目次

クマによる事故を防ぐために

全国的にクマによる人身被害が多発しています。

人身被害者数(全国・4月)

令和7年度は4月だけで全国で11名の方がクマによる人身被害に遭っています(R7.4.29現在)。
これは例年の3倍以上の被害です(直近5年間の4月における人身被害者数は1~4名、平均3名)。
山菜採りに行く方だけでなく、集落での日常生活においても、以下の注意点を参考に、十分に対策を講じるようにしてください。

山での事故対策

積極的に人に接近するクマによる事故が発生しています!
入山が禁止されている地域には入らない!!!

以下の地域では、人が集めた山菜を奪う・積極的に人を襲うなど、危険性の高いクマによる人身事故が発生していることなどから、入山を禁止しています。
このようなクマについては、鈴やラジオ等の一般的な対策では事故を防ぐことが困難です(※)。
非常に危険ですので、入山禁止地域には絶対に立ち入らないでください。

  • 単独行動を避け、できるだけ複数で行動する(山林内でバラバラにならない!)
  • ゴミは必ず持ち帰る
  • 持ち物が奪われた・後をつけられたなど、積極的に人に接近するクマと遭遇した場合は、必ず市町村もしくは警察に通報し、情報を共有する

※積極的に人に接近するのは特定の限られたクマであり、ほとんどのクマは人の気配を感じると逃げるので、鈴やラジオなどの音出しは有効な事故防止策です。
県内で発生した大半の事故は、鈴やラジオなどを持たずにクマと鉢合わせをした結果、起きています。
入山可能なエリアでは、音を出すことで鉢合わせによる事故を避けましょう。

参考:近隣県のツキノワグマ情報等

お出かけの際はこちらもご確認ください。

集落での事故対策

クマは私たちが思っている以上に身近にいます。

身近にいるクマ

クマとの事故はそのほとんどが鉢合わせによるものです。

藪の近くや河川(河畔林)沿い、見通しの悪い場所では特に、鈴やラジオ、スマートフォンなどで音を出し、人の存在をアピールしながら行動し、鉢合わせを避けましょう。

また、近年の出没傾向から、集落周辺に定着している個体が増加していることが推測されます。

以下のことに注意し、事故を防ぎましょう。

  • 車庫や物置の扉は普段から閉めておく(クマが入ってしまう可能性があります!)
  • 生ゴミや空き缶などの食品に関するゴミ、米ぬか、家畜飼料など、クマが食べるものを屋外に放置しない・クマが侵入できる小屋内に置かない
  • 家の周囲や農地周辺のやぶは刈払い、見通しをよくする
  • クマが実を食べる可能性のある庭木は、早めに対策する(伐採する/電気柵で囲う/幹にトタンを巻くなど)
  • クマが食べるものを作付けしている農地は電気柵で囲い、クマに食べさせない・集落に通わせない
  • 集落周辺でクマを目撃した場合は、市町村もしくは警察に連絡し、地域で情報共有する

出没情報の確認・共有には「クマダス」をご活用ください!

ツキノワグマ等情報マップシステム『クマダス』 

クマの目撃情報や人身事故情報をマップ化して公開・メールで配信するシステムです。秋田県公式LINEからも、クマダスの情報を取得できます。

もしも、クマと遭遇してしまったら

  • ゆっくりと後ずさりしながらクマとの距離をとり、静かにその場を立ち去りましょう。背中を見せて走って逃げてはいけません!
  • 住宅地では建物や車の中に避難しましょう。避難が間に合わない場合は、攻撃を受けづらくするため、電柱や塀など、自分とクマとの間に遮蔽物を挟みましょう。
  • 万が一襲われそうになった場合、クマを退けるためにクマ撃退スプレー(強力なトウガラシスプレー)が有効です。
  • 避難先やクマ撃退スプレーが無い場合は、顔や首を守る防御姿勢(下写真)をとりましょう。

