令和元年第3回定例会 12月議会 知事説明要旨(令和元年11月26日)

2019年11月26日 | コンテンツ番号 45970

 今議会におきましては、補正予算案及びその他の案件についてご審議をお願いするものでありますが、提出議案の説明に先立ち、諸般の報告を申し上げます。
 はじめに、天皇陛下のご即位に関する一連の行事について申し上げます。
 先月22日に、天皇陛下がご即位を公に宣明される即位礼正殿の儀が、皇居・宮殿において挙行され、県民を代表して祝意を表すため、県議会議長と共に参列してまいりました。
 また、今月14日から15日にかけて皇居東御苑で行われた大嘗祭の中心的な儀式である大嘗宮の儀にも参列させていただき、改めて、本格的な令和の時代の始まりを実感したところであります。
 新しい時代が、平和で希望に満ちあふれ、幾久しく続くよう念願いたしますとともに、皇室のますますのご繁栄を衷心よりお祈り申し上げます。
 次に、美郷町出身の佐々木毅さんの文化勲章受章について申し上げます。
 佐々木さんは、政治学や西欧政治思想史を専門とされ、我が国の政治学の発展に大きく貢献されるとともに、第27代東京大学総長として、国立大学法人化など大学の構造改革を進められたほか、選挙制度改革や司法制度改革の推進に関する審議会等において多くの要職を務められるなど、優れた功績を残されております。
 このたび、文化勲章受章の栄誉に輝かれましたことは、県民等しく喜びとするところであり、心よりお祝いを申し上げますとともに、今後とも健康に留意され、ご活躍されることを願っております。
 次に、東京2020オリンピック競技大会への本県関係選手の出場について申し上げます。
 カヌースラローム・女子カナディアンシングルの代表に、仙北市出身の佐藤彩乃さんが、県勢として第一号の内定となりました。佐藤さんには、心よりお祝い申し上げますとともに、今後も鍛錬を重ね、56年振りに東京で開催されるオリンピックというひのき舞台で、大いに活躍されることを期待しております。
 現在、様々な競技種目において、オリンピック・パラリンピックへの出場権をかけた厳しい戦いが続けられているところであり、この後も県勢の出場が期待される種目があることから、佐藤さんに続き、1人でも多くの本県関係選手が、夢の舞台に立てることを願っております。
 次に、次期「あきた未来総合戦略」について申し上げます。
 人口減少や少子高齢化の進行が著しい本県では、県政の運営指針である「ふるさと秋田元気創造プラン」を基本に据えながら、人口減少対策に主眼を置いた「あきた未来総合戦略」において、「産業振興による仕事づくり」や「移住・定住対策」など4つの基本目標を掲げ、様々な課題に総合的に取り組んでおります。
 こうした中、人口の社会減については、移住促進などの施策が功を奏し、減少幅が縮小傾向となるなど、改善の兆しが見られるものの、自然減については、未婚化や晩婚化、それに伴う合計特殊出生率の低迷などにより歯止めがかかっておらず、少子化対策としては未だ十分な効果が現れていない状況にあります。
 一方、産業分野では輸送機関連産業をはじめとする成長分野の競争力強化が図られていることなどにより、最新の工業統計によれば、ベースが低いということはあるものの、付加価値額の伸び率が全国1位、労働生産性の伸び率が全国3位になったほか、農業分野では日本一を目指した「えだまめ」や「しいたけ」の生産拡大が進んできており、また、住民主体の新たな地域コミュニティの形成に向けた取組もスタートするなど、各分野で新たな動きが形となって現われてきております。
 もとより、人口減少は多くの要因が複雑に関わっており、その克服に当たっては、複眼的な視点に立ち、各課題に対応した様々な施策の積み重ねと息の長い取組を要することから、現在、鋭意、策定作業を進めております次期総合戦略においては、現行戦略の基本目標に加え、本県ならではの強みを活かした「秋田らしさ」を取り込みながら、急速に進む新たなデジタル技術の活用や、多様な形で地域との関わりを持つ「関係人口」の創出、若者や女性、外国人など、誰もが活躍できる社会づくりなど、社会経済情勢の変化に的確に対応した実効性の高い施策・事業を構築し、県民が安全・安心に暮らせる持続可能な地域づくりにより、「秋田の創生」の実現を目指してまいります。                                   
 今議会におきましては、次期総合戦略の素案をお示しし、ご議論いただきたいと考えており、今後、県民の皆様からも幅広くご意見・ご提言をいただきながら、施策・事業をより深化させ、今年度内に成案として取りまとめてまいります。
 次に、国政を巡る状況について申し上げます。
 我が国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復を続けておりますが、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱問題などの世界経済の減速リスクに加え、台風等による自然災害の頻発や消費税率の引上げに伴う影響など、国内外で多くの不安要因を抱えており、現在、政府において、台風第十九号などによる被害の復旧・復興対策や国土強靱化の推進、中小・小規模事業者等への支援、東京オリンピック・パラリンピック後の景気動向までを見据えた景気の下支えなどを柱とした経済対策の策定作業が進められております。
 この経済対策は、令和元年度補正予算と新年度予算を一体とした「15か月予算」として実施する方針とされていることから、県としても、本県の経済情勢を注視しながら必要に応じて機動的な対策を講じてまいります。
 次に、中国への訪問について申し上げます。
 今月10日から13日にかけて、県内の市長、町長をはじめ、商工団体や民間企業等の関係者と共に、中国遼寧省の大連市を訪問してまいりました。
