4月・5月・6月は狂犬病予防注射期間です。犬の登録及び狂犬病予防注射は飼い主の義務です!

2014年07月18日 | コンテンツ番号 62

愛犬と家族のために、年1回の狂犬病予防注射を実施しましょう。

画像:狂犬病を発症したイヌ
狂犬病を発症したイヌ
画像:狂犬病に感染したイヌの脳にみられた病原体
狂犬病に感染したイヌの脳にみられた病原体

 狂犬病は現在国内で発生していませんが、海外からの侵入が憂慮される動物由来感染症です。けっして過去の病気ではありません。

 4月・5月・6月は狂犬病予防注射期間です。お住まいの市町村広報に集合注射の実施場所と時間が掲載されます。ご確認の上、愛犬には必ず予防注射をうけさせてください。

狂犬病について

感染対象となる動物  

 狂犬病は狂犬病ウイルスに感染することで発症する病気で、すべてのほ乳類が感染すると考えられています。特に感受性が強いのがイヌ科の動物と言われています。ヒトもほ乳類ですから、感染した動物に咬まれるなどすると感染します。

感染すると・・・

 潜伏期間(感染してから発症するまで)は、一様ではなく、一般的に脳から遠い部位を咬まれた方が、近い部位に比べて潜伏期間は長くなると言われています。 

 ヒトも動物もウイルスは咬まれた部位の筋肉内から神経、骨髄へと移動し、やがて脳にまで達します。この時期、さまざまな神経障害がおこります。ウイルスは、脳だけでなく唾液や血液などに多く含まれています。ですから、咬まれて傷口から唾液が入ることで感染することが多いのです。

 ヒトでは、発熱、頭痛などの風邪のような症状から始まって、興奮、不安狂騒、錯乱、幻覚、恐水発作等の神経症状を呈し、最後には昏睡状態ののち呼吸が停止して死に至ります。この病気については、現在も治療方法はありません。発症するとほぼ100%死に至る恐ろしい病気です。

 動物では、挙動不審、倦怠、掻痒などから興奮、麻痺による吠え声の変化、嚥下困難、歩行不能、流涎等が見られ、その後昏睡状態となり死に至ります。

Topics

 平成18年(2006)11月に、ヒトの輸入狂犬病が京都と横浜で続けて2例発生しました。この2つの症例は、いずれもフィリピン滞在中に狂犬病に感染している飼い犬に咬まれたことが原因でした。昭和45(1970)にネパールでイヌに咬まれた青年が帰国後に狂犬病を発症して死亡して以来、実に36年ぶりの症例でした。

 イヌに咬まれた後、速やかにワクチン接種が行われていたら発症を防ぐことができ、死に至ることはなかったと考えられます。

日本は狂犬病清浄国ですが・・・ 

 戦後の日本では日本各地で流行が認められ、昭和25年には900件弱の発生が確認されていました。そのため、昭和25年に日本国内での狂犬病撲滅をめざして、「狂犬病予防法」が制定されました。法律の制定と国民の努力によって、昭和32年を最後に現在まで動物の国内発生はありません。

では、なぜ予防注射が必要なのでしょう??

 世界の国々の多くで狂犬病が発生しています。現在でも年間約55,000人の人々が狂犬病で死亡しています。このうち約30,000人がアジア地区で発生・発症しており、例えば、インドでは19,000人が、お隣中国では3,209人(2006年)が狂犬病で亡くなっています。多くは狂犬病に感染しているイヌに咬まれたことが原因となっています。

※詳細は下記「狂犬病発症状況」に載せています。

 日本は、世界でも数少ない清浄国ですが、グローバル化が進む今日、いつ日本に感染した動物が入ってもおかしくない状況です。イヌだけでなく、ペット動物として世界のいろいろな国から多くの動物が輸入されているのですから。

 日本は島国のため、検疫(日本に入ってくる動物などを調べること)体制がとてもよく機能しています。しかし、最近では、日本各地に寄港した船舶から、不法にイヌなどの動物が上陸しているのが目撃されており、国・都道府県等は外国船に対しイヌを上陸させないよう注意を促しています。

 狂犬病の世界的な分布と動物の飼育地域の変化を考えると、狂犬病はまだまだ忘れることのできない医・獣医領域で重要な動物由来感染症なのです。

日本で流行させないために 

  海外から国内にいつ持ち込まれてもおかしくない状況の中、入ってきたときにまん延を防ぐ対策を講じておく必要があります。狂犬病は、発症すると治らない病気ですが、愛犬のワクチン接種によって防ぐことができる病気なのです。

 愛犬と家族を守るため狂犬病予防注射をおこないましょう。

犬の登録について

 登録は、イヌの戸籍です。万が一狂犬病が発生したときに、どこにイヌが飼われているかを把握しておくことは、感染の広がりを防ぐための対策を実施する場合にとても大切な情報となります。どこの家庭で、どんなイヌが飼われていたか、すぐにわかるからです。ですから、室内犬であっても登録は必要なのです。

 登録をしなかったり、予防注射を受けさせなかった飼い主は、20万以下の罰金に処せられる場合があります。

登録の手続き 

 イヌの所有者は、イヌを取得した日から30日以内にお住まいの市町村に登録の申請をしなければならないとされています(狂犬病予防法第4条第1項)。ただし、生後90日以内のイヌを取得した場合は、生後90日を過ぎてから30日以内に申請すればよいとされていますが、イヌを取得したら直ちに登録することをお勧めします。一度登録すると、その登録原簿は愛犬が亡くなるまで市町村に保管されます。

引越しや飼い主がかわったなど変更があった場合 

 引越しでイヌの住所が変わった、飼い主が変わったなど登録内容に変更があった場合は、管轄する市役所・町村役場で変更の手続きをお願いします。

犬が死亡した場合 

 もし、愛犬が亡くなった場合は、お住まいの市役所・町村役場で死亡届の手続きをお願いします。

 ※注射を受ける方法としては、市町村が実施する集合注射と動物病院で受ける個別注射があります。集合注射はお住まいの各市町村に、個別注射はかかりつけの獣医師にお問い合わせ下さい。

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