「阿仁マタギの狩猟用具」293点が重要有形民俗文化財に指定へ

文化審議会(会長 宮田 亮平)は、平成25年1月18日(金)に開催された同審議会文化財分科会において、北秋田市にある阿仁マタギの狩猟用具を重要有形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。

今回の答申に基づき、近日中に行われる官報告示を経て阿仁マタギの狩猟用具が正式に指定された場合、本県所在の重要有形民俗文化財の累計は6件、国指定文化財の累計は106件(国宝1件、選定1件含む)となります。

なお、今回答申される重要有形民俗文化財は2件で、累計は213件となる予定です。

阿仁マタギの狩猟用具は、秋田県北秋田市阿仁地域の根子、打当、比立内などの集落に居住したマタギと呼ばれる人々が使用した衣装、武器・罠類、山小屋での生活用具ならびに行商用具などをまとめたものです。

阿仁マタギは集団猟を行うことで知られ、多様な武器や罠などを用いて大型獣や小型獣を獲り生計をたててきました。狩猟範囲は居住地にとどまらず、岩手や山形、福島、新潟などの広範囲にも及びます。また、獲物や薬草等を用いて薬を製造し、広く行商を行っていたことでも知られています。

写真:阿仁マタギが使用していた衣類ならびに携行品