県管理道路の防雪対策、雪崩対策、吹雪対策が必要な区間において、融雪施設、流雪溝、防雪柵、雪崩対策施設(雪崩予防杭、雪崩予防柵、雪崩防止柵、雪崩防護擁壁、スノーシェッド等)、吹雪対策施設(スノーシェルター)等の防雪施設の整備をしています。

また、積雪期において除雪した雪を路肩に堆積した場合に、通常は2車線道路なのに車線数が確保されず1車線となってしまうような、冬期幅員が狭小のため車両の通行に支障をきたしている箇所について、道路敷地幅を拡幅し、除雪した雪を堆雪しておく空間である堆雪幅を設置しています。

地方道路交付金事業(雪寒道路事業)

秋田県で管理している国道、県道の消融雪施設や防雪施設の整備と堆雪幅の確保をしています。

融雪施設

車道・歩道に堆積した雪を融解したり、車道・歩道が凍結するのを防止するための施設で、電熱や地下水、地熱、石油・ガスなどの熱エネルギーを利用した方式など、種々の方式があります。 車道融雪の場合は、都市部において急勾配等のためスリップ事故が発生したり渋滞の原因になっている箇所で凍結防止剤の散布では対応ができない箇所や、交通量の多い坂道交差点などで渋滞を引き起こしスリップ事故の危険性が高い箇所で凍結防止剤の散布では対応ができない箇所などに設置しています。 歩道融雪の場合は、雪みちエリアで歩行者空間確保路線に指定されている通学路や商店街、企業立地箇所など歩行者が多い箇所に設置しています。

状況写真(歩道無散水)

対策完了後
写真:歩道の雪が溶けている様子
熱により雪を解かすので、歩道上に雪が無く、冬期間も通行しやすい様子です。

流雪溝

道路の路側に河川水や下水処理水が流れる溝を設置し、その流れる水の力を利用して道路周辺の雪を運搬するための水路です。 トラックを用いた排雪処理を軽減する効果があり、雪捨場の確保が問題となる都市部の雪処理に有効な方法です。 流雪溝の管理運営については市町村が道路管理者と協定書を締結し、維持管理は市町村が行い、町内会等の地元組織は流雪溝利用組合規約を設けて管理運営にあたっています。

状況写真(融雪施設)

利用状況
写真:融雪溝に雪を流し込んでいる様子
歩道や車道に積もった雪を流雪溝に流し込でいる様子です。

防雪柵

吹雪を捕捉し、柵の風上や風下に人工的な吹き溜まりを作り、柵の風上や風下の道路を吹雪(視程障害)や吹き溜まりから守るために設置します。 地吹雪により交通事故が発生したり、吹き溜まりにより通行止めが発生したり、地吹雪による視程障害のため渋滞が発生している箇所などに設置しています。

状況写真(防雪柵)

対策完了後
写真:ふきだまりのない道路
防雪柵を設置したため、車道に吹き溜まりが無くなり、車両が吹き溜まりに突っ込むなどの事故が無くなります。

雪崩予防杭、雪崩予防柵

雪崩が発生する範囲に施工して、斜面の積雪を安定させて雪崩の発生を防ぎます。

状況写真(雪崩予防柵)

対策完了後
写真:雪崩予防柵
雪崩が発生する法面に設置し、斜面を安定させて雪崩の発生を防ぎます。

雪崩防止柵、雪崩防護擁壁

雪崩が発生した場合に、雪崩防止柵で雪崩を停止させ、道路への雪崩被害を食い止めます。 過去に雪崩が発生し、交通障害となった箇所や、雪崩の危険性が大きい箇所に設置しています。

スノーシェッド

道路の上に屋根を設置し、屋根面を滑り台として雪崩を通過させ、交通の安全を確保し道路への雪崩被害を食い止めます。 道路の斜面が大きくかつ扇形地形であり、雪崩予防柵等の他の工法では対応できない箇所に設置しています。

状況写真(スノーシェッド)

対策完了後
写真:スノーシェッド
道路の斜面が大きくかつ扇形地形であり、雪崩予防柵等の他の工法では対応できない箇所に設置します。

スノーシェルター

吹雪対策のため、道路を覆う施設で吹き溜まりと視程障害を防ぎます。 地形や気象条件で防雪柵などの施設では対応できない両切土部や除雪が困難なトンネル坑口などに設置します。

状況写真(スノーシェルター)

対策完了後
写真:スノーシェルター1
地形や気象条件で防雪柵などの施設では対応できない両切土部や除雪が困難なトンネル坑口などに設置します。
写真:スノーシェルター2
同左