「北海道・北東北の縄文遺跡群」のイコモス勧告について
コンテンツ番号:57995
更新日:
本県及び北海道、青森県、岩手県の4道県が、関係市町とともに世界遺産登録に向けて取り組んできた「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、この度(2021年5月26日)、世界遺産委員会の諮問機関であるイコモス(※1)より、記載が「適当」との勧告(※2)がなされました。イコモスの評価は、世界遺産委員会に大きな影響力があるとされており、正式な登録に向けて、大きなハードルを越えたと言えます。
本年7月16日から31日にオンライン開催される第44回世界遺産委員会拡大会合では、今回の勧告を踏まえて審議が行われ、世界遺産一覧表への記載の可否が決定されます。どうぞご期待ください。
※1 イコモス(国際記念物遺跡会議)とは?
ICOMOS(International Council on Monuments and Sites)。文化財の保存、修復、再生などを行う国際非政府間組織(NGO)。本拠地はパリ。1965年設立。
※2 イコモスの勧告とは?
専門家が現地調査を行い、候補となる資産が世界遺産の登録基準を満たしているかなどを評価し、その結果を勧告するものです。評価結果は次の4通りです。
(1)記載(Inscription) :世界遺産一覧表に記載するもの
(2)情報照会(Referral) :追加情報の提出を求めた上で次回以降に再審議するもの
(3)記載延期(Deferral) :より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要なもの ※推薦書の再提出後、約1年半をかけて再度諮問機関の審査を受ける必要がある)
(4)不記載(Not to inscribe) :記載にふさわしくないもの ※世界遺産委員会で不記載決議となった場合、基本的に再推薦は不可
- 大湯環状列石のイコモス現地調査の様子(2020年9月)