    防御姿勢

    クマによる事故では、首から上を損傷することが非常に多いです。
    「命に別状はありません」と報道されていても、決して軽い怪我ではなく、顔面麻痺や失明に至る重傷の場合も多く発生しています。
    万が一の際は、防御姿勢によって顔の大きな損傷を防いだり、首や頭を守ってください。

クマ撃退スプレーや防御姿勢は最終手段です!
クマと遭遇しないことが一番の安全策。クマと出会わない行動によって、クマとの事故を防ぎましょう。

クマによる人身事故情報

秋田県では、人身事故の現場検証を行い、事故の概要や原因、対策等をまとめています。
事故防止の参考にしてください。
令和6年度人身事故一覧(速報値) [74KB] ※令和6年度の人身事故記録は作成中です
令和5年度人身事故一覧 [145KB] ※令和5年度の人身事故記録は作成中です
令和4年度人身事故記録 [2507KB]
令和3年度人身事故記録 [3516KB]
令和2年度人身事故記録[1623KB]

 *人身事故の検証は、ツキノワグマ被害対策支援センター [492KB]が行っています。

ツキノワグマ人身被害見舞金の給付について

 本県では、ツキノワグマの生息域の拡大により、人の生活圏での出没や人身被害が相次いでおり、クマによる被害を受けた県民に対し見舞金を給付しています。 

 詳しい給付要件等についてはこちら [54KB]をご覧ください。

クマを知ろう

クマの生態や対策方法を正しく知ることが、クマの事故や出没を防ぐ第一歩。
以下の資料や「あきた県庁出前講座」をぜひご活用ください。

注意喚起チラシ

森で、集落で。それぞれ注意すべきことや、クマの分布情報などをまとめたチラシです。
注意喚起にご活用ください。

注意喚起チラシ

注意喚起チラシ [4792KB]

注意喚起チラシ(モノクロ版) [1493KB]

注意喚起チラシ(山野版)

注意喚起チラシ(山野版)

注意喚起チラシ(集落版)

注意喚起チラシ(集落版)

パンフレット「秋田の身近な動物 ツキノワグマ -クマを知り、被害を防ぐ-」

クマの生態や事故・出没を防ぐ方法を解説しているパンフレットです。
クマを正しく知り、適切に対策をするためにご活用ください。

パンフレット「秋田県のツキノワグマ対策」

秋田県では、「秋田県野生鳥獣管理共生ビジョン」や「第6次ツキノワグマ管理計画」などに基づき、ツキノワグマの保護管理を進めています。
「秋田県のツキノワグマ対策」はこれらの概要をまとめたパンフレットです。
ぜひご覧ください。

 

あきた県庁出前講座「野生動物の生態と人身被害防止対策について」

秋田県では、クマをはじめとした野生動物の生態や人身被害防止対策について解説する出前講座(無料)を実施しています。
令和6年度は小中学生、高校生、一般市民、民間企業などを対象に、92件(受講者計7,950名)実施し、好評をいただいております。

■ 内容
 ・ クマの生態
 ・ 人身被害を防ぐための対策 など

■ 申込方法
日程調整をしますので、まずは自然保護課にご連絡ください。
日時決定後、申込用紙に必要事項を記入し、下記までお送りください。
 ・ あきた県庁出前講座 申込用紙 [17KB] 
 ・ 連絡先 TEL 018-860-1613
       FAX 018-860-3835
       Email Shizenhogoka@pref.akita.lg.jp

■ アンケート
出前講座にお申込みいただいた方には、アンケートへのご協力をお願いしております。
受講後、代表の方は必要事項をご記入の上、アンケート用紙に記載されている宛先(秋田県教育庁生涯学習課)へ送付ください。
  あきた県庁出前講座 アンケート用紙 [21KB]

☞ 市町村等からの相談に専門職員がワンストップで対応します!

 ☞ 地域の被害対策にともに取り組みます!

 ☞ 被害に遭わない行動様式の積極的な普及啓発を行います!