令和3年第2回定例会 12月議会 知事説明要旨(令和3年11月25日)

2021年11月25日 | コンテンツ番号 61536

 今議会におきましては、補正予算案及びその他の案件についてご審議をお願いするものでありますが、提出議案の説明に先立ち、諸般の報告を申し上げます。
 はじめに、高病原性鳥インフルエンザへの対応について申し上げます。
 今月9日、横手市の養鶏場において高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されました。
 発生後、直ちに自衛隊へ災害派遣要請を行うとともに、延べ3,000人を超える県職員を動員することなどにより、鶏約14万4,000羽の処理、農場の消毒作業等を実施し、20日をもって一連の防疫措置を完了いたしました。
 自衛隊や横手市、JA秋田ふるさとをはじめ、関係機関の皆様には、多大なご協力をいただき感謝申し上げるとともに、全県の養鶏業者等に対しては、消毒剤を配付するなど、衛生管理を徹底するよう指導したところであり、引き続き、まん延の防止と再発生の予防に向け、防疫態勢を強化してまいります。
 次に、国政を巡る情勢についてであります。
 先月末の衆議院議員総選挙において、自民党が絶対安定多数を維持し、自公連立による第2次岸田内閣が今月10日に発足いたしました。
 政府におかれましては、国民の声に丁寧に耳を傾けながら、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症への対応はもとより、食料やエネルギー、国土保全、外交・防衛といった国家の重要課題に取り組んでいただくとともに、成長と分配の好循環を通じた所得拡大の実現、さらには地方に暮らす人々が明るい未来を抱くことができるよう、地方創生についても改めて本腰を入れて、政策を強力に推し進められますことを期待しております。
 また、先週には、感染の拡大防止と経済活動の再開、「新しい資本主義」の起動等を柱とする、55兆円を超える過去最大の財政支出規模の経済対策が閣議決定されたところであります。
 感染症の長期化による経済と国民生活の疲弊に加え、為替市場では円安が急速に進み、輸入コストの上昇に伴い、企業収益への影響が懸念されるとともに、食料品等の値上げや暖房需要が高まる冬場にかけて灯油の高騰が続く見通しであるなど、物価上昇による家計への負担も増大しており、早期に関連予算を成立させるなど、各般の対策を速やかに実行していただきたいと考えております。
 県では、コロナ禍で利用者が減少しているバス・タクシー、自動車運転代行業等の事業者に加え、飼料高騰で打撃を受ける畜産農家を支援するなど、経済を下支えする取組を強化することにしており、今後、国の経済対策も効果的に活用しながら機動的に対策を講じていくほか、国に対し、賃金水準の向上や再生可能エネルギーの導入拡大、デジタル化の実現等について、着実に進展が図られるよう強く要望してまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症への対応について申し上げます。
 政府は、「次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像」において、必要とする方の確実な入院や全ての療養者に対する健康観察と診療ができる体制の整備のほか、ワクチン接種の促進や経口治療薬の年内実用化と必要量の確保を目指すとともに、今後国内の感染状況が極度に悪化した場合においては、強い行動制限を伴う要請を国民に対し行うことも明らかにしております。
 県としましても、新たな「保健・医療提供体制確保計画」について、今月末の国への提出に向けて策定作業を進めているところであり、関係機関との連携体制を一層強化しながら、他県の感染状況も踏まえて更なる病床や宿泊療養施設を確保するなど、コロナ医療と一般医療の両立を図りつつ、陽性確認前から回復まで切れ目なく対応可能な体制を整備してまいります。
 また、ワクチン接種については、市町村及び医師会をはじめとする関係者のご尽力により、2回の接種を終えた方の割合は、全国トップレベルに達しており、来月以降は、3回目の接種も順次開始されていくことから、接種の判断基準や具体的な配分スケジュール等を早期に示すよう、国に対し強く要望してまいります。
 現在、「ワクチン・検査パッケージ」の活用など、日常生活と経済社会活動の正常化に向けて行動制限の緩和の取組が進められているところでありますが、今後、往来や飲食・イベントの増加等により、新規感染者の急増も懸念されることから、県民の皆様には、引き続き基本的な感染対策の徹底をお願いするとともに、県としましても、今後の感染状況を注視し、対応に万全を期してまいります。
 次に、新秋田元気創造プランについて申し上げます。
 新たなプランでは、「賃金水準の向上」、「カーボンニュートラルへの挑戦」、「デジタル化の推進」の三つを「選択・集中プロジェクト」として位置づけ、行政資源を効果的・効率的に投入し、横断的な取組を推進することにしております。
 また、プランの柱となる重点戦略については、各産業分野における生産性の向上や本県経済の根幹をなす第2次産業を中心に雇用の創出を図る「産業・雇用」のほか、食料供給県としての生産力と収益力の維持・増大に取り組む「農林水産業」、「何度でも訪れたくなるあきた」の創出を推進する「観光・交流」、人口減少の抑制や差別のない多様性に満ちた社会の構築を促進する「未来創造・地域社会」、健康で心豊かに暮らせる社会の実現に資する「健康・医療・福祉」に加え、地域への貢献、グローバル社会やデジタル社会で活躍できる人材の育成を目指す「教育・人づくり」の六つの分野で取りまとめております。
 今議会におきましては、新プランの素案についてご議論いただきたいと考えており、今後、パブリックコメントにより県民の皆様のご意見・ご提言を取り入れながら、今年度中の成案を目指してまいります。
 次に、企業の誘致について申し上げます。
 今月1日、2024年の製材工場の稼働に向け、国内最大手の企業と立地協定を締結したところであり、いわゆるウッドショックにより国産材の需要が増大するなど県産材を活用する好機が到来している中で、原木生産から製品販売に至る総合的な林業・木材産業の成長産業化に弾みがつくものと考えております。
