和牛肉の美味しさの重要な要因の一つである筋肉内脂肪の不飽和度が近年低下しています。不飽和度が高いほど脂肪の融点が低いため、良質な霜降り肉とされていますが、現在のところ不飽和度を高める肥育技術方法は確立されていません。
 また、和牛肉の筋肉内脂肪の個体差および生産者間の技術差は、不飽和化酵素の遺伝子発現量の違いによる影響が大きい可能性が示唆されています。
 そこで本研究では、不飽和化酵素等の遺伝子発現を指標として、発現の小さい個体に対して不飽和度を高める飼料を開発するとともに、血中因子により肥育中に不飽和度の低い個体を診断する指針を策定し、飼養管理の改善による不飽和度向上技術を開発します。

 本試験は他機関との共同研究であり、秋田県農林水産技術センターでは以下の試験計画を担当しています。

  1. 不飽和度を高める飼料および給与技術の開発
    • 不飽和度を高める飼料による肥育試験
    • 生産現場に即した飼料給与技術の確立
  2. 不飽和度の低い個体の診断と飼料管理技術の確立
    • 不飽和度の低い個体の診断技術の実証

詳細は、以下のPDFファイルを参照ください。