第二回定例会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 議員の皆様におかれましては、このたびの選挙において、県民の大きな期待を担い、ご当選の栄誉を得られましたことに対し、心からお祝い申し上げます。
 はじめに、このたびの皇位継承について申し上げます。
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法に基づき、4月30日をもちまして先の天皇陛下がご退位され、上皇陛下となられました。また、ご退位を受け、翌5月1日に皇太子徳仁親王殿下が皇位を継承されました。
 上皇陛下におかれましては、30年にわたる平成の御代を通じ、日本国及び日本国民の統合の象徴として、常に国の安寧と国民の幸せに心をお寄せくださいました。
 本県においでいただいた際には、県民に対し多くの心温まる励ましやねぎらいのお言葉を賜っており、県民を代表し、これまでの数々のご恵愛に謹んで感謝を申し上げますとともに、今後は、上皇后陛下と共に、末永くお健やかにお過ごしになりますようお祈り申し上げます。
 天皇陛下におかれましては、平成26年の「第29回国民文化祭・あきた2014」や平成29年の「第53回献血運動推進全国大会」へのご臨席など、皇太子殿下時代に幾度となくご来県を賜っており、ご訪問先等において、関係の方々に温かいお言葉をおかけになるなど、その優しいお人柄に、多くの県民が感銘を受け、敬愛の念を抱いており、このたびのご即位を、私を含め県民が等しくお慶びしているところであります。
 謹んで天皇皇后両陛下の末永いご健勝と国民と共に歩む新しい時代の皇室のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。
 今年9月には、本県において「第39回全国豊かな海づくり大会・あきた大会」が開催されますので、天皇陛下にご臨席いただけることになれば大変光栄であり、また、県民が直接祝意をお伝えできる機会を得られますことは、誠に喜ばしいことであると考えております。
 さて、天皇陛下のご即位に伴い、日本全体が新時代の到来を祝福する華やいだ雰囲気に包まれる中、新しい元号、令和の時代が幕を開けました。
 この元号には、「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい。」という願いが込められたものとされています。
 一方で、令和の下で始まった我が国の社会・経済は、人口減少の進行や働き手の不足、世界経済のグローバル化の進展、第4次産業革命による技術革新など、まさに大きな転換期を迎えております。
 このような時代に、私たちの暮らす秋田が、希望に満ち、誇りの持てる地域となるためには、県民一人ひとりが、それぞれの夢に向かって、果敢に挑戦し、力強く歩みを進めなければなりません。とりわけ未来の秋田を担う若い世代が、斬新で独創的な発想や、リスクを恐れない大胆な行動力によって夢をつかみ、活躍する社会こそが、新時代の秋田の元気創造の基本であります。
  議員の皆様におかれましては、県民誰もが希望と誇りを持ち活力ある秋田を実現するため、本県の最重要課題である人口減少問題の克服をはじめ、産業人材の確保、若者や女性の活躍推進など山積する課題の解決に向け、幅広い観点から政策議論を深めてまいりたいと考えておりますので、積極的なご意見やご提言をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 次に、外国人材の受入れ等に向けた環境づくりについて申し上げます。
 外国人労働者の受入れを拡大する改正出入国管理法が4月から施行され、県内においても人手不足の解消に向けて期待が広がる中、県では、速やかに、企業向けの相談窓口として「秋田県外国人雇用サポートデスク」を開設するとともに、在留外国人向けの相談窓口である「秋田県外国人相談センター」には、新たに専門相談員を配置したところであります。外国人材については、賃金水準の高い大都市圏等の特定地域に過度に集中する懸念もあることから、引き続き、関係機関、市町村等と連携して、本県の中小企業等における受入れや外国人が暮らしやすい多文化共生社会の実現に向けた環境づくりに取り組んでまいります。
 次に、台湾定期チャーター便の就航について申し上げます。
 去る3月30日、本県と台湾を直に結ぶ遠東航空の定期チャーター便が就航いたしました。これにより、
本県と台湾がこれまで以上に身近となり、観光はもちろん、ビジネスや教育、文化など様々な分野の交流が
一層活発になるものと期待しているところであります。
 これまで、機材繰り等の事情もあって一部の便に運休が出ておりますが、県としては、引き続き定期チャーター便を利用した本県泊旅行商品の造成や受入態勢の整備を進めながら、台湾からの誘客を図るとともに、将来の定期便化を視野に入れつつアウトバウンド需要の喚起にも努めてまいります。
 次に、クルーズ振興について申し上げます。
 欧米系のクルーズ船会社の日本市場への参入が活発となる中、本県においても官民一体となった取組により、クルーズ船の寄港が着実に増加しており、先月22日には、世界で最も有名な豪華客船と言われる「クイーン・エリザベス」が東北で初めて秋田港に寄港し、「MSCスプレンディダ」も年内に6回寄港することになっております。こうした大型クルーズ船の寄港は、本県への誘客推進や地域の活性化にも大きく寄与することから、引き続き、多様な誘致活動を展開するとともに、受入態勢の更なる充実や港湾施設の整備促進を図ってまいります。
 次に、秋田米のフラッグシップとなる新品種について申し上げます。
 先般、令和4年度の市場デビューを目指す新品種を、これまでの食味試験において、安定的に高い評価を示した「秋系821」に決定いたしました。
 また、今月9日、私を本部長に、農業団体や流通業者、生産者等からなる「秋田米新品種ブランド化戦略本部」を設置したところであり、新品種が高級米市場の中でブランド米としての地位を確立できるよう、栽培適地の設定や栽培方法の確立等の品質確保に向けた取組に加え、商品コンセプトやネーミング、効果的なプロモーションの展開方向など、生産・流通・販売対策の指針となる戦略を策定し、農業団体等と一体となってデビューに向けた準備を進めてまいります。
 次に、提出議案の主なものについて説明申し上げます。
 「秋田県監査委員の選任について」は、議員の中から選出された委員の任期満了に伴う後任の選任について、議会の同意をお願いしようとするものであります。
 「工事請負契約の締結について」は、県・市連携文化施設の建築等5件の工事について、それぞれ請負契約を締結しようとするものであります。
 よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願い申し上げます。