令和7年度秋田わか杉科学技術奨励賞の受賞者の決定について
コンテンツ番号:91944
更新日:
この度、令和7年度秋田わか杉科学技術奨励賞の受賞者2名を決定しましたので、お知らせします。
本賞は、若手研究者の研究開発意欲を喚起することにより、優れた若手研究者を持続的に輩出するため、平成19年度に創設したものです。今年度は、6月9日から7月25日の期間に募集を行いました。
県内の高等教育機関、公設試験研究機関及び企業に所属する若手研究者(※)を対象に公募を行い、審査委員会による審査の結果、髙橋 翔太郎 氏、関根 崇 氏の受賞を決定いたしました。
※令和7年4月1日時点において40歳未満の研究者
受賞者
髙橋 翔太郎(たかはし しょうたろう)氏
秋田大学 大学院理工学研究科 講師
研究テーマ:「三相モータ駆動システムにおける小型・軽量な磁気部品を用いたコモンモードノイズキャンセル技術の開発」
研究概要
産業機器や電気自動車などで用いられる三相モータ駆動システムにおいては、コモンモードノイズが発生し、周りの通信機器などに「電磁干渉」を引き起こす。本研究では、これを独自の回路と小型磁気部品を介して検出、および逆位相電圧として重ねることでキャンセルする、小型・軽量なコモンモードノイズキャンセル技術を開発した。本技術は、電気自動車や再エネ用インバータ、航空機電動推進システムなどへの幅広い応用が期待され、電力変換システムの小型・軽量・低コスト化を通じて、カーボンニュートラルの推進への貢献も期待される。
受賞者
関根 崇(せきね たかし)氏
秋田県産業技術センター 主任研究員
研究テーマ:「輸送機器用難削材料の高速・高精度加工を実現する次世代型硬質工具材料の開発」
研究概要
自動車や航空機のエンジン部品に使われている切削加工が難しい難削材料を、高速かつ高精度に加工できる工具が求められている。本研究では、この工具に使用可能な新規材料を創出するために材料設計や作製条件を検討し、従来の特性を超える次世代型硬質工具材料「バインダレス硬質セラミックス」を開発した。この材料を工具だけでなく金型や機械部品等の幅広い分野へ活用することにより、高付加価値製品の創出が期待される。
※今年度の募集に関する詳細やこれまで(平成19年~令和6年)の受賞者については下記のダウンロードファイルをご覧ください。
ダウンロード