 また、国内有数の素材サイエンスメーカーが、既に本県に立地している医療機器メーカーと共に、血液を人工的にろ過するダイアライザの一貫生産を大館市で行う計画を発表したところであり、医療機器産業の集積が一層促進されるものと期待し、今後とも、様々な分野において競争力のある企業の誘致に取り組み、本県の強みを生かした産業の集積や魅力ある雇用の場の創出を図ってまいります。
 次に、県産米の状況について申し上げます。
 長期化するコロナ禍の影響により、外食を中心に業務用需要が大きく減少し、民間在庫が大幅に増加していることから、明日の政府主催全国都道府県知事会議において、早期に需給改善に向けた施策を強化するよう、国に対し強く働きかけるほか、国から示される需給状況などの指針に基づいて生産の目安を設定し、飼料用米や大豆等への転換を一層進めるとともに、園芸振興やスマート農業の導入、大区画ほ場の整備など、水田フル活用による足腰の強い農業を推進してまいります。
 こうした中、先行販売を開始した「サキホコレ」は、一部店舗で行列ができるなど、県内外での関心も高く、来年度の本格デビューに向け、順調なスタートを切ることができたものと捉えており、引き続き、メディアを活用した効果的なプロモーションにより知名度の向上を図り、トップブランドとしての地位を確立するとともに、秋田米全体の需要拡大につなげてまいります。
 次に、「第24回北海道北東北知事サミット」についてであります。
 2年ぶりに4道県の知事が一堂に会し、青森県を会場に行われたサミットでは、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の価値を未来に守り伝えていくため、適切な保存方法や情報発信、遺跡群を活用した地域づくり等について意見交換が行われ、行動宣言を取りまとめたところであり、引き続き各道県と連携しながら、広域周遊観光の推進や、世界自然遺産の白神山地との一体的な情報発信などに取り組んでまいります。
 次に、本県関係スポーツにおける明るい話題についてであります。
 北秋田市出身の中嶋聡監督率いるプロ野球の「オリックス・バファローズ」が、25年ぶりにリーグ優勝を果たしました。
 中嶋監督がこれまでに培ってきた豊富な経験と選手の才能を見抜く力がチームを底上げし、優勝に導いたものと考えており、優秀な指導者の輩出は、「スポーツ立県あきた」を掲げる本県にとって大変喜ばしく、心よりお祝いを申し上げるとともに、現在、日本シリーズで対戦している両チームの本県関係者の健闘と一層のご活躍を期待しております。
 また、バスケットボールでは、今年から本県を本拠地とする「プレステージ・インターナショナルアランマーレ」が、国内女子最高峰のWリーグに東北では初めて参戦しており、リーグ参入に向けてご尽力された関係者の皆様に敬意を表するとともに、今後、地域に根ざしたチームとして成長することを願っております。
 次に、あきた芸術劇場「ミルハス」についてであります。
 先月には、1,700人を超える県民や県出身者からの投票によりロゴマークを決定したほか、県民参加によるミュージカルの公募を開始するなど、来年6月の開館に向けて機運を高めるとともに、9月のグランドオープンでは、著名なピアニストとオーケストラによる記念コンサートの開催を予定しております。
 また、本県ならではの文化資源である伝統芸能や民謡をはじめ、人気の高いアーティストの公演や発信力のあるイベントの開催などにより賑わいを創出することにしており、引き続き、秋田市と連携を図りながら、魅力あふれる文化芸術の創造・発信拠点として、交流人口の拡大に取り組んでまいります。
 次に、提出議案の主なものについて説明申し上げます。
 今回の補正予算案は、新型コロナウイルス感染症への対応や高病原性鳥インフルエンザ対策のほか、「第3期ふるさと秋田元気創造プラン」に基づく事業、公共事業の発注を前倒しするための債務負担行為等について計上しております。
 新型コロナウイルス感染症への対応については、感染症の再拡大に備え、発熱患者等を受け入れる診療・検査医療機関の体制を拡充するとともに、関係団体と連携し、急激な感染拡大により自宅療養者が発生した場合の診療体制の強化を図ってまいります。
 また、感染症の長期化による影響が大きいバスやタクシー事業者、自動車運転代行業者等に対し、事業継続に必要な支援を行うほか、国内定期航空路線について、県民の利用促進を図るなど、早期の需要回復につなげてまいります。
 高病原性鳥インフルエンザ対策については、まん延防止と発生予防対策の強化に必要な経費を計上するとともに、鳥インフルエンザ発生により大きな影響を受ける養鶏農家の経営支援を行ってまいります。
 3期プランに基づく事業については、女性がその個性と能力を十分に発揮できる社会づくりに向けて、働く女性のネットワークを官民一体で構築し、女性の活躍を推進するほか、地域における医療提供体制の充実・強化を図るため、救急医療や周産期医療等に要する設備整備に対し助成してまいります。
 このほか、老朽化が進んでいる国際教養大学の学生寮の改修に要する経費について債務負担行為を設定するほか、鹿角小坂地区統合校整備事業について継続費を設定しております。
 一般会計補正額は、4億3,421万円であり、補正後の総額は、6,174億1,052万円となります。
 次に、単行議案の主なものについて申し上げます。
 「秋田県人事委員会の委員の選任について」、「秋田県教育委員会の委員の任命について」及び「秋田県公安委員会の委員の任命について」は、委員の任期満了に伴う一部委員の選任等について、議会の同意をお願いしようとするものであります。
 「一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案」は、人事委員会の勧告に鑑み、職員の期末手当の額の改定を行おうとするものであります。
 以上、提出議案の概要について申し上げました。よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願い申し上げます。