職員に対する知事年頭あいさつ要旨(令和8年1月5日)
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令和8年1月5日(月)10:30~ 県正庁
皆さん、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
私の持ち時間は15分ですので、楽にしてリラックスして聞いていただければと思います。
今年の年末年始の休暇は曜日の並びがよくて、かなり期間も長かったと思います。遠出をされた方、または秋田でゆっくり休んだ方、いっぱいいらっしゃると思いますが、今日から仕事始めということで、心機一転、リフレッシュをして、また仕事に前向きに一緒に臨んでいきましょう。
ちなみに、私は秋田県を一歩も出ませんでした。大体家の周りでだらだら過ごしたり、家の片付けをしたりして、元日に鹿角の湯瀬温泉に家族で泊まりまして、次の朝、大日堂舞楽を見てまいりました。1300年の歴史です。この中で大日堂舞楽を生で見たことある人ってどれぐらいいますか。結構いらっしゃる。まあしかしそれでも数人ということで、そんなに多くはないんじゃないかと思います。よく秋田県はPR下手だと言われますけども、すばらしいものもいっぱいあるのだけれども、実は県民自身が名前は知ってるけど行ったことはないっていうのがたくさんあると思います。大日堂舞楽をはじめ、様々な無形文化遺産がたくさんありますけれども、これからそういうシーズンが来ます。ぜひ、まずは県職員の皆さんも実は行ったことがないというものについて、今年はいろいろと見てみるという年にしていただければと思います。
さて、今年、干支は丙午。皆さんはよくご承知だと思います。60年前の丙午は、迷信によって出生数が大きく落ち込んだ1年でした。でも、もうこの令和8年、そんな迷信をまじめに信じてる人はほぼいません。いろんな思い込みとか決めつけとか、迷信、こういったものを今年は乗り越えていく、そんなものはもうないんだという、そんな1年にしていきたいなと私は思っています。そんな大がかりなことだけではなくて、本当に身の回りにもいろんな決めつけ、思い込みがたくさんあると思います。これはこういうものなんだと、これ以上は無理なんだとか、昔からこうだから、これを変えたらいろんな悪いことが起きるんだとか。果たしてそうかな。いろんなことが実はちょっと違う角度から考えたり、今までにはないチャレンジをしてみたりすることで局面が変わることがたくさんあります。私はそうやって生きてきました。ぜひですね、県庁職員の皆さん、去年までの自分を一歩ちょっと超えてみる。去年の仕事とまた違う踏み込み方をして業務に当たってみる。去年の自分を少し超えるという1年にしていただきたい。それが合わさり、集まって積み重なっていくと、本当に大きな成果につながると思いますし、それがひいては秋田県の発展に必ずつながっていくものだと思います。今、既にいっぱいいっぱいだと、困難にぶち当たって大変なんだという方もいると思いますが、そういった方はその目の前の困難をまずは一歩乗り越えてみる、少しでも去年よりもちょっと頑張ってみると、それで結構です。去年までの自分を一歩超える、そんな1年にしてください。
県行政としては、何と言っても私が昨年知事に就任をしてから初めての総合計画の策定、そして当初予算の編成となります。いよいよ本当の意味での鈴木県政のスタートになるものだと思いますので、ぜひ私が先ほど申し上げたような、去年とはちょっと考えを変えてみる、そういうチャレンジングなものを一緒になってつくっていただきたいと思います。
総合計画では様々な数値目標を掲げました。この数値目標に対する思いというものも今度からは違うものだと思っていただきたい。これは、とりあえず数値目標は掲げ、それに向かってできる限りの努力をしていこうというものではありません。掲げた目標は必ず達成をする。そのために必要なのはどこまでなんだろうな、どういうことをどれだけやればこれは達成するんだろう、そこから逆算をして今行うことを決めていく、そのためのものが数値目標であります。ですから、もし取組がぬるかったり、緩かったりすれば達成できない、それは仕方ないですよね、ではなくて、もう掲げたのだから、これはもう何としてもやるしかないんだという思いを持って、総合計画の策定とその実行に当たっていただきたいと思います。その最終的な責任を私が負うということですので、そこはいろんな柔軟な考え方を取り入れてみたりと、頑張って一緒になって走っていただきたいなというふうに思います。
