H20年度八郎湖におけるアオコ発生状況
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八郎湖の富栄養化と密接な関係にあるアオコの発生状況をお知らせします。
- アオコの発生状況は、国立環境研究所が提唱している「見た目アオコ指標」により、レベル0~6に分類して整理します。詳しくは「見た目アオコ指標(八郎湖版)」についてをご覧ください。
- 次の位置で確認しています。
アオコの発生状況
今年度は、8月上旬から9月中旬にかけて、調整池の所々に濃いアオコの発生が確認されましたが、平成17、18、19年度と続いた湖面全体が濃い緑色で覆われるようなアオコの大量発生は見られませんでした。
アオコ発生の概況
6月30日に八郎湖増殖漁業組合から「きな粉状にアオコが発生している」との連絡を受け、以後、アオコの発生状況を調査しました。
7月上旬から8月中旬にかけては、主に調整池の東側の流入河川の河口部や湖岸のヨシ植生帯などで局所的に濃いアオコが確認されましたが、湖面全体への拡がりは見られませんでした。この期間でも、晴天・静穏による発生と降雨・波浪による消失を繰り返している状況でした。
8月下旬から9月上旬にかけては、主に調整池の西側の湖岸や河川・水路で濃いアオコが見られ、航空写真でも西側湖面の広範囲にわたって緑色が確認されました。また、降雨による防潮水門の開閉により、湖水とともにアオコが海へ流れ、一部は船川港内等でも確認されましたが9月上旬には消失しました。
9月中旬からは、晴天日が続き、調整池の所々で濃いアオコが発生し、9月16日には、調整池の湖心から東側にかけて筋状のアオコが確認されました。
平成20年度の調査状況は、次の一覧表のとおりです。
平成20年度におけるアオコの発生状況一覧表(「見た目アオコ指標」によるレベル標記)
発生状況の詳細
8月13日は、 調整池東部、東部承水路南部の湖岸や流入河川河口部で局部的にアオコの発生は確認されたが、湖全体に広がっている状況は確認されていない。8月14日は、早朝の降雨等により、流入河川や湖岸でもアオコの発生はほとんど確認されていない。8月12日の航空写真では、馬場目川河口沖の湖面に濃い緑色が確認されたほか、大久保湾、調整池西側の湖面(南部排水機場から防潮水門を望む地点)でも緑色の筋が確認されている。8月26日の現地確認で、調整池の西側にアオコが発生しているのを確認した。特に、天王水路、塩口水路、小深見川河口部で、レベル2から6のアオコが発生が見られた。8月27日の現地確認でも同地点から湖面に向かってアオコが拡がっている状況が確認された。8月27日の航空写真では調整池の湖心付近から西側に筋状の緑色が確認され、防潮水門付近では、湖面が全体的に緑色を呈し、特に男鹿市側の湖岸が濃い緑色となっていた。9月2日の航空写真では、調整池西側の湖岸で緑色が確認されるが、湖面への拡がりは確認されない。9月8日には、馬踏川大橋を除く調整池の東側では、アオコの発生は見られなく、調整池西側の小深見川もレベル4に低下している。9月10日の航空写真では、東部承水路、調整池では、湖岸、湖面に緑色が確認されないが、西部承水路の祝田橋から南部排水機の間に緑色が確認され、現地調査でも潟端橋(西部承水路に架かる県道男鹿・八竜線の橋)でレベル3の点状のアオコが散見された。9月16日の調査では、再び、調整池の所々で濃いアオコが確認された。17日の航空写真では、湖心から東側にかけて筋状のアオコが確認された。22日の現地確認では、調整池の東側や西側の流入河川等や湖岸にレベル4前後のアオコの発生が確認された。26日は強風により湖水が攪拌されている状態であり、全体的にアオコは抑制されていた。30日は東部承水路の岸でアオコの濃度が高く、F1取水口、大潟橋、三倉鼻の他、新生大橋から見渡すと大潟村側の岸にアオコが集まり緑となっていた。10月7日は全体的にアオコは抑制されてきているが、馬踏川大橋、三倉鼻、F1取水口、天王大崎では、アオコレベル3~4の状態であった。10月14日はF1取水口と三倉鼻付近の湖岸でアオコが密集しているのが確認された。水温も20℃以下と低下しており、現存するアオコが出てきているようである。10月21日はF1取水口と三倉鼻の湖岸でアオコが密集しているのが確認された。10月28日は馬踏川橋でのみ、粉状にアオコが浮いているのが確認された。
