秋田新幹線新仙岩トンネル整備計画について
コンテンツ番号:48389
更新日:
秋田新幹線は、当県と首都圏や仙台市、盛岡市等を結び、累計4,000万人以上が利用する大動脈として、産業・経済活動、国内外からの観光誘客、県民生活などを支える重要な交通基盤であり、当県の発展に大きく寄与しています。
また、国内最高速度を誇る東北新幹線との直通運転により首都圏との速達性が確保されているほか、日本海側と太平洋側を直接結ぶ北東北唯一の幹線として災害時のリダンダンシー機能を担う路線であり、秋田新幹線の安全で安定した運行は、国が進める国土強靭化を実現するうえでも欠かせないものです。
しかしながら、秋田新幹線は急峻な奥羽山脈を横断するため、豪雨や豪雪、強風などの自然災害による輸送障害のリスクを抱え、安定運行や定時性に度々支障を来しています。
このため、JR東日本では、こうした輸送障害のリスクに対応した防災対策の強化や高速化を図るため、岩手県の赤渕駅と当県の田沢湖駅との間にトンネルを整備する構想を持っています。
県では、構想の早期実現を目指して、令和3年7月にJR東日本との間で「秋田新幹線新仙岩トンネル整備計画の推進に関する覚書」を締結し、共同での地質調査を実施したほか、当県や岩手県の沿線自治体や経済団体等で構成される「秋田新幹線トンネル整備促進期成同盟会」と連携して、国等への要望活動の実施、機運醸成のための「整備促進大会」の開催などを進めています。
国(国土交通省)においても、関係省庁との連携の下、デジタルを活用しつつ、交通のリ・デザインと地域の社会的課題解決を一体的に推進するため、「デジタル田園都市国家構想実現会議」の下に、2023年9月、「地域の公共交通リ・デザイン実現会議」が立ち上げられ、その取りまとめでは「幹線鉄道ネットワークの高機能化等の取組について、地方創生に加え、輸送安定性や災害リスク低減などの国土強靭化等の観点も踏まえ、地域の実情に応じ、長期的な視点に立った意義や課題、効果や役割分担などに関する検討を進める必要がある。」とされたところであり、画一的な支援スキームの見直しに期待が持てる内容となっています。
今後も県では、「秋田新幹線新仙岩トンネル整備促進期成同盟会」等と連携しながら、「地域公共交通のリ・デザイン」の趣旨を踏まえた沿線地域の持続的発展に寄与する取組を推進し、トンネルの整備により期待される効果を最大限に高め、計画の早期実現を目指してまいります。
秋田新幹線新仙岩トンネル整備計画の概要
トンネル整備計画の位置図