五城目町と湯沢市で、県内外の大学生が地域住民の方々と「共奏」してプロジェクトに取り組みました!
 それぞれのプロジェクトの成果発表の様子をお届けします!

五城目町

コミュニティードクターと取り組むウェルビーイングな地域づくりプロジェクト

五城目町集合写真

 五城目町は、8月17日から30日の14日間、県内外から8名の大学生が参加し、プログラムを行いました。

 前半は、コーディネーターが計画したプランや住民会議に参加しながら地域の情報をインプットし、後半で、個人ごとにやりたいことをやってみる、行きたいところに行ってみる内容です。 
 最終報告会は、朝市通りのコミュニティスペース「貸し棚おうみや」で行われました。

おうみや

 慶應義塾大学の堀元さんは、五城目町全体の情報と交流がうまくつながっていないことを課題に感じ、町内のコミュニティの場を紹介する「出会いマップ」を作成しました。

 秋田大学の小田切さんは、「コミュニティをつなげることは、自分ごととして考えられていないのでは。」と疑問に思い、自分と五城目町のコミュニティの関係性を整理しました。

堀元さん 小田切さん

 国際教養大学の加藤さんは、「担い手不足や仕事の選択肢が少ないのではないか。」「小さな幸せを楽しむことは現実逃避と紙一重ではないか。」「五城目町を消費するだけの関係人口にならないか。」という3つの疑問に突き当たったそうです。

  慶応義塾大学の永田さんは、朝市通りを散策し、お気に入りの写真を撮影。その写真をシェアするフォトウォークイベントを企画、実施しました。集まった写真を地図に落とし込み、「五城目しあわせコレクション」を完成させました。

加藤さん 永田さん

 宇都宮大学の細井さんは、 「五城目町の魅力的な方々を紹介する図鑑のイメージで、初めて町に来た方が、地域に溶け込むきっかけとして使ってもらいたい。」という思いを込めた「ゴジョウメ・コレクション」を作成しました。

 慶応義塾大学の中沢さんは、コミュニティの強さと防災との関係に気づき、フィールドワークで分かったコミュニティの情報をハザードマップに重ね合わせることに挑戦しました。

細井さん 中沢さん

  慶応義塾大学の薄井さんは、「楽しいところには人が集まる?」をテーマとして町内の地区公民館などを巡り、自身のウェルビーイングは「自分の心の動きを感じ取れること」だと気づいたようでした。

  秋田大学の上田さんは、今後も町に関わってプロジェクトを行うため、少しずつ信頼を得ていきたいと宣言。今後の活動に向けて、まずは自分を知ってもらおうと、自己紹介に特化した発表になりました。

薄井さん 上田さん

 五城目町のワークキャンプは、有限会社ジュディの八嶋さんと漆畑さんにコーディネーターを務めていただきました。

八嶋さん 漆畑さん

 集落支援員やコミュニティドクターとして五城目町で活動されてきたお二人だからこそ生まれた人と人とのつながりがたくさんあり、学生一人ひとりの心に寄り添ったプログラムになりました。

湯沢市

共に学び合う地域づくりに向けた「ゆざわ未来づくり学校」プロジェクト

湯沢市集合写真

 湯沢市は、8月22日から29日まで、9月13日から15日まで、10月11日から13日までの合計14日間、県内外から6名の大学生が参加し、プログラムを行いました。

 8月の第1期は、フィールドとなる雄勝地域の院内地区、秋ノ宮地区で地域の方へのインタビューや、地域ならではの体験活動を行い、9月の第2期では各自が実践したい内容を深めました。 
 そして、迎えた10月の第3期
6人の学生がそれぞれブースを構え、各々が表現したいことを形にするイベント「ゆざわ未来づくり学校祭」を、秋ノ宮地区の役内集落で開催しました。

 役内集落

 秋田大学の東海林さんは、自然豊かな風景と食文化が印象に残ったとのこと。地元の人にとっては当たり前になっているそうした魅力を、フォトアルバムにして展示しました。また、役内サロンの皆さんに教えてもらった山菜のおいしい食べ方を伝えるリーフレットの配布や、地域の方と一緒に作った納豆汁の振る舞いにも挑戦しました。

東海林さん 山菜レシピ

 国際教養大学の鈴木さんは、地域で作られてきた個性豊かな秘伝のレシピが、住民の高齢化でなくなってしまうことに危機感を覚え、地域の方からレシピを集めて料理本を作るプロジェクトを開始。当日来場していた方にもレシピを聞き、料理本をどんどん充実させていました。

 東北大学の一條さんは、猟友会の役割や現状、関わり方を地域の方にも知ってもらいたいと、展示とアンケートを実施しました。実際に熊の解体現場にも立ち会い、イベント当日は熊鍋を振る舞いながら、猟友会について来場者の方々に説明しました。

鈴木さん 一條さん 

 秋田大学の狩野さんは、400年続く役内番楽を後世に残したいと、プログラム外で練習に参加。番楽の衣装を着て番楽の由来や道具の説明をしました。イベントのトリを飾った役内番楽では、説明口上の役を務めました。

狩野さん 役内番楽 

 秋田大学の照井さんは、「同じ人と同じコミュニティで活動していないか。」という問題意識が。院内と秋ノ宮の皆さんの間で新たな出会いのきっかけを作ろうと、自らのこれまでやこれからを一本の木で表現する「人生の木」を参加者の皆さんに書いてもらい、集めました。

 慶応義塾大学の秋山さんは、薬学部というバックグラウンドを生かし、血圧測定をしながら1年後に叶えたい目標を聞くブースです。「1年後にまた院内、秋ノ宮に来るので、目標を達成できたか聞かせてください!」ということでした。

照井さん 秋山さん

 湯沢市のワークキャンプは、NPO法人こまちハート・オブ・ゴールドの菅さんにコーディネーターを務めていただきました。

菅さん

 地域に根差した活動を長く続け、たくさんの人から愛されている菅さん。おかげで、学生の皆さんも住民の皆さんも、笑顔あふれるプログラムになりました。

 

 五城目町と湯沢市、どちらの地域にも、プログラム終了後に自主的に地域を再訪している学生さんがいます。
 今後の新たな動きにも注目です!