本ページは、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課浄化槽推進室が財団法人日本環境整備教育センターや主要なメーカー等にヒアリングした際に、想定されたトラブルです。(※)発生しうる事態を全て網羅しているわけではないため注意をお願いします。

小規模浄化槽について(浄化槽管理者、保守点検業者向け)

  • ・停電後、電力供給が再会された際に、ブロワ等電気系統が再起動しない場合があります。停電後に管理対象のブロワの稼働状況を確認する等、古い浄化槽については特に注意して下さい。
  •  停電後、電力供給が再会された際に、ブロワの風量設定、逆洗設定がリセットされるトラブル事例があります。停電実施後にブロワの設定を確認する等注意して下さい。
  •  ブロワが停止した場合、散気管上に汚泥が堆積し閉塞に繋がる恐れがあります。汚泥の堆積状況について注意して下さい。

中・大型浄化槽について(主に技術管理者向け)

 流量調整槽の汚水をポンプ移送している場合、停電によりポンプが停止する等、調整機能が停止する恐れがあります。通常は構造上オーバーフロー対策を設けているためすぐ問題になることはないと考えられますが、水位の異常上昇により汚泥やスカムが消毒槽に流入する等、衛生上の問題が発生する恐れがあります。移送ポンプを含む浄化槽については停電による機器のトラブルがないよう注意して下さい。元水ポンプ槽等、その他ポンプ移送を行っている処理装置についても流量調整槽と同様に注意して下さい。

※捕捉事項

間欠ばっ気を行った場合の浄化槽の処理機能について既往の研究があり、活性汚泥方式の中・大型浄化槽については6時間程度までばっ気状態を止めても水質への影響が軽微であることが確認されております。
このことだけでは結論は出せませんが、3時間のばっ気停止があった場合、即座に水質が悪化するわけではないためご注意願います。