県民の声

 
受付日 2025/11/19
受付番号 429
広聴形態 知事への手紙
提案区分 提言・要望
本文
 ご承知のとおり、令和7年度の秋田県最低賃金(951円から1,031円へ)は、他県に例を見ない発効日の大幅遅延の形で決定されております。
 しかしながら、物価高や税・社会保険料負担の増加により消費が一向に上向かない中、日本全体としては「デフレ脱却」の声が出てきているにもかかわらず、当地域経済の先行きはかつてなく不透明となっております。
 地元企業の多くが「粗利益の減少」と「消費税の逆累進構造」に圧迫され、賃上げの原資そのものが枯渇しているため、「企業は賃上げしたくてもできない」のが偽らざる実情なのであります。
 この状況下で、未発効の最低賃金について何らの政治的措置も取られないまま自動的に発効させることが、果たして県として最良の選択なのか、この点を直接問わせていただきたいのです。
 もちろん、最終決定権は秋田労働局にあり、県が単独で変更できないことは承知しております。
 しかし、地元企業が上述の苦難に喘いでいるのであれば、知事ご自身が「発効日の再検討」や「改定幅の再審議」を要請すること自体は、行政手続として十分に可能であり、その発言や行動自体の政治的影響も極めて大きいと考えられます。
 県内の事業者は、この数十年、地域経済の縮小と人口減少の二重苦にさらされ、今まさに瀬戸際に立たされております。ここで何も手を打たないまま地方の中小企業が倒れるのに任せるならば、地域の雇用・生活基盤、さらには自治体財政への波及も必至といえます。
 つきましては、次の各点について、知事ご自身のお考えを賜りたく存じます。
(1)審議会の混乱や経済状況を踏まえ、秋田労働局に対し、発効日の再検討または再審議を要請することは検討いただけないか。
(2)今般の最低賃金改定が、地方の中小企業の経営と地域経済に与える影響をどう認識されているか。
(3)県内企業のこれ以上の疲弊を止めるため、県として今後どのような政治的判断を行う余地があるとお考えか。
 秋田県の未来が、事業者・働く方々の双方にとって持続可能な基盤となりますよう、心より祈念しております。

県からの回答

 
処理区分 その他
本文
 最低賃金の動向は、若者の県外流出など社会動態に影響を与える可能性があることから、本県の最低賃金が全国最下位であったことは、決して望ましい状況ではないとの認識を持っておりました。そのため、様々な場面で私自らのそうした考えを発信し、賃上げの機運が高まるよう努めてきたところであります。
  このたびの改定により、本県は最下位を脱することになりましたが、最低賃金の発効日が令和8年3月31日とされたことは、異例の措置でありました。これは、大幅な引上げに対し、使用者側への配慮として、万全の準備を整えるための期間を設ける趣旨であったと理解しており、私としては、この決定を尊重するものであります。
  また、県内の経営者の皆様から直接お話を伺う機会を通じ、事業者からは何とかすると力強い言葉もいただいた一方で、全般的には現下の物価高により経営環境は厳しい状況にあり、賃金引上げが極めて大きな負担となることは十分に認識をしておりました。
 そのため、中小企業の負担軽減に向けた支援策を検討し、県庁内では、労働者の賃金に関して事業者に直接的な支援を行うことについて反対の意見もありましたが、最終的には私の決断により、「賃上げ緊急支援事業」を実施することといたしました。あわせて、県内の小売店等での消費拡大を図るプレミアム付き商品券の発行など、県民の消費を喚起する施策を講じるとともに、引き続き、事業者の生産性の向上や価格転嫁の実現に向けた総合的な支援を行うこととしております。
 こうした施策を通じて、県内企業が安定的に収益を確保し、継続的な賃上げを実施できる環境を整備してまいります。
  なお、近年の最低賃金の動向については、都道府県間の上積み競争で金額が決定されるなど、制度の本質とはかけ離れた実態が見られるところであり、抜本的な最低賃金制度の改正を早急に講じるよう、国に働きかけておりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
 私としては、賃金水準の向上と消費の拡大による「地域経済の好循環」を生み出し、県民と事業者の皆様が共にその恩恵を実感できる秋田の実現に向け、皆様の声に耳を傾けながら、力を合わせて取り組んでまいる所存であります。

 

事項名:人材育成・雇用対策