今後の県政運営に県民の声を反映させることを目的とし、「知事と県民の意見交換会」を開催しました。
 鹿角地域では、「スキーが拓く鹿角の未来 人口減少・雇用・地域活性化への挑戦」をテーマに意見交換を行いました。

意見交換会の概要

テーマ:スキーが拓く鹿角の未来 人口減少・雇用・地域活性化への挑戦 
日時:令和7年6月28日(土) 13:30 ~ 15:30
会場:鹿角トレーニングセンターアルパス アリーナ(鹿角市花輪字百合沢81-1)
参加者:
小網 由希 さん(鹿角高校スキー部 1年)
沢田 珠慧莉 さん(鹿角高校スキー部 1年) 
須藤 快 さん(鹿角高校スキー部  1年) 
佐藤 範朋 さん(鹿角高校教諭・スキー部総監督) 
大里 恒明 さん(かづの商工会 会長) 
畠山 佑介 さん(ハタリキ株式会社 代表取締役) 
生田 康宏 さん(東京美装株式会社 職員) 
小山内 鴻佑 さん(鹿角市スキー連盟) 

鈴木 健太 (秋田県知事) 
永須 昭夫 (鹿角地域振興局長) 

発言概要

参加者の発言

・昨年度の体験入学で、鹿角高校への進学を希望する県外出身のスキー部員が15名ほどいると、鹿角高校支援協議会の会長から話があった。その中で、商工会で宿舎を探してくれないかという依頼があり、それがきっかけで下宿整備に取り組むことになった。
・1人暮らしは初めてで大変なことも多いが、料理を作ってくれる人の存在のおかげでスキーに打ち込むことができるし、下宿の仲間の存在にも助けられている。
・当初は地元の高校への進学を検討していたが、鹿角高校の環境が魅力的で、尊敬できる先輩と一緒に競技をしたい気持ちがあり、進学を決めた。
・青森はジャンプ台があることはあるが、小学生までが飛ぶジャンプ台しかない。小1から競技を続けているが、毎年花輪ジャンプ台に来て練習していた。やはり環境は整っているし、世界に羽ばたいている先輩とも昔から一緒に練習していたため、高め合えたら良いと思い鹿角高校に決めた。
・お金がかかるスポーツだけに、アルパスの安さは魅力的。加えて3つの競技が1つの会場で実施でき、トレーニングルームや酸素カプセル、温泉などが整備されているため、なくてはならない施設だと感じている。
・(アスリート雇用について)プロ選手のような待遇はできないが、条件を擦り合わせていくと休暇を必要としていることが分かり、休暇制度を新設した。スキーの後輩の指導もしてくれるなど、地域にとっても貴重な人材であり、そういう人を採用したい思いもあり、社内の了解を得て採用に至った。
・働きながらスポーツをやるというのはとても難しいことだが、競技活動の支援をしてくれた恩返しとして子どもたちへの指導がしたいという気持ちもあり、地元に戻って競技を続ける選択をした。しかし、仕事を見つけるのは簡単ではなく、仕事をしない時期もあった。そんな中で偶然見つけられたのが今の会社であり、休みをもらって合宿にも行けているのでとても感謝している。 

知事の発言

・下宿の整備が一番の課題であったところ、子どもが少なくなってきている中で民間企業が仕事として取り組もうにも利益が合わないという世界の中で、地元の事業者の皆さんが損得抜きにして、このスピード感で立ち上がってくれたことに感謝を申し上げる。また、全国大会が増えることで練習の機会を奪っているとは思わなかった。次世代を育てる視点を持たないといけない。
・子どもたちが鹿角を選んでくれたという素晴らしい話を聞くことができた。スポーツをきっかけとした高校進学時点での子どもの県外流出が多く、原因はそれだけではないかもしれないが、入試制度が2年前に変わったことが関係しているのではないかという問題意識を持っており、これから教育関係、スポーツ関係の関係者としっかり議論していく。その中で、秋田の強み、何が他県から見て秋田を選んでくれる部分なのか見極めていく。
・若い人の考え方が多様化しており、昔の「これはこうであるべきだ」という大人の側の固定観念が当たり前ではなくなっている。それに応えていかなければ地域として選んでもらえない。地域として色んな選択肢を準備してあげる必要があり、こういう人しかここには住めないという地域になれば人は出て行ってしまう。財政が厳しい中で限られたどう資源を活用し、地域の強みを生かして効果的に頑張っていけるかというのが秋田県の生き残る戦略の1つだと思っている。

当日の様子

視察の様子 意見交換会の様子 集合写真