全部局に共通する事項として、クマ対策、そして防災、さらには賃上げ、この三つ、もう部局横断で皆さんで取り組んでいただきたいと思います。クマ対策は言うまでもなく、安全・安心という県民の最も基本的な願い、私たちの最重要で最低限の責務です。これを全庁上げて取り組んでいくと。その司令塔になるのは生活環境部でありますけれども、もうこれは全ての皆さんが少しずつ協力をして実現していきたい。
昨年の秋は大変なことになりましたが、これは日本でも現代に入ってから誰もが体験したことのない状況になったわけです。ですから非常にチャレンジングな課題ではありますけれども、人口減少最前線であり、クマの被害も一番大きかった秋田県の果たす役割というのはすごく大きいものがあります。今までの延長線上ではなかなか解決できない。ですから、かなりチャンネルを変えて、今年はこのクマ対策というものを、まずは街中に当たり前にクマが出てくるようなこの状況を二度と生起させない、そのことを全力で実行していきたいと思います。
今年は一応ブナの実は豊作予想ということになっておりますが、春先は関係ありませんから、まず人や里は怖くないということを学んでしまったクマがどれだけ春に出てくるのかというのはちょっと分からない部分があります。まず今のこの冬の間にしっかりとした計画を立てておいて、春からはその出没抑制というものを実現していきたいと思います。
それから、ちょっと部局ごとの話に行きます。
総務部から行きますけれども、今年も大雨災害は起こるものだと思って準備をしましょう。県民を上げて、また民間事業者の皆さんの力を借りながら、何としてでもその被害を極限まで少なくする。発生は止められませんので、その被害を大きくしないようにするということを、これは建設部も含め、ハード・ソフト両面でのインフラ整備、防災対策というのを進めていかなければならない。県民の皆さんにもさらに意識を高めていただくというために、私もしっかりと努力をして発信をしていきたいと思いますので、人身被害を少なくともゼロにしていきたいというふうに私は思います。
また、総務部の関係では、ブランディング、発信強化、これを今年はしっかり進めていきたいと思っています。県のトータルブランディングですね。これについての体制整備、または人選といったものも今進めているところですが、県民がまずは「秋田県はやっぱりすばらしいんだよ」ということを、しっかりと誇りに思えるようなブランディングであり、かつ対外的にそのブランディングによって秋田県の売り込みをしっかりと進めていける、最終的にPRして終わりではなくて、来客に結びついたり、物販、消費に結びつくというような、実のある、しっかりと成果につながるブランディングを進めていきたいと思います。
また、持続可能な行政運営と財政の健全化という大変大きいテーマでありますけれども、これも厳しい認識を私は持っております。しかしながら、やるべきテーマもたくさんありますから、これはやっぱり総務部の皆さんの知見をしっかりと生かしながら両立をしていかなければならないというふうに思っています。
企画振興部は総合計画の策定に今当たっていただいておりますが、これまでと違って先ほど申したような達成はマストであるという目標を掲げ、それまでの道筋というものを可能な限り詰めていきたいなというふうに思います。
マーケティング戦略室が発足して半年になりました。非常に多忙であるというふうに聞いておりますけれども、これは体制を強化して、これまでの半年でそれなりに、「あ、こういうことか」と分かった人、いや、いま一つぴんと来ない人、たくさんどちらもいると思います。これを少しでもどんどん全庁的に認識を共有して、一人一人がマーケティングマインドを少しずつ、去年の自分よりは今年の自分のほうが、より県民のこと、お客さんのことを考えてるなという仕事ぶりに変えれるようにというふうに私は進めていきたいと思っております。
それから、デジタルトランスフォーメーションですね、これは企画振興部マターではなくて、もう全庁マターであります。秋田県はグーグルワークスペースの導入によって、都道府県レベルでは実はもはやかなり全国でもトップクラスで進んでいるデジタル県庁だと私は思います。これから、その県庁内のやはり年齢層だったり、まあ上級幹部の方ほどあんまり使いこなせていないというような現状もありますので、県庁内のデジタルインクルーシブというものをしっかりと進めていきたいというふうに思います。また民間も若干遅れているなというふうに思いますので、今度はまず県庁がしっかりと進めた上で、民間の小規模事業者も含めたところのデジタル化というものはしっかり進めていきたいと思います。
