若手職員インタビュー・実務紹介(電気)
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実務紹介
電気職の配属先について
地方公共団体では、一般的な行政事務のほか、水や電気など住民の生活基盤に不可欠なサービスを提供する様々な事業を行っており、こうした地方公共団体が自ら経営する事業を「地方公営企業」といいます。秋田県では、豊富な水資源を活用した水力発電を行う電気事業と、企業へ安定した工業用水を供給する工業用水道事業を経営しています。
電気職は主に、発電所の運転・保守管理や改良・建設計画、工業用水道施設の維持管理を担当するほか、県の所有する施設の電気設備に関する維持管理などを担当します。
電気職の主な業務内容
公営企業部門のうち電気事業では、県内16箇所の水力発電所の運営、運転業務、給電業務、水車発電機及び関連設備の保守管理、中小水力発電開発調査、新規水力発電所建設のほか、各種工事の設計・監督などの業務に従事します。工業用水道事業では、秋田臨海工業地帯や秋田市御所野の秋田新都市地区の全29事業所への工業用水の給水、施設の管理、給水契約業務のほか各種工事の設計・監督などの業務に従事します。
公営企業部門以外の部署では、流域下水道施設や県有施設の電気設備に関する工事の設計・監督などの業務に従事するほか、新エネルギー等に関する行政事務に従事します。
発電管理、開発の実務
発電管理は、県営16発電所の運用総括を行っています。
発電した電気は、小売電気事業者や一般送配電事業者等の売電先へ供給していますが、県営発電所での発電量は、県内の年間家庭消費電力量の約2割に相当します。
また、東日本大震災と原発事故をきっかけに、再生可能エネルギーの必要性が増しています。とりわけ水力発電は安定電源としての期待が一段と高まっていることから、新規発電所の開発や既設発電所の能力増強などにも取り組んでいます。
工業用水道管理の実務
工業用水道は、河川から取水した水を凝集剤により浄化し、秋田臨海工業地帯や秋田市御所野の秋田新都市地区の工場などに供給しています。
工業用水は常に途切れることなく供給する必要があり、しかも汚れた水を送ってはいけません。工業用水道の管理は、河川の濁りなどに常時対応しながら、設備の維持・改良などを行い県内産業を確実に支えています。
水車発電機の監視・制御の実務
県営の16発電所は、すべて遠方監視制御を行っており、現在は、大館、玉川、秋田の3事務所での集中監視体制となっています。
発電設備に異常があった場合は警報が鳴り、緊急停止することもあります。その際は、職員が発電所まで出向き、復旧作業にあたります。
夜間の監視は、宿直勤務体制としており、24時間、故障や異常等に対応できるようにしています。
水車発電機の保守管理の実務
水力発電はダムなどから流れてきた水で水車(ランナ)を回し、軸で連結されている発電機が回ることで電気が発生します。総称して水車発電機と呼んでいます。
水車に送る水の量を調整するガイドベーンや水車発電機の回転速度を調整する調速機、摺動部(軸受など)で発生した熱を抑制する冷却装置、圧油ポンプ、送電設備など様々な装置があります。安定した発電を行うために、定期的にメンテナンスを行っています。
公営企業の重要施策「第4期中期経営計画」
安定供給と安定経営の確立
公営企業の目的に資する売電先の確保と給水単価の適正化を図ることにより、安定供給の確保と老朽化対策を確実に実施する。
組織体制の整備と人財育成
取り巻く情勢の変化等に対応した最適な組織体制を構築する。また、将来を担う人財の育成強化を図る。
地域貢献策の拡充等
発電所関係市町村に対する新たな地域貢献策を検討する。また、県公営企業と水力発電のPR等を推進する。
新エネルギー産業の創出・育成
電気職は、採用されると公営企業部門での勤務がメインとなりますが、建設部の営繕課、空港管理事務所、各地域振興局の建設部などへの人事異動もあります。
異動先では、電気の知識を生かし、県有施設の維持管理や、新築工事なども担当しますが、発電所や工業用水の業務以上に、県民との距離が近くなります。
また、県の施策や事業について学ぶことが多くなり、公営企業部門に戻ってからもその経験・知識は生かされます。
将来の職業を考えている皆さんへのメッセージ
- 電気職の魅力
- 専門的な電気の知識・技術を確実に生かすことが可能です。
- 「水」と共に仕事をすることで、水の大切さを知ることができ、秋田の大自然を感じながら仕事ができます。
- クリーンエネルギーである水力発電によって、県民生活や地球温暖化の防止に貢献しています。
また、工業用水の供給により、県内産業の活性化にも寄与しています。 - 現在、電気職は約100名、団結力が強いです。
- 経験を積み、更なる知識・技術を得ることで、様々な資格(電気主任技術者、ダム水路主任技術者etc.)を取得できます。
- 電気職のやりがい
- 自分の持つ知識・技術が必要とされる喜びや、それらが県民や地域、産業の役に立っているという喜びがあります。
- 県内各地の大自然の中で仕事をすることで、秋田県の魅力を改めて実感できます。
- 担当した工事などが完成したときに、喜びや達成感を感じられます。
- 幅広い分野の業務に取り組むことができ、経験を積めば積むほど、自分の成長が実感できます。
- 専門職という「責任」と「誇り」があります。
将来の職業についてお考えの皆さん、電気の技術職員として私たちと一緒に働きませんか?
