流域別下水道整備総合計画
2019年11月01日 | コンテンツ番号 647
1.流域別下水道整備総合計画とは
河川、湖沼、海域など公共用水域の水質汚濁防止を図るためには、水質汚濁に対する諸対策が総合的かつ効率的に実施される必要があります。特に下水道の整備は、直接水質汚濁源の流出を抑制することから、最も基本的な対策となっております。そのため、公共用水域の水質の汚濁防止を図る上で、流域全域にわたり最も合理的な下水道整備に関する総合的な基本計画を、個別の下水道計画の上位計画として策定し、これに基づいて下水道整備を進めていくことが必要となってきました。
流域別下水道整備総合計画(以下、流総計画という。)とは、公共用水域の水質環境基準が定められた2以上の市町村の区域における下水道整備のためのマスタープランであり、当該区域における下水道の整備に関する基本方針、下水道の処理区域、下水道の根幹的施設の配置等を明らかにするものです。
2.秋田県の流域別下水道整備総合計画の策定地域
秋田県では、米代川流域、秋田湾・雄物川流域の2つの流域において、流総計画を策定しています。
計画策定にあたり、秋田湾・雄物川流域は昭和48年から、米代川流域は昭和49年から基礎調査に着手し、関係機関との協議を経て流総計画を策定しました。その後、社会情勢の変化に伴い計画見直しを行い、現在県内各地で進められている下水道計画の上位計画となっています。
この中で、公共下水道(各市町村が単独で処理場を設置する)で整備する区域や流域下水道(複数の市町村をまとめて処理する)で整備する区域などの基本的な整備方針が決められています。
3.秋田県の流域別下水道整備総合計画の策定状況
流域名 | 項目/内容 | 経緯 | 基準年度 | 目標時の人口 | 市町村数 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
着手年度 | 協議申出 | 承認/同意 | 現状 | 目標 | 全県人口 | 区域人口 | |||
秋田湾・雄物川 |
当初計画 | S48 | S50.5.13 | S56.9.16 | S47 | H7 | 1,331,000 | 919,000 | 7市7町1村 |
第1回変更 | S57 | H6.2.22 | H7.2.14 | S55 | H17 | 1,421,000 | 964,000 | ||
第2回変更 | ― | ― | H13.3.5 | S55 | H17 | 1,421,000 | 964,000 | ||
第3回変更 | H14 | 同意不要 | 県策定 H17.4.1 |
H12 | H32 | 1,023,000 | 716,000 | ||
第4回変更 | H28 | 同意不要 |
県策定 |
H27 | R27 | 636,000 | 464,000 | ||
米代川 | 当初計画 | S49 | S57.10.15 | S59.9.18 | S47 | H7 | 1,331,000 | 307,000 | 4市4町1村 |
第1回変更 | H7 | H15.8.27 | H17.1.5 | H5 | H27 | 1,150,000 | 240,500 | ||
第2回変更 | H25 | H27.5.12 | H28.3.31 | H22 | R22 | 700,000 | 136,000 |
4.流域別下水道整備総合計画における調査項目と定める事項
流総計画調査項目
- 地形・降水量・河川流量などの自然条件
- 流域内の土地利用の見通し
- 公共用水域の水利用の見通し
- 発生する汚水の量及び水質の見通し
- 下水放流先の状況
- 下水道整備に関する費用対効果分析
流総計画に定める事項
- 下水道整備に関する基本的方針
- 下水道整備の対象となる区域
- 下水道の根幹的施設の配置・構造・能力
- 下水道事業の実施順位