玉川ダム(管理ダム、特定多目的ダム建設事業)

 玉川ダムは、昭和32年に完成した鎧畑ダムの貯水池直上流の玉川に建設された、建設省(現国土交通省)直轄の多目的ダムです。

 鎧畑及び皆瀬ダムの完成後、昭和44年7月、昭和47月7月と大洪水が続いたため、昭和48年度にダム群による洪水調節を考慮した「雄物川水系工事実施基本計画」(昭和49年3月31日改定)が策定されました。

 その一環として、昭和48年度から実施計画調査、昭和50年度に建設採択、昭和52年8月25日には特定多目的ダム法に基づく建設省告示第1189号「玉川ダムの建設に関する基本計画」において、堤高100mの重力式コンクリートダムが計画されました。これにより、昭和55年8月にダム本体工事に着手、昭和58年9月からはRCD工法による本体コンクリートの打設を開始し、昭和62年6月に打設を完了しました。平成3年度から管理に移行しており、洪水調節、流水の正常な機能の維持、各利水の供給等に大きな力を発揮しています。ダム湖の名前は「宝仙湖(ほうせんこ)」です。

玉川ダム諸元
項目名 詳細
目的 F、N、W、I、A、P
ダム形式 重力式コンクリートダム
集水面積 287.0㎢
湛水面積 8.3㎢
ダム高 100.0m
総貯水容量 254,000,000㎥

F:洪水調節 N:流水の正常な機能の維持 W:上水道 I:工業用水 A:かんがい P:発電

森吉山ダム(管理ダム、特定多目的ダム建設事業)

 森吉山ダムは、米代川沿川の洪水被害を軽減するためのダム群の一つとして、米代川水系最大支川の阿仁川(流域面積1,082㎢)の右支川小又川において建設省(現国土交通省)により計画されたもので、洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水および水道用水の供給、発電を目的とする中央コア型ロックフィル型式の多目的ダム(建設省告示第167号、昭和63年2月4日)です。

 米代川は、その源を秋田、岩手、青森の3県境にまたがる中岳に発し、南流後、その向きを西に変え日本海に入る、流域面積4,100㎢、流路延長136㎞の一級河川です。明治以来、治水事業を進めてきましたが、昭和22年7月洪水、昭和26年7月洪水等の相次ぐ出水、および既応最大洪水で莫大な被害をもたらした昭和47年7月洪水を契機として、ダム群による洪水調節を考慮した「米代川水系工事実施基本計画」(昭和48年3月31日改定)が策定されました。

 森吉山ダムはこの計画の一環として、昭和48年度から実施計画調査、昭和61年度に多目的ダムとして建設採択、平成14年度にはダム本体に着工し、平成24年3月に竣工しました。平成24年4月から管理に移行しています。森吉山ダムのダム湖は「森吉四季美湖(もりよししきみこ)」です。

森吉山ダム諸元
項目名 詳細
目的 F、N、W、A、P
ダム形式 中央コア型ロックフィルダム
集水面積 248.0㎢
湛水面積 3.2㎢
ダム高 89.9m
総貯水容量 78,100,000㎥

F:洪水調節 N:流水の正常な機能の維持 W:上水道 A:かんがい P:発電

成瀬ダム(建設ダム、特定多目的ダム建設事業)

 成瀬ダムは、雄物川総合開発計画の一環として、雄物川水系皆瀬川の右支川成瀬川の雄勝郡東成瀬村椿川地先に建設を予定している、洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水および水道用水の供給、発電を目的とした多目的ダムです。

 秋田県が昭和48年度から予備調査を開始、昭和58年度から補助事業として実施計画調査を開始しましたが、平成3年度からは建設省(現国土交通省)直轄事業として実施計画調査が継続され、平成9年度に建設に着手しました。現在は、付替道路等の整備を進めています。

鳥海ダム(建設ダム、特定多目的ダム建設事業)

 鳥海ダムは、子吉川総合開発計画の一環として、子吉川水系子吉川の由利本荘市鳥海地区(旧由利郡鳥海町)に建設を予定している、洪水調節、流水の正常な機能の維持、水道用水の供給等を目的とした多目的ダムです。

 秋田県が昭和45年度から予備調査を開始しましたが、昭和63年からは建設省(現国土交通省)直轄事業として予備調査が継続され、平成5年度に実施計画調査が開始されました。平成27年度に建設に着手しています。