あきた未来創造部は、私が本丸と位置づけている人口社会減対策をしっかりと進めていただく部署です。これはもう、これまでも頑張ってはきたのですが、角度または強さというものをしっかりと変えていって成果につなげていきたいと思います。クマ被害、かなりマイナス要因ではありますけれども、もうこれは克服をしていくしかないと。その上で、若い人たちだけじゃなくて様々な年齢層、しっかりとターゲットを絞って移住定住促進を進めていきたいと思っております。
結婚の希望をかなえる。これは生き方を決して強いるものではなくて、やはり結婚願望がある人というのはいまだに大変多くいます。ただ、出会いがなかったり、経済的に苦しかったり、そうしたハードルがあるから婚姻数につながっていない。人口減少の一番のボトルネックは、この婚姻数でありますから、ここはしっかりとマーケティング思考を取り入れながら成果を出していきたいなというふうに思います。
また、性別や年代にかかわらず、のびのび暮らしていける秋田をつくっていくということで、私はまず県庁内、決して風通しが悪いというふうには思っていませんが、これまで以上に、若手であろうが、男性であろうが、女性であろうが、自分の言いたいことをすぱっと言ってもいい、それを健全な議論によって結論を導いていくと、そういう文化を醸成していきたいと思います。
観光文化スポーツ部は、マーケティングを最大限に活用してPRを強化する、またはウェブサイトなどのブラッシュアップをこれからしていきます。まずは来てくれるお客さんをしっかりと増やしていく。そして、来たお客さんがお金を落としたくなるような観光地づくりであったり、宿泊・飲食事業者のブラッシュアップというものを進めていきたいと思います。
競技スポーツ力ですね。これも現状は非常に厳しい状況があります。今、国スポもありましたし、また学生のスポーツについても非常に苦戦をしているという。これはやっぱり秋田県民の誇りをもう一度取り戻すという意味でも、私はしっかり力を入れていきたいと思います。「スポーツ立県あきた」という看板を掲げて久しいのですが、それにふさわしい、実の伴う、実のあるそういう対策を進めていく。そのためには、教育委員会の皆さんにもしっかりとお力を貸していただきたいというふうに思っています。
文化振興、スポーツばかりじゃなくて、いろんな、音楽、演劇、芸術と様々な楽しみ方が秋田県でできるように、これまで以上に私は力を入れていきたいと思います。人口が減っているから難しいよという声もあるのですが、88万人という都道府県の人口、また秋田市は30万人を切ったぐらい、これは決して小さい人口規模ではありません。この規模にふさわしい、いろんな多様な楽しみというものは、これからも実現できると私は思いますので、しっかりといろんな選択肢というものを各地で残せるように努力をしていきたいと思っています。
健康福祉部は、持続可能な医療提供体制をしっかりと構築していくと。もうこれは非常に難しいのですが大事なことであります。医療人材の確保について、まあ一つ、今、診療報酬が改定されました。また、新しいデジタル技術の導入も県庁で検討しております。様々な取組で、今いる人材でしっかりと医療サービスを提供できるような体制を取っていくということ。それから、由利地域に関して、看護師養成校、非常に厳しい状況にあると。これはサテライト化、先日の議会の委員会でも答弁しましたけれども、それをしっかりと進めていく方向で今検討しておりますので、それをはじめとするいろんなチャレンジングな取組によって、秋田県の県民の医療と健康を守りたいと思っております。
もうこの分野はいろいろあり過ぎて、もうさっとお話ししますけど、特定健診、がん検診、障害福祉、またケアラー支援、里親支援センターもできました。また自殺対策、本当に誰一人取り残さないようなそうした福祉政策というものを心を通わせながら進めていきたいというふうに思っております。
生活環境部は何といってもクマ問題、本当に昨年大変な思いをされました。お疲れさまでした。でも、まだ戦いは終わっていない。今、冬の間にしっかりと準備をして、冒頭にも申し上げましたが、二度とあのような、ドアを開けるのも怖いというような秋田県にしないように、全庁を上げて取り組んでいきたいと思います。
一方で、白神山地世界遺産センターは今年リニューアルします。そしてアクセス道路も全面通行止めというものが解除されます。また森吉山の国定公園に向けた申請と、明るいニュースも結構あります。忙しいのですが、そうしたものもしっかりと進めながら、秋田県の環境をしっかりと守っていただきたいと思っております。
