令和7年度「知事と県民の意見交換会」(雄勝地域)
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今後の県政運営に県民の声を反映させることを目的とし、「知事と県民の意見交換会」を開催しました。
雄勝地域では、「私だから気づく、湯沢雄勝地域の魅力・強み~地域おこし・まちづくり・企業の現場から~」をテーマに意見交換を行いました。
意見交換会の概要
テーマ:私だから気づく、湯沢雄勝地域の魅力・強み~地域おこし・まちづくり・企業の現場から~
日時:令和7年7月6日(日) 14:30 ~ 16:30
会場:羽後町西馬音内盆踊り会館 盆踊り体験・交流ホール(雄勝郡羽後町西馬音内本町108-1)
参加者:
髙橋 泰 さん(ヤマモ味噌醤油醸造元 髙茂合名会社 代表社員)
並木 里也子 さん(Orbray株式会社 代表取締役社長)
黒田 純代 さん(キャリアコンサルタント)
内野 翔太 さん(丸太組 代表 / UCHINO DOUGHNUTS)
荻山 千春 さん(農業)
発言概要
参加者の発言
・ローカルの魅力の一つは歴史の書き換えが遅いこと。100年位前の歴史書を見ながらツーリズムとして回れたり、歴史が感じられるようなサービスを再設計したりといったことができる。
・秋田には子供たちを外に出さないようにという空気がある。「囲い込み」の考え方ではなく「修行に行っておいで」という寛容な姿勢で一度県外に出し、「帰ってきたらこういう役割がある」というような環境を作ることが地域に人材を増やしていくことにつながる。
・以前は「若者は一度外に出るべき」と考えていたが、地元を離れると「戻りにくい」という厳しい現実を知り、考えを改めた。そのため、秋田に居ながらでも社内の人材育成や海外拠点との連携を通じて多様なキャリアを築ける魅力的な「選択肢」を地元企業として提供し、家族のそばで暮らしたいと願う若者の受け皿になりたいと考えている。
・メンタリングができる社員の下で最低1か月間の長期インターンシップを受入れ、自分に合わないと感じた学生には速やかに他社を紹介し、常に人が出入りしている状況を作った結果、社内の体質が変わり人材の流動性が上がった。移住者を増やしていくには県全体の「流動性」を高める必要があり、そのためには、企業の努力だけでなく、教育・行政・政治が「セット」で連携する必要がある。例えば、休暇の取りやすさや教育留学の受入れなど、社会全体で人の動きを促進しなければ他県に後れを取る。
・野生のクマ対策について、気を付けていても遭遇するときはあるため、遭遇した時どうするかをイメージすることが重要である。子供たちが自然で遊ぶときも、危険への対処法を教えるべきで、「危ないからやめよう」は違うのではないかと思う。
・新規就農のとき、秋田のサテライトではなく、埼玉原種育成会で研修を受けたところ、たくさんの情報が集まってきた。サテライトには、基本の情報は揃っているが、最新の情報も研修で教えてほしい。
知事の発言
・本県は、全国で最多を誇る17件もの国指定の重要無形民俗文化財を有している。これは、昔から大切に守り続けてきた証であり、インバウンド観光客にとっても面白いコンテンツである。しかし、人口減少が進めば、守っていくことが困難になる。この貴重な文化財を守った上で、観光資源としてどのように見せる形に構築していくかが課題である。
・高卒者の県内就職率を向上させるため、県内企業を知り、理解してもらう取組を進めたところ、県内就職率が10ポイント程度上昇するなど成果が出ている。これは、県外へ就職を希望する若者を無理に引き留めようとするものではないが、一度県外へ転出した若者が秋田へ戻ってくるケースは少ない。都会とのギャップは大きいが、秋田の良さを伝え切れていないところもある。子供たちがどのようなマインドで進路を選ぼうとしているのかを教えていただきたい。
・流動性を高める上で大切なのは「寛容さ」だと思う。「こうじゃないといけない」という強い考えや、変化を許容しない姿勢は、社会の流動性を阻害する要因となる。このため、「いろんな生き方があっていい」ということを基本姿勢とし、企業や県民の皆さんと共に社会全体をより開かれたものにしていきたいと考えている。
当日の様子
