能代市役所第一庁舎
写真:能代市役所第1庁舎

市中心部に位置する正面51m、側面11mの鉄筋コンクリート造3階建で、現在は税務課と会計課が置かれている。
建築構造力学の権威だった武藤清の設計によるラーメン構造の建造物で、戦後復興期の庁舎建築の好例である。

能代市議会議事堂
写真:能代市議会議事堂

市役所第一庁舎の南側に位置する正面18m、側面31mの木造2階建の建築で、1階に議場、2階に傍聴席を置く。
洋小屋組の形式で、正面の玄関ポーチや側面に配した広い窓など、第一庁舎に調和させた洋風の意匠になっている。

※武藤 清(1903~1989)
東京大学教授。建築構造力学の権威で、「柔構造理論」により日本における超高層ビルの建設を可能にし、日本初の超高層ビルである霞が関ビル(1968年竣工)の設計・建設を指揮した。

※ラーメン構造
構造形式のひとつで、柱と梁を変形しないよう剛接合したもの。現代の鉄筋コンクリート造はほとんどがこの構造である。

※小屋組
屋根を支えるための骨組み構造。和小屋組と、各部材を三角形状に組んだキングポストトラスやクイーンポストトラスなどの洋小屋組がある。