元気な秋田をつくるために共に汗を流してくれる仲間を心からお待ちしています!
若手職員インタビュー
産業労働部 秋田発電・工業用水道事務所 総務・発電運用班 技師 田口 実李(2019年度採用)
2023年度~ | 産業労働部 秋田発電・工業用水道事務所 総務・発電運用班 |
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2022年度~ | 産業労働部 玉川発電事務所 発電保守班 |
2019年度~ | 産業労働部 玉川発電事務所 総務・発電運用班 |
08:20 | 出勤 |
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08:30 | 発電所運転業務引継 |
09:00 | 発電所定期機器巡視 |
12:00 | 昼休み |
13:00 | 巡視記録作成 |
15:30 | 工事資料確認 |
17:15 | 退庁 |
Q 現在どんな仕事を担当していますか?
県が運営している水力発電所のうち、管轄である6つの発電所を管理しています。効率的な発電をするため運転計画を作成したり、発電所の機能を維持するため定期的な点検を行ったりして、安定した電力の供給に努めています。
Q 秋田県庁を選んだ理由は?
大学生の時に参加したインターンシップがきっかけで、ライフラインを支える仕事に魅力を感じ入庁しました。
Q 仕事でやりがいを感じることは?
秋田の豊かな水資源を、エネルギーとして県民の皆さんへお届けすることに責任とやりがいを感じます。
Q 入庁前のイメージと違ったことは?
水力発電所は、主にダムの近くなど山間部に位置しており、普段は遠隔で監視・制御しています。そのため、直接現場へ行って行う作業はほとんどないと思っていました。しかし実際は、発電所での現場業務が多く、多岐にわたる知識や技術力を身につけることができます。
県職員を目指している方へメッセージ
技術者としての成長を感じながら、様々な制度のもとワークライフバランスを実現することができます。
年次休暇を1時間単位で取得できることや、育児のための部分休業や時短勤務などの制度がいいなと思います。
産業労働部 玉川発電事務所 総務・発電運用班 技師 大内 駿(2018年度採用)
2022年度~ | 産業労働部 玉川発電事務所 総務・発電運用班 |
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2020年度~ | 産業労働部 秋田発電・工業用水道事務所 総務・発電運用班 |
2018年度~ | 産業労働部 秋田発電・工業用水事務所 発電保守班 |
08:10 | 出勤、メール確認 |
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08:30 | 朝コミ、発電業務引継 |
09:00 | 現場へ出発 |
09:30 | 作業前打合せ、安全活動 |
10:00 | 発電所で点検作業開始 |
12:00 | 昼休憩 |
15:00 | 作業終了、帰所 |
15:30 | 点検資料作成、工事資料作成 |
16:30 | 翌日の業務確認、準備 |
17:00 | 担当工事、委託の確認(進捗状況、施工内容等) |
17:15 | 退勤 |
20:30 | 友人と外食、Live ATCを見る |
Q 現在どんな仕事を担当していますか?
田沢湖付近の4つの水力発電所の管理を行っています。主な業務内容は、担当工事の設計監督業務及び担当発電所の点検です。実際に機械に触れ、点検や補修を行ったり、事務仕事をしたり、様々な分野が学べる業種です。
Q 仕事でやりがいを感じることは?
オーストラリアに留学をした経験を生かし、生まれ育った秋田に恩返しがしたかったことと、県の魅力を県内外に伝えたいと思ったこ とから、行政Bを受けました。
Q 入庁前のイメージと違ったことは?
事務仕事メインでコミュニケーションが少なく、仕事をただこなすイメージがありました。実際は現場作業を行う中で、周囲と意見交換を行い、創意工夫が必要と気づきました。日々新たな発見があり、新鮮に感じています。
Q 休日や退庁後の過ごし方は?
休日はボランティア活動などをしています。県職員は様々な分野、場所での知り合いができるので、平日の退勤後は友人と遊びに出かけたり、ご飯に行ったりします。
県職員を目指している方へメッセージ
とても人間関係がよく働きやすいのが県職員の良さだと思います。自分のセールスポイントを持ちながらも「秋田県のために頑張れる人」と一緒に働けることを楽しみにしています。入庁を心よりお待ちしております!