本海獅子舞番楽(ほんかいししまいばんがく)平成23年3月9日指定

写真:本海獅子舞番楽

 本海獅子舞番楽は、17世紀に、本海行人あるいは本海坊と呼ばれた宗教者によって伝えられたとされ、本海獅子舞や本海番楽と呼ばれることもある。鳥海山に対する信仰を背景に13地区で伝承されており、特に獅子舞を重視する。
 毎年、1月に幕開きを行って1年間の活動をはじめ、9月あるいは11月や12月の幕おさめで活動を締めくくる。
 獅子舞は、獅子頭を持つ者と、獅子の幕を持つ者の2名で演じられ、他の山岳信仰を背景にした獅子舞と比較し、舞の動作が激しく、また歯打ちを何度も繰り返す。獅子舞以外の演目は、「鳥舞」「翁」などの儀礼的な舞や、「山の神」「剣之舞」などの神の舞、「曽我」「八島」などの武士舞、「鐘巻」「橋引」などの女舞などと多様で、神社祭礼や盆など地域の人々の生活に深く関わって演じられるところに特色がある。