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日本は、世界でも「猫の多い国ベスト10」に入るほど猫の多い国です。猫の飼育頭数は、近年増えていると言われています。少子・高齢化、核家族化といった社会情勢を背景に人と動物の関わりが一層深まり、動物が人に心の安らぎや生活の潤いを与える大切な存在となっているということが理由と考えられます。

しかし、残念なことに全国で1年間に約5万匹の猫が処分されている状況があります。秋田県でも平成30年度には260匹の猫が処分されています。その過半数は生後90日に満たない「子猫」で、その主な原因は避妊・去勢を実施しないまま外に出し、結果として産まれた子猫が増えて、十分な世話ができないことによるものです。

また、飼い主不明の猫の増加や不適切な飼養により、さまざまな苦情もよせられています。苦情の多くは「他人の敷地内への侵入や糞尿」、「子猫を産みつけられた」、「多頭飼育による臭い」などです。自分の飼い猫が、地域に迷惑をかけていないか、今一度考えてみましょう。

猫の飼い主さんには、猫の生理・生態・習性などを正しく理解し、命を預かっているという自覚を持ち、最後までその命に責任を持っていただきたいと思います。

ねこの足跡画像猫は家の中で飼うように努めましょう写真:猫2

家の外へ自由に出入りできる猫は、病気にかかったり不慮の事故にあったりする可能性が大きくなります。猫は家の中で飼われることになれると、限られた環境の中でも十分に満足し、ストレスになることなく生活できます。飼い猫を感染症や事故から守るためにも「室内飼い」をおすすめします。

ねこの足跡画像不妊・去勢をしましょう

不妊はメスの発情を抑え、去勢はオスの尿スプレー(マーキング)を抑えることができます。そして、望まない子猫を増やすことを防止します。むやみに不幸な命をつくらないように、不妊・去勢をしてください。

写真:猫3ねこの足跡画像飼い猫とわかるように首輪や迷子札などをつけましょう

首輪に連絡先を記載する、迷子札をつけるなど飼い猫であることがわかるようにしましょう。動物愛護センターなどには「外に出てしまった飼い猫が帰ってこない、いなくなった」といった問い合わせが増えています。迷子札がついている猫が保護された場合はすぐに飼い主さんへ連絡をすることができます。

ねこの足跡画像飼い主のいない猫へのエサやり行為は不幸な猫を増やします

飼い主のいない、飼い主がいるかどうかわからない猫を見かけて、その猫にエサを与えたいと思う気持ちは理解できます。しかし、エサやりによってその地域周辺に住み着いた猫が繁殖し、不幸な子猫が産まれることになります。どうしてもエサを与えたい場合は、自宅へ飼い猫として迎え入れ、周囲に迷惑をかけることのないよう飼い主の責任をもって猫が健康で安全に暮らせるようにしてあげましょう。

ねこの足跡画像 ダンボール箱などに入れて子猫を捨てることは絶対にやめてください

自分が飼えなくなったから、誰かほかの人に拾ってもらおうなどと、身勝手に動物を捨てること(遺棄)はやめてください。捨てられた猫たちの多くは、不幸な運命にさらされます。飢えやかわき、カラスの餌食、交通事故など・・・。そしてさらに、そんな猫たちを見つけてしまった人は、捨てた人に憤りを感じるとともに、猫たちの将来のことで心をいためることになるのです。

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