち、約7割が児童相談所に配属され、一定の条件を満たした職員(※)には児童心理司という任用資格が与えられます。

※大学において心理学を専修する学科又はこれに相当する 課程を修めて卒業した者又はこれに準ずる資格を有する者

児童女性相談部の仕事(女性相談所)

児童女性相談部女性相談支援班は、女性の悩みや困りごと、心配事に関する相談に応じます。また、DV(ドメスティック・バイオレンス)による被害女性の保護や日常生活上の援助、問題解決に向けた支援を行います。さらに、配偶者暴力相談支援センターとしての業務も行っています。

千秋学園の仕事

千秋学園は県内唯一の児童自立支援施設です。児童自立支援施設には社会生活を送るうえで様々な課題を抱える児童が入所します。生活指導・学習指導・作業指導・クラブ活動等を通じて自立に向けた支援を行います。

将来の職業を考えている皆さんへのメッセージ

  • 県の心理判定職の魅力
    • 臨床経験が少ない・全くない状態で入庁しても、先輩たちから丁寧に心理検査や面接について指導してもらいながら研鑽を積むことによって、だんだんとスキルを身につけていくことができます。
    • 学部卒で入庁し、仕事をしながら通信制の大学院で学んだ職員も複数います。勉強を続けたい人にもお勧めの職場です。
    • 対人援助職である以上、仕事の内容は簡単ではありません。しかし、心理判定職が配置される職場の多くは複数の心理判定職が配置されており、また、福祉業務に携わっている頼れる職員と相談・協力することもできるので、入庁後に一人きりで仕事について悩むことはなく、いつでも仲間に相談できます。
  • 心理判定職のやりがい
    • 心理判定職の仕事は「誰のために、なんのために仕事をしているのか」が見えやすく、「困っている人の力になれること」が一番のやりがいです。
    • 児童相談所による児童虐待対応のように、時に対象者が相談を望んでいないのに関わらなければならないケースもあります。「相談を望んでいないこと」と「支援が不要なこと」はイコールではなく、むしろ困っているのに助けを求められなかったり、自分が困っていることに気づいていないことも多くあります。そのような方たちと関わりあい、支援していくのは難しいことですが、子どもの育ちの土台を整える仕事はやりがいがありますし、成長を見届けられたときの喜びは格別です。

みなさんが学んだ心理学を秋田県民のために活かしてみませんか?
一緒に働ける日を楽しみにお待ちしています。

若手職員インタビュー

健康福祉部 子ども・女性・障害者相談センター 児童女性相談部 児童支援課 児童支援第一班 技師(兼)児童心理司 関 菜々子(2020年度採用)

関 菜々子の写真

経歴(採用4年目)
2023年度~ 健康福祉部 子ども・女性・障害者相談センター 児童女性相談部 児童支援課 児童支援第一班
2020年度~ 健康福祉部 秋田県南児童相談所 相談第二班
ある日のスケジュール
08:20 出勤
08:30 朝コミ、スケジュール確認
09:30 一時保護所の児童の面接
10:30 心理検査結果や面接記録の整理
12:00 昼休み
13:00 ケース検討会
15:00 療育手帳判定
16:30 面接記録、知能検査結果の整理
17:15 退庁

Q 現在どんな仕事を担当していますか?

子どもや保護者の相談に応じ、心理検査・面接・観察などによって心理学的診断を行っています。また、18歳未満の子どもの療育手帳の判定も担当しています。

Q 秋田県庁を選んだ理由は?

地元の秋田で、大学で学んだ心理学の知識を生かした職業に就きたいと思ったのがきっかけです。

Q 入庁前のイメージと違ったことは?

比較的、所内での業務が中心だと思っていましたが、場合によっては施設や市町村訪問など遠方の出張もあることです

Q 休日や退庁後の過ごし方は?

地図アプリの行ってみたい場所に登録された場所へ、旅行に出かけています。また、ラジオを聞いたり、映画やドラマを見たりして過ごしています。

県職員を目指している方へメッセージ

同じ職種の先輩からサポートを受けながら、仕事に取り組めます。
秋田で働きたい皆さんと仕事ができる日を楽しみにしています。