査定前着工制度の活用について
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農地・農業用施設の災害復旧における査定前着工制度
査定前着工(応急工事)は、農地・農業用施設災害復旧事業を活用し復旧する被災個所について、災害査定を待たずに復旧工事に着手できる制度です。
復旧を急げば次の作付けに間に合う農地・農業用施設の復旧や、集落排水施設のように生活に直結した施設を早急に復旧する必要がある場合には積極的に活用して下さい。
査定前着工制度の概要
概要
農地や水路等の復旧を急げば、次期作付けや用水必要時期に間に合う場合などは、査定前着工制度を活用することができます。
査定前着工制度には、応急仮工事と応急本工事の2種類があります。
1. 応急仮工事:事業主体の判断で実施する仮設的な工事。
(例)応急用ポンプの設置、農道の仮復旧、仮回し水路の設置等
2. 応急本工事:事前に都道府県及び農政局と打ち合わせが必要になるが、被災個所の一部または全部を
緊急的に実施する復旧工事。(事前打ち合わせ不要な例外あり)
(例)用水機の制御盤の部品交換、水路や農道等の土砂撤去
※災害復旧事業における事業主体とは、市町村及び土地改良区です。
査定前着工制度の活用を検討する際には、必ず関係市町村または土地改良区にご相談ください。
応急仮工事とは
災害が発生し、そのまま放置すると被害が拡大する恐れがある場合に、必要に応じて事業主体の判断で実施した応急仮工事を、国庫災害復旧事業の補助対象とすることができる制度です。
対象工事
- 農地が被災した場合において、作物被害を防止するために行う湛水排除工事。
- 被災した施設の増破を防止するための工事または農地等への洪水流入を仮締切りにより防止するための工事。
- 被災した施設のかんがい及び排水並びに交通の機能を一時的に回復するか又は補うための仮工事。
(例)路肩崩落した農道を大型土のうや砂利敷設等により仮復旧し、農地への通行を可能にする工事。
補助対象
1箇所の応急仮工事の費用が20万円以上でかつ応急仮工事の費用を除く復旧工事費が40万円以上のものが適用。
留意点
- 必要性及び工法の選定理由が確認できる仮工事施工前の被災写真を撮影しておいてください。
- 工事実施中の写真、出役人夫、契約書、工事費支払額等の証拠書類を整理しておいてください。
- 用水手当や排水処理のため必要となった費用の内、ポンプの購入費や運転労務費は補助の対象とならないので注意してください。(リース代や燃料費は対象)
応急本工事とは
査定を待たずに災害復旧事業の一部又は全部を緊急的に実施する復旧工事です。
対象工事
緊急性を考慮し、やむを得ないと判断された場合には、都道府県及び農政局と打合せをして着手することができます。
- 被災施設又はこれに関連する施設の増破防止、あるいは、作物被害を防止するために緊急に着工する必要がある工事。
- 緊急に復旧すれば、作付時期や用水必要時期に間に合う農地等の復旧工事。
(例)砂堆積により閉塞した水路の土砂撤去を行い、営農に必要な用水を確保する工事。
補助対象
1箇所の復旧工事費が40万円以上のものが適用。
事前打ち合わせ不要な復旧
以下については、事前打ち合わせ不要のため、事業主体の判断で着手可能です。
- 土砂等堆積物の撤去
- 機械設備、電気設備の復旧(部品の交換等修繕に限る。)
- 農地畦畔の復旧(法面復旧を伴うものを除く。)
- 二次製品水路による復旧(構造計算を伴わない小規模なものに限る。)
留意点
- 必要性及び工法の選定理由が確認できる工事施工前の被災写真を撮影しておいてください。
- 工事実施中の写真、出役人夫、契約書、工事費支払額等の証拠書類を整理しておいてください。
- 応急本工事を実施する場合は、災害復旧事業の一部又は全部となることから、着工前に事業主体は所管する地域振興局農林部農地整備課と打合せを行ってください。(打合せ時に被災写真、チェックシート、施設の位置や諸元資料を提出してください)
- 用水手当や排水処理のため必要となった費用の内、ポンプの購入費や運転労務費は補助の対象とならないので注意してください。(リース代や燃料費は対象)