農林水産部、需要に応じた米生産、最近非常にネガティブに捉えられがちな言葉になってますが、あえてここで申し上げたいのは、需要をつくって米増産ということでありますので、これから、まずは秋田県の一番の強みである稲作の生産能力を高めていく。一時的に今、生産現場の体力が回復しました。この好機をしっかりと生かして、生産性を向上する。その結果、担い手が確保されるという米の生産に力を入れていくとともに、シイタケ、ネギといった園芸、さらには比内地鶏、秋田牛といった畜産、この高付加価値の米というものを多角的にしっかりと生産体制を取っていきたいと思います。
一方で、国際情勢が非常に不透明化しております。私、よく日本の食糧安全保障をしっかりと秋田は守るんだというふうに申し上げておりますが、これは国内で生産するだけではなくて、肥料や飼料といったものの調達、これは今かなり輸入依存度が高い状況にありますので、もう少し長い視野で、どんなことが世界で起きたとしてもしっかりと秋田県は食料を作ることができるんだというそういう視点もこれから大事にしていきたいと思っております。
また、J-クレジットなどの勝機を生かした林業活性化、そして、今、漁種がですね、どんどん難しくなっている、今までとれていた魚がとれなくなっている。ここはもう自然が相手ですので限界があります。しっかりと発想の転換といったものを生産者とともに対話をしながら支援をしていきたいというふうに思います。
また産業労働部、賃金向上、そのためには体力のある誘致企業だけではなく、中小、小規模事業者の皆さんもしっかりと生産性を高めていけるような補助制度の裾野をどんどん広げていくといった、みんなを巻き込んでいくという事業を展開していきたいというふうに思います。4月には生産性向上センターも設置されますので、まずはやっぱり県内の経営者の意識改革、それから、小さい会社でも新しい技術を取り入れて生産性を拡大して向上していこうというそういう取組を進めていく。それから、GX関連産業の集積、誘致企業によるAターンの促進といった取組も引き続き進めていきます。
国や大企業とお話をしてても、この洋上風力発電といったGX銘柄、これが国としてもうやめていくという雰囲気は一切ありません。もう進めていきますので、秋田県としても力強くその最先進地を目指していきたいと思います。
建設部については、ハード・ソフト、インフラ整備、防災力・減災力の強化、これは粛々と進めていきます。また、持続可能なインフラマネジメント、人口減少地域としてはその最前線を走らないといけません。これもそう簡単なことじゃないのですが、チャレンジングに挑んでいきたいというふうに思います。クルーズ船や臨海処理センターといったチャレンジも今行っておりますので、一緒になって頑張っていきたいと思います。
教育委員会は、入試制度をはじめ多くの議論を今させていただいております。不祥事も若干多いですし、やはり教育のアップデートというものは必要だろうと私は思っています。やはり教育現場の先生方、大変な負担があると思いますので、外部に任せるところは任せていただいて、いろんな教育の在り方というのを積極的に検討していきたいと思っております。何においても子どもを中心に据えて、子どものためには何が一番いいんだろうと。いろんな生き方があるし、いろんな選択肢を残すという方向性で、一緒に教育をアップデートしていきたいと思います。
出納局ですが、来年1月、新財務会計システムが稼働ということで、それまでの1年間、準備期間となるのですが、それと並行しながら今までどおりの適切な業務執行に努めていただきたいと思います。
最後に警察本部の皆さんにも、クマ対策でお力をお借りしたいということ、それから特殊詐欺、これは今もう県民の安全、財産を守るという非常に大きな危機に瀕していると思います。まあ日進月歩の分野ではあるのですが、しっかり県の生活環境部と連携をしながら、被害に遭う方が一人でも少なくなるように努力をしていきたいというふうに思います。
少し時間オーバーしてしまいましたけれども、各部ごとに私の今考えてることをかいつまんでお話をいたしました。
今日から仕事始めとなります。令和8年、丙午の年。私としては、県庁、教育委員会、そして警察本部の皆さん一人一人が、心も体も健やかに、気分良く仕事に向かって、みんなで成果を出していける、そんなすばらしい1年にしていきたいと、そのために努力をしていきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願い申し上げまして、年頭の挨拶といたします。
ありがとうございました。