秋田県男女共同参画推進条例

目次

  • 前文
  • 第1章 総則(第1条‐第6条)
  • 第2章 基本的施策(第7条‐第15条)
  • 第3章 性別による人権侵害の禁止(第16条)
  • 第4章 苦情の処理(第17条・第18条)
  • 第5章 秋田県男女共同参画審議会(第19条‐第23条)
  • 附則

  人はすべて、性別にかかわらず、個人として尊重され、法の下に平等でなければならない。しかし、性別によって役割を固定的にとらえる意識や慣行は、家庭、職場、学校、地域社会等において、今なお残されており、男女の自由な活動の選択の妨げとなっている。
一方、少子高齢化の進展、人口の減少等の社会情勢の変化に伴い、自然、文化、産業、人材等あらゆる資源を有効に活用し、豊かで活力のある社会を形成していくことが求められている。
これらの課題を克服するためには、社会における制度や慣行が男女の自由な活動の選択に影響を及ぼさないようにすることにより、男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画できる機会が確保されるよう、男女共同参画の推進を図っていくことが何よりも重要である。
ここに、男女共同参画の推進の方向を明らかにし、事業者、市町村等との協調を図りながら、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画に関する基本指針を定め、並びに県、事業者及び県民の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本的な事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。
二 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(基本指針)

第3条 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本的な指針として推進されなければならない。
一 男女が、性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保され、自己の意思と責任による多様な生き方を選択できることその他の男女の人権が尊重されること。
二 男女の社会における活動の選択に対して、社会における制度又は慣行が及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮すること。
三 男女が、県における政策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
四 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動を行い、かつ、職場、地域その他の社会生活における活動を行うことができるようにすること。
五 男女が、それぞれの身体についての特徴を理解し合うことにより、妊娠、出産等に係る相互の判断を尊重し、生涯を通じて心身ともに健康に生活できるようにすること。
六 国際社会における取組を勘案し、その動向に配慮すること。
七 県、事業者、県民及び市町村が連携協力を図りながら、それぞれ主体的に取り組むこと。

(県の責務)

第4条 県は、前条各号に掲げる基本指針(以下「基本指針」という。)に基づき、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、基本指針を尊重し、当該事業者に雇用される男女が能力を十分に発揮できる環境の整備に積極的に取り組むとともに、県の施策に協力するように努めなければならない。

(県民の責務)

第6条 県民は、基本指針にのっとり、男女共同参画の推進に寄与するように努めなければならない。

 第2章 基本的施策

(基本計画)

第7条 知事は、男女共同参画の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。
2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画の推進に関する施策の大綱
二 前号に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 知事は、基本計画を定めようとするときは、あらかじめ、秋田県男女共同参画審議会の意見を聴くほか、県民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
4 知事は、基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前二項の規定は、基本計画の変更について準用する。

(市町村に対する協力)

第8条 県は、市町村における男女共同参画の推進に関する計画の策定及び施策の実施について、情報の提供、助言その他の必要な協力を行うものとする。

(県民等に対する支援)

第9条 県は、県民及び民間の団体が行う男女共同参画の推進のための活動について、交流の機会の提供、情報の提供、相談その他の必要な支援を行うものとする。

(施策の策定等に当たっての配慮)

第10条 県は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる県の施策を策定し、及びこれを実施するに当たっては、男女共同参画の推進に配慮するものとする。

(男女間の暴力の防止に関する取組)

第11条 県は、配偶者間その他の男女間の暴力を防止するよう啓発、相談、被害者に対する支援その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。

(教育の充実等)

第12条 県は、男女共同参画の推進に関し、学校教育その他の教育及び広報活動を通じて、事業者及び県民の理解を深めるよう適切な措置を講ずるように努めるものとする。

(男女共同参画推進月間)

第13条 県は、県民の間に広く男女共同参画についての関心と理解を深めるとともに、積極的に男女共同参画の推進に関する活動への参加を促進するため、男女共同参画推進月間を設ける。
2 男女共同参画推進月間は、毎年6月とする。

(調査研究等)

第14条 県は、男女共同参画の推進に関する施策を策定し、及び実施するため必要な情報の収集、分析及び調査研究を行うものとする。

(年次報告)

第15条 知事は、毎年、男女共同参画の推進の状況及び男女共同参画の推進に関し県が講じた施策を明らかにする報告書を作成し、公表するものとする。

第3章 性別による人権侵害の禁止

(性別による人権侵害の禁止)

第16条 何人も、いかなる場合においても、配偶者間その他の男女間において暴力行為又は精神的に著しい苦痛を与える行為をしてはならない。
2 何人も、いかなる場合においても、性的嫌がらせ(性的な言動により相手方の生活環境を害すること又は性的な言動に対する相手方の対応により不利益を与えることをいう。)をしてはならない。

 第4章 苦情の処理

(苦情の処理)

第17条 県内に住所を有する者又は在勤し、若しくは在学する者(次条において「県民等」という。)は、前条に規定する行為その他の男女共同参画の推進を阻害する行為による被害を受けたときは、知事に対し、苦情の処理の申出をすることができる。
2 知事は、前項に規定する申出があったときは、関係機関と協力して当該申出に係る事項の処理に努めるものとする。
3 知事は、第一項に規定する申出に係る事項を処理させるため、男女共同参画苦情調整員(以下「苦情調整員」という。)を置く。
4 苦情調整員は、必要に応じて、第一項に規定する申出の関係者に対し、その協力を得た上で調査、指導及び助言を行うことができるものとする。
第18条 県民等及び民間の団体は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる県の施策について苦情がある場合は、知事に申し出ることができる。
2 知事は、前項の規定による申出があった場合においてその処理について必要があると認めるときは、次条に規定する秋田県男女共同参画審議会に諮問するものとする。
3 知事は、前項の規定による諮問に対する答申があったときは、これを尊重して、速やかに適切な措置を講ずるものとする。

第5章 秋田県男女共同参画審議会

(審議会の設置及び所掌事務)

第19条 第7条第3項及び第18条第2項の規定による諮問に応じて調査審議をさせるため、秋田県男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、前項に規定する調査審議をするほか、知事の諮問に応じ男女共同参画の推進についての重要事項を調査審議するとともに、その事項に関して知事に意見を述べることができる。

(組織及び委員の任期)

第20条 審議会は、委員10人以内で組織する。
2 委員は、学識経験のある者のうちから、知事が任命する。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任されることができる。

(会長)

第21条 審議会に、会長を置く。
2 会長は、委員の互選によって定める。
3 会長は、審議会を代表し、会務を総理する。
4 会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。

(会議)

第22条 審議会は、会長が招集する。
2 会長は、審議会の議長となる。
3 審議会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。
4 審議会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(委任規定)

第23条 この章に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮って定める。

附則

(施行期日)

1 この条例は、平成14年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)第14条第1項の規定により定められた男女共同参画計画は、第7条の規定により定められた男女共同参画基本計画とみなす。(特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例の一部改正)
3 特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例(昭和31年秋田県条例第35号)の一部を次のように改正する。
別表中「交通安全対策会議の委員及び専門委員」を「交通安全対策会議の委員及び専門委員・男女共同参画審議会の委員」に改める。