令和7年度「知事と県民の意見交換会」(秋田地域・学生回)
コンテンツ番号:92004
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今後の県政運営に県民の声を反映させることを目的とし、「知事と県民の意見交換会」を開催しました。
秋田地域では、「アートの力でつくる地域の未来」をテーマに意見交換を行いました。
意見交換会の概要
テーマ:アートの力でつくる地域の未来
日時:令和7年7月11日(金) 10:00 ~ 12:00
会場:秋田公立美術大学附属図書館(秋田市新屋大川町12-3)
参加者:
田村 実樹 さん(秋田公立美術大学4年アーツ&ルーツ専攻)
小出 倫太郎 さん(秋田公立美術大学4年ビジュアルアーツ専攻)
藤澤 穂香 さん(秋田公立美術大学4年ものづくりデザイン専攻)
古川 瑛深 さん(秋田公立美術大学4年コミュニケーションデザイン専攻)
山下 暁羽 さん(秋田公立美術大学4年景観デザイン専攻)
渡邊 靖之 さん(秋田公立美術大学院1年複合芸術研究科複合芸術専攻)
鈴木 健太(秋田県知事)
小林 栄幸(秋田地域振興局長)
発言概要
参加者の発言
・自然が身近に感じられる点が都会にはない秋田県の強みだと感じる。弱みとして、交通の便が悪い、繁華街でも店舗の営業時間が短い、夜が暗いことが挙げられる。
・雲昌寺のアジサイや尾去沢鉱山、鳥海山といった自然を感じられる場所が多いことが秋田県の強みであり、だからこそ交通の便が良くなればと強く感じる。
・弱みとして、県民が保守的で新しいことや変わることへの抵抗感が強いことが挙げられる。活動の中でキャラクターを制作・展開した際に否定的な意見があったり、また、企業等がパッケージを更新しなかったりしているところからも感じる。パッケージデザインを新調していないことが原因でお土産が魅力的に見えないなど、デザインにおける商業効果を理解しておらず、いい商品を県外へ発信するためには改善が必要だと考える。味に自信があり外見にこだわらないところがあるため、大企業が率先して変えていけばいいと考える。
・人口減少により空き地や廃墟が増えると、景観が悪くなり人が近寄りがたくなるため、なにか活用したいと考えている。
・秋田県はクリエイティブなことに対してお金を落とすことに抵抗があるが、お金が回らないと事業は廃れ、人脈や技術が失われていくため、クリエイティブなことに対して価値を見出す感覚を持つことが大切だと考える。
・フィールドワーク等で地域の課題を解決する力を養っている美大生に頼っていいと考える。企業では予算や期間等に縛られ、できることが限られる中で、学生はより広い表現ができると考えており、学生にとっても、地域でのフィールドワークを通してアイデアをアートやデザインで表現することは学生自身の実績となる。
知事の発言
・交通については、高齢者がよく取り上げられるが、中高生等の若者における公共交通の重要性も認識している。テクノロジーの活用のほか、法制度の緩和を踏まえ、今後検討していきたい。例えばライドシェアのようなものがあってもいいと思う。
・デザインの力というのはとても大事だと思っているので、経営者側が最初は少し損をしても結果的には儲かるという考え方がもう少し広がるべきだと考えている。行政は何かを格好よく見せるとか人を集める仕組みづくりが得意ではないと思っており、そこにアートやデザインの力をどのように生かしていくかが大切だと感じている。これから皆さんの力を色々なところでお借りして、秋田をかっこいい、面白い地域にしていきたいと思った。
・誰かの犠牲の上で成り立っているだけでは、誰も豊かにならないし、きちんと仕事をした分の対価があるのが当たり前だと思う。クリエイティブやデザインといった分野に関しては、経営者などの意識を少し変えていきたいと考えている。
・企業と若手デザイナーのマッチングの支援は、ぜひ取り組みたい。秋田市には美術大学があり、おしゃれな施設も増えてきているが、県北、県南とのデザインレベルに差があるため、県内に満遍なく良い施設ができ、デザインレベルが上がるようにしたい。
当日の様子