皆様へのお知らせ

 御家庭や事業所及び農業用ハウスなどで使用している灯油タンクの利用について注意喚起します。
 降雪の多い冬期間は積雪や落雪による配管等の破損、ポリタンク移し替えの際に目を離す、コックの閉め忘れ、管本体や配管の老朽化などで油流出事故が発生しています。
 油流出は、火災の危険はもちろんですが、河川や海への流出により、飲料水、地下水に匂いが移る、農地の土壌汚染、漁業被害など多大な被害が発生します。
 事故が発生すると油の回収や拡散防止の処理に多額の費用がかかりますが、この費用については原因者が責任を持って負担しなければなりません。
 油流出事故を防ぐために、次のことを心がけ点検しましょう。

灯油タンク点検のポイント

 点検場所  目の付け所
タンク本体
タンクの外面に「さび」「にじみ」「漏れ」はありませんか
脚や土台に傾きはありませんか
配管廻り
コックや配管接合部に「ゆるみ」や「はずれ」などの異常はありませんか。
地中配管周辺で地表に油がにじんでいませんか
防油堤
※無ければ大きめの受け皿など設置しましょう
防油堤に「さび」や「亀裂」はありませんか。
水やゴミがたまったり、油が浮いていたりしませんか。
水抜き栓(バルブ)が開いていませんか。(常時閉)
その他
周辺や地面から油の匂いはありませんか
燃料の減りが早くなったり給油回数が増えていませんか

特に、屋根から大きな落雪があったり、雪下ろしの後は、忘れずに点検しましょう。

最近の油漏れ事故事例

発生時期及び発生原因

発生時期:令和4年1月
屋外に設置していた農業ハウス内ヒーターへの灯油タンク配管が雪により破損し近くの河川まで油が流出しました。
 
ホームタンクの下面ホースに雪が落ちて油漏れ発生
 
近くの河川に油流出

対応と対策

消防本部、警察、県保健所及び河川管理者、市町村職員が現場に駆けつけ、発生源の特定と河川に油吸着マット及びオイルフェンスを設置しました。
川に流れ込んでいる場所を突き止めオイルマットで流出防止

事故後の対応

県が河川管理者として油の流出が収まるまで定期的に監視、油吸着マットの交換等行いました。
なお、原因者には、河川に油吸着マット及びオイルフェンスを設置した費用の請求が行われました。
 

終わりに

 万一、油流出させてしまった(発見した)際は、速やかに最寄りの市町村、消防署、警察署、国や県の機関に通報しましょう。
 冬期間は灯油使用量が多く、油漏れに気づかないことがあります。日頃からホームタンクの定期的な点検を行い、油流出事故を未然に防ぎましょう。