「スマート農業を支える基盤整備実証事業」を実施しています
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秋田県農地整備課では、今後のスマート農業(ロボット、AI、IoTなど先端技術を活用した農業)の更なる普及拡大を見据え、基盤整備の視点からスマート技術の効果実証を行う「スマート農業を支える基盤整備実証事業」を令和2年度からスタートしました。

事業概要
ほ場整備実施中のモデル地区を対象に、有識者等による検討会や実施計画の策定、データ収集・分析等を実施し、今後の基盤整備の設計基準の検討やスマート農業の普及・啓発を行います。
事業スケジュール
令和2年度から4年度までの事業期間において、スマート技術の効果実証を行うとともに、モデル地区の取り組みを広くPRしていきます。
実施 年度 |
R2 | R3 | R4 |
実施 内容 |
○実施計画策定 ○モデル地区実装(機器等の導入) |
○実証 (データ収集・効果検証) |
○整備基準の検討 ○普及・啓発 |
モデル地区
①高野尻地区(北秋田市) 【ほ場整備事業 R1~R6(予定)】
パイプラインやターン農道を整備した1ha区画の大区画ほ場において、自動操舵トラクター・田植機やICT水管理(遠隔操作による自動給排水)による省力化等を検証し、ターン農道の有効性や適正なICT機器の設置数等を検討する。
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![]() 給水栓と田面排水桝(畦畔に設置) |
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②松ヶ崎地区(由利本荘市) 【ほ場整備事業 R1~R6(予定)】
用排水路を開水路で整備する中山間地域のほ場において、ICT水管理(遠隔操作による自動給排水)による省力化やアーム式モアによる草刈り作業の効果を検証し、適正なICT機器の設置数や、草刈り労力を考慮した道路配置、法勾配等を検討する。
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③横手地区(横手市) 【ほ場整備事業 H27~R4(予定)】
1枚が3.6haの大区画ほ場等において、ロボットトラクターやGNSS自動操舵田植機等を用い基幹作業の省力化について検証し、1haを超える標準区画規模の検討等を行う。
(ロボットトラクターによる作業等の様子はこちらからご覧いただけます)
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スマート農業を支える基盤整備実証検討会
実証事業を進めるにあたり、有識者や営農法人、地元土地改良区等のメンバーによる検討会を設け、スマート技術の導入効果の検証方法や、今後の基盤整備の方針を検討します。
令和2年12月7日(月)に第1回検討会が開催され、令和3年度から行う検証作業に向けて、検証項目や検証方法等を盛り込んだ実施計画書(案)について意見が出されました。次年度も引き続き検討会を開催し、データ分析結果等からこれからの基盤整備の設計基準等について検討を重ねていく予定です。
(検討会での主な意見)
- 機器導入は費用対効果が一番の課題
- 中山間地域の小区画でも能力を発揮できるスマート農業について検討してもらいたい
- ICT水管理によって、品質にも効果があるというデータを取得できれば望ましい
- 水管理実証は開水路とパイプラインの比較も必要である
- 無人トラクター+有人トラクターの検証手法も検討すべき
- 数値等の定量的なデータ以外に、作業者の実感など定性的なデータも必要
- 草刈り労力の軽減に期待しており、アーム式モアの効果に注目している
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令和3年度は各モデル地区でスマート技術を活用した営農を行い、データの収集・分析を行う予定としています。