森林の所有者と開発に関わる皆様へ

1ヘクタール(※太陽光発電設備の設置を目的とする場合は0.5ヘクタール(以下同じ))を超えて森林を開発しようとする場合は、県の許可が必要です。

 1ヘクタール(※)を超えて森林を開発しようとする人は、この制度の手続きに従って、秋田県知事の許可を受けなければなりません。

 森林の開発を計画するときには、どのような手続きが必要なのか、林地開発許可制度のあらましを紹介します。

許可申請が必要な森林の開発とは?

 地域森林計画の対象となっている民有林において、土や石を掘り出したり、林地以外に転用するなど土地の形質を変える行為が1ヘクタール(※)を超える場合、許可申請の手続きが必要になります。

 道路を開設する場合でも、有効幅員が3メートルを超え、かつ、面積が1ヘクタールを超える場合は許可申請手続きが必要となります。

許可の基準

 本制度では、開発行為によって森林の働きが損なわれる心配がないかどうかをチェックする4つの「許可の基準」が設けられています。いずれも私たちの日常生活に影響の大きい森林機能です。

 開発をする人は、開発計画書の段階や、申請をする前に十分チェックしましょう。

 なお、伐採や開発について別の規制が設けられている保安林や保安施設地区は、この制度の対象から除かれています。

 国や都道府県による民有林の開発など、林地開発許可制度の対象にならない森林の開発についても、事前に県知事との連絡調整を行うなど、林地開発許可制度と同等の基準で適切な開発が行われることになっています。

このような場合も許可申請が必要です

  • 森林所有者など数人で一地区の開発を行う時、それぞれの人が開発する森林面積は1ヘクタール以下でも、全体の森林面積が1ヘクタールを超える場合。
  • 何年にも渡って開発を行う時、それぞれの年に開発する森林面積が1ヘクタール以下でも、累積の森林面積が1ヘクタールを超える場合。

森林の機能への影響と開発行為のバランスチェック

林地開発許可制度の「許可の基準」4つのチェックポイント

 森林は私たちに多くの恩恵を与えてくれています。

 それは目に見えるものもあれば、目に見えないものまでさまざまです。

 林地開発許可制度の「許可の基準」はそうした森林の機能の最も基本的といえる部分で、私たちの日常生活を維持するには欠かせないものです。

 地域の社会や自然環境と調和のとれた林地開発を進めるためにも、十分に注意をはらい、必ずクリアーしなければならない基準です。

チェックポイント1:災害を防ぐ働きへの影響

 森林には、樹木や樹根、森林の土壌などの一体的な働きで、土砂崩れや土砂の流出、雪崩などの災害の発生を防いだり、被害を軽減する働きがあります。

 森林を開発することによって、周辺に土砂の流出や崩壊、その他の災害を発生させるおそれがないようにしなければいけません。

 そのため、災害を防止するための工法や防災施設の設置などの措置が必要です。

チェックポイント2:水害を防ぐ働きへの影響

 雨水を吸収して蓄える森林の機能は、雨水が河川に一度に集中することを防ぐのにも役立ちます。

 こうした働きによって森林は、水が原因となって起こる災害(水害)の発生を防止しています。

 森林を開発することによって、流域内に水害を発生させるおそれがないようにしなければいけません。

 洪水を調節するための施設の設置などの措置が必要です。

チェックポイント3:水源を涵養する働きへの影響

 森林の土壌はスポンジのように雨水を吸収し蓄え、時間をかけて清らかな水を徐々に河川に流し出します。

 こうした働きによって、森林は渇水を防ぐ「緑のダム」としての役割を果たしています。

 森林を開発することによって、地域の水の確保に支障をきたすおそれがないようにしなければいけません。

 水量を確保したり、水質の悪化を防ぐための施設の設置などの措置が必要です。

チェックポイント4:日常生活の環境を守る働きへの影響

 森林には、騒音を防いだり、強風による影響を軽減するなど、生活環境を守る働きがあります。

 また、森林レクリエーションの場を提供してくれたり美しい景観を保つなど、心に安らぎを与えてくれます。

 森林を開発することによって、周辺の環境や景観が悪化しないようにしなければなりません。

 開発の目的ごとに残しておかなければならない森林の割合や配置が決められています。

残置森林率と残置森林の配置

乱開発を防ぐ2つの基準

 あなたの開発行為によって周辺の森林環境が急変しないよう、開発区域内に一定の森林を残してください。

 そのための最低限のルールが、残置森林率と残置森林の配置です。いくつかの開発目的を例に紹介します。

 なお、開発地に保安林が含まれる場合には、異なる基準が適用されることがありますので、詳しくは県にお尋ねください。

① まとまりのある森林を残しましょう → 残置森林率

 「森林の働き」や「美しい景観」などをできるだけ損なわず、開発地周辺の環境が急変しないよう、開発の目的、周辺の環境や土地利用の状況に応じて、開発面積に対して残す森林の割合(=残置森林率)が定められています。

② 開発地の周辺環境が急変しないように、森林の残し方に注意しましょう → 残置森林の配置

 森林はある程度まとまっていなければその機能を発揮できません。

 森林の配置の仕方は、開発の目的や規模によって異なりますので、配置に関しては県の指導を必ず受けてください。

 

主な目的別の残置森林率と残置森林の配置等
開発行為の目的 事業区域内において残置し、もしくは造成する森林又は緑地の割合 森林の配置等
別荘地の造成 残置森林率はおおむね60%以上 1) 原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

2) 1区画の面積はおおむね1,000m2以上とし、建物敷等の面積はおおむね30%以下
スキー場の造成 残置森林率はおおむね60%以上 1) 原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