 現地では、青少年交流や医療、経済など幅広い分野での交流を推進していくため「友好関係に関する協定」を締結したほか、大連市中日友好協会等との情報交換会や現地旅行エージェント等を対象にした観光セミナーを開催し、秋田ならではの魅力をPRするとともに、世界的にも大規模なクルーズ市場に成長した中国からのクルーズ船の誘致に向け、大連港を視察し、大連市等の関係者に対して、本県への寄港を働きかけてまいりました。
   また、本県の食品にも高い関心が示され、今月15日には、大連市の輸入商社のバイヤーが、早速本県を訪れ、酒蔵や食品事業者の視察を行ったところであります。
 今後は、このたびの訪問を契機として、食をはじめとする県産品の売り込み強化や現地旅行エージェントに対する魅力的な旅行商品造成の働きかけ、クルーズ船の誘致活動などにより、中国との観光・経済面での結びつきを一層深めるとともに、教育・医療など様々な切り口から、「ヒト」と「モノ」の相互の交流を拡大してまいります。
 次に、イージス・アショアについて申し上げます。
 防衛省では、新屋演習場以外の他の国有地についての調査を来年3月まで実施し、その上で新屋演習場を含め総合的な評価を行うとしており、先月から航空レーザー計測が、今月から周辺のインフラ状況に関する現地調査が開始されるとともに、各種調査について、外部有識者が技術的見地から検証や助言を行う専門家会議が設置され、先月30日に初会合が開かれたところであります。
 調査結果を踏まえた検討や評価が適切に実施されるよう、秋田市長と共に防衛大臣に対し申入れを行うべく日程調整を行ってきたところでありますが、防衛大臣の海外出張や天皇陛下のご即位に関連する行事への出席、国会審議への対応などにより、十分な面談時間を確保することができず、今議会前の申入れは実現できませんでした。
 先日の官房長官への要望時には、長官から、再調査による適地の選定は完全なゼロベースであり、住宅地との距離も考慮して評価する旨を伝えられたところでありますが、再調査の結果が出る前に、改めて県や秋田市の考えを防衛省に伝え、配備候補地の選定に反映していただくことが重要であることから、なるべく早い機会に防衛大臣に直接申し入れることができるよう、引き続き、防衛省との間で調整を図ってまいります。
 次に、農作物の作柄と販売状況について申し上げます。
 米については、一部で夏の高温による白未熟粒やカメムシ類による着色粒の発生が見られ、一等米比率は例年より若干低く推移しているものの、先月15日現在の作況指数は104の「やや良」となっており、3年振りに豊作の秋を迎えることができました。
 一方で、消費量の減退と相まって需給の緩和が懸念されますので、引き続き、市町村や農業団体等と一体となって播種前に売り先を確保する事前契約の取組を一層拡大するなど、需要に応じた米づくりを推進してまいります。
 野菜や花きなどの園芸作物については、関東の主要産地において天候不順により生育が遅れ、本県産と出荷時期が重なったことなどから、販売単価が低下し、厳しい販売環境となりましたが、園芸メガ団地の全県展開等により「えだまめ」や「ねぎ」の作付面積が拡大したことに加え、好天により生育が順調であったことから、出荷量は前年に比べて増加し、「しいたけ」の出荷も、販売三冠王の獲得に向けて順調に推移しております。
 引き続き、気象条件に応じたきめ細かな技術指導を徹底するとともに、実需者等のニーズやマーケットの動きを的確にとらえながら、県産農産物の更なる生産拡大と販売促進に努めてまいります。
 次に、令和4年に予定されている「第77回国民体育大会冬季大会スキー競技会」について申し上げます。
 去る8月30日、公益財団法人日本スポーツ協会から要請のありました鹿角市花輪スキー場を前提とした本県での開催について、これまで鹿角市や県体育協会、県スキー連盟と協議を進めてきた結果、このたび、第77回大会の開催を引き受けることにいたしました。
 鹿角市での国民体育大会冬季大会スキー競技会の開催は第76回大会に続き2年連続となりますので、これを機に、地元選手の更なる競技力の向上や地域経済の活性化にもつながるよう、大会の成功に向けて、開催準備に万全を期してまいります。
 次に、提出議案の主なものについて説明申し上げます。
 今回の補正予算案は、新時代を勝ち抜く攻めの農林水産戦略に係る事業など、「第3期ふるさと秋田元気創造プラン」に基づく事業のほか、公共事業の発注を前倒しするための債務負担行為等について計上しております。
 農林水産戦略に係る事業については、CSF、いわゆる豚コレラ等の県内での発生を防止するため、養豚場における野生イノシシ等の侵入防止用防護柵の設置を支援するほか、令和4年度の市場デビューを目指す秋田米新品種の名称を全国からの公募により決定するための一連の業務について、債務負担行為を設定し進めてまいります。
 このほか、地域医療介護総合確保基金を積み増すとともに、同基金を活用し、地域がん診療病院が行う設備整備等を支援してまいります。
 一般会計補正額は、27億574万円であり、補正後の総額は、5,877億3,459万円となります。
 次に、単行議案の主なものについて申し上げます。
 「秋田県人事委員会の委員の選任について」、「秋田県教育委員会の委員の任命について」及び「秋田県公安委員会の委員の任命について」は、委員の任期満了に伴う一部委員の選任等について、議会の同意をお願いしようとするものであります。
 「秋田県民会館条例の一部を改正する条例案」は、本県の文化芸術の振興を図り、心豊かな県民生活及び活力ある地域社会の実現に寄与するため、あきた芸術劇場を設置しようとするものであります。
 「公衆に著しく迷惑をかける暴力的な不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例案」は、特定かつ多数の人が集まる場所等における盗撮行為を禁止するとともに、つきまとい行為等に対する規制を強化しようとするものであります。
 以上、提出議案の概要について申し上げました。よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願い申し上げます。