2) 滑走コースの幅はおおむね50m以下とし、複数の滑走コースを並列して設置する場合は、その間の中央部に幅おおむね100m以上の残置森林を配置

3) 滑走コースの上、下部に設けるゲレンデ等は1箇所当たりおおむね5ha以下。また、ゲレンデ等と駐車場との間には幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置
ゴルフ場の造成 森林率はおおむね50%以上
(残置森林率はおおむね40%以上)
1) 原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置。(残置森林は原則としておおむね20m以上)

2) ホール間に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置。(残置森林はおおむね20m以上)
宿泊施設・レジャー施設の設置 森林率はおおむね50%以上
(残置森林率おおむね40%以上)
1) 原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

2) 建物敷の面積は事業区域の面積のおおむね40%以下とし、事業区域内に複数の宿泊施設を設置する場合は極力分散させる

3) レジャー施設の開発行為に係る1箇所当たりの面積はおおむね5ha以下とし、事業区域内にこれを複数設置する場合は、その間に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置
工場、事業場の設置 森林率はおおむね25%以上 1) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が20ha以上の場合は、原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

2) 開発行為に係る1箇所当たりの面積はおおむね20ha以下とし、事業区域内にこれを複数造成する場合は、その間に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置
住宅団地の造成 森林率はおおむね20%以上
(緑地を含む)
1) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が20ha以上の場合は、原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林・緑地を配置

2) 開発行為に係る1箇所当たりの面積はおおむね20ha以下とし、事業区域内にこれを複数造成する場合は、その間に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林・緑地を配置
土石等の
採掘
- 1) 原則として周辺部に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

2) 採掘跡地は必要に応じ埋め戻しを行い、緑化及び植栽する。また、法面は可能な限り緑化し、小段平坦部には必要に応じ客土等を行い植栽する。
太陽光発電設備の設置 1) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が40ha未満の場合は、森林率はおおむね25%以上
(残置森林率はおおむね15%以上)

2) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が40ha以上の場合は、残置森林率はおおむね60%以上
1) 原則として周辺部に残置森林を配置。また、尾根部には原則として残置森林を配置

2) 開発行為に係る1箇所当たりの面積はおおむね20ha以下。事業区域内にこれを複数造成する場合は、その間に幅おおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置

3) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が20ha以上40ha未満の場合は、原則として周辺部におおむね30m以上の残置森林又は造成森林を配置。(おおむね30m以上の幅のうち一部又は全部は残置森林)

4) 事業区域内の開発行為に係る森林の面積が40ha以上の場合は、原則として周辺部におおむね30m以上の残置森林を配置。開発行為に係る森林の区域は、位置の偏りが生じないようおおむね均等にこれを配置し、開発行為に係る森林の区域の間やその周辺部に十分な幅の残置森林を配置

 ここに掲げた開発行為以外についても、その目的や社会的経済的必要性、周辺環境の状況、自然的条件などに応じ、適切に残置森林率、残置森林の配置が行われているかどうか、本許可制度の基準に基づき検討されます。

開発計画の許可申請から完了まで

 基本的な開発の計画から完了するまでの流れは以下のとおりです。

 具体的な手続き方法、必要書類などは担当窓口に問い合わせください。

1.開発計画の検討・立案

 おおよその申請内容が決まったら、開発地が所在する市町村を管轄する地域振興局に相談してください。

 なお、開発しようとする森林の面積が10haを超える場合や、開発しようとする森林が2つ以上の地域振興局の管轄にまたがる場合は、森林環境保全課に相談してください。

※相談窓口の連絡先は、ダウンロードにある手引に記載されています。

2.申請書類の作成

 申請書類には申請書の他に、添付図書(位置図、区域図、開発計画書)など、県が定めたもの一式を含みます。

 作成と県担当者によるチェックを複数回繰り返して仕上げます。

3.申請書類の提出

 提出する書類に応じて必要部数が変わりますので、ダウンロードにある実施要綱(様式集)でご確認ください。

4.審査と調査

 森林の公益機能の4つのチェックポイントが重点的に検討されます。

5.結果の通知

 書類審査及び現地調査、関係市町村長への意見聴取を行い、問題がなければ許可され、開発行為を行うことができます。

6.着工

 許可条件に付された防災工事を先行させ、完了したときは、速やかに届出を行い、確認を受けなければなりません。

 また、確認を行うまでの間は他の開発行為を行うことができません。

 仮に、都道府県職員による確認を経ずに、他の開発行為に着手し、その後、設置した施設が条件に掲げられた仕様に適合しないことが判明した場合には罰則の対象となります。

 開発行為の計画内容を変更する場合は、担当窓口に相談のうえ、変更許可申請などの必要な手続きを行ってください。

7.進行状況の調査

 開発行為が計画どおり進められているか、県の担当職員による調査が定期的に行われます。

 計画内容を見直す場合は、変更申請などの手続きが必要です。

8.開発工事の完了、完了届の提出

 必要書類を揃え、担当窓口へ速やかに提出します。

9.完了確認調査

 開発行為が計画どおりに完了したかを県の担当職員が確認します。

 問題がなければ、これで林地開発許可制度に関する手続きは終わりです。

※監督処分及び罰則

 以下に該当する場合、森林法に基づき開発行為の中止や復旧命令の監督処分を受け、場合によっては罰則が適用されます。

  1. 無許可で開発行為を行った者
  2. 許可条件に違反して開発行為を行った者
  3. 偽り、その他不正な方法で許可を受けて開発工事を行った者 

 ダウンロード

(参考) 国有林野の活用について

林野庁ウェブサイト:国有林野の活用

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/gaiyo/kasituke/kokuyuurinyanokatsuyou.html