本ページへ掲載されている「H20年度アオコ発生状況一覧表」はオープンデータです。
オープンデータの利用規約は次のページから御覧ください。
※:本アオコ調査結果は、R4年度に実施したオープンデータ化に伴い、データを再整理しています。
調査地点の詳細
- ①馬踏川大橋(馬踏川末端の橋)から川岸を目視
- ②飯塚排水機場前の湖岸を目視
- ③馬場目大橋(馬場目川末端の橋)からの目視
- ④馬場目川河口に設置しているオイルフェンスの右岸・湖側を目視(アオコがフェンス前に吹き寄せられて溜まり、レベルが高くなる傾向がある)
- ⑤八郎湖増殖漁業組合前の湖岸を目視
- ⑥E1取水口向かい側(八郎潟町湖岸)の三倉鼻付近の湖岸を目視
- ⑦馬場目川河口向かい側のF1取水口(大潟村湖岸)付近の湖岸を目視(アオコがヨシの間に吹き寄せられて溜まり、レベルが高くなる傾向がある)
- ⑧天王大崎のヨシ等の植え付け箇所の粗朶消波堤内を目視(流れがないためアオコがたまり、レベルが高くなる傾向がある)
平成20年10月7日の状況(アオコ顕微鏡写真)
平成20年9月17日の状況
調整池湖心上空の航空写真 湖心から東側に向かって緑色の筋が確認される | 調整池東側湖岸上空の航空写真 湖岸に濃い緑色が確認される |
馬踏川河口上空の航空写真 この写真より北側の湖岸に比べると緑色が薄くなっている |
平成20年9月10日の状況
馬踏川沖の航空写真 馬踏川河口、豊川河口、河口沖とも緑色は確認されない。 | 馬場目川河口沖の航空写真 湖岸、湖面とも緑色は確認されない。 |
三倉鼻沖の航空写真 湖岸、湖面とも緑色は確認されない。 | 南部排水機場沖の航空写真 排水口から灰色の筋が確認される。 |
防潮水門沖の航空写真 湖岸、湖面とも緑色は確認されない。 | 西部承水路南端の航空写真 祝田橋の南側から南部排水機場まで緑色を呈しているのが確認される。 |
平成20年9月2日の状況(航空写真)
馬場目川河口の航空写真 緑色は確認されない。 | |
南部排水機場を望む航空写真 南部排水機場の東側湖岸に添って緑色が確認される。 | 防潮水門の航空写真 8月27日には全体に男鹿市側湖岸に濃い緑色が確認されたが、ほとんど確認されない。 |
平成20年8月27日の状況
小深見川魁橋 上流方向を望む アオコが風に流され流下している(レベル6) | 小深見川魁橋から湖方向を望む アオコが筋となって湖方向に流れている |
船越川曙橋 曙橋直下 アオコが集積している(レベル6) | 船越川曙橋から湖を望む アオコが集積している |
天王排水路境田橋 湖岸側にアオコが集積している 波が強く、膜にはなっていない(レベル4) | 塩口水路南端 腐敗し、悪臭がする(レベル6) |
馬場目川河口の航空写真 アオコの緑色は確認されない 河口部のオイルフェンスは8月24日に撤去されている |
馬踏川河口沖の航空写真 河口岸部や湖岸に緑色が確認されるが、湖面には緑色は確認されない。 |
調整池湖心付近の航空写真 湖面全体の所々に緑色が筋になって確認される。 | 調整池防潮水門を奥に望む航空写真 全体に緑色が確認される 特に、男鹿市側湖岸が濃い緑色を呈しており、小深見川は全面緑色を呈している |
南部排水機場の航空写真 排水口付近は灰茶色を呈しており、沖に緑色の筋が確認される | 天王塩口水路の航空写真 水路南端(手前側)に濃い緑色が確認され、水路出口から湖面に拡がっている |
平成20年8月12日の状況
レベルが高くなっている。(レベル3~6) | 飯塚排水機場前 岸から離れるとレベル2程度。(レベル2~5) |
馬場目川河口右岸 オイルフェンスでアオコが止まっている。(レベル1~5) | 大潟橋(漁協前) (レベル3) |
三倉鼻 (レベル4) | F1取水口 (レベル1) |
馬踏川、豊川河口沖の航空写真 | 妹川、飯塚川河口沖の航空写真 |
馬場目川河口沖の航空写真 | 三倉鼻沖の航空写真 |
南部排水機場沖の航空写真 | 防潮水門を望む航空写真 |
平成20年8月8日の状況
馬踏川大橋(上流方向) 右岸にアオコが吹き寄せられている(レベル6) | 飯塚排水機場 岸壁付近はレベル2の状況であるが、数m沖は、緑は確認されない。 |
馬場目川河口右岸 いつもは、オイルフェンス湖側にアオコが吹き寄せられているが、この時は、粒が少し浮いている程度(レベル2) | F1取水口 植生帯内にアオコが吹き寄せられている。(レベル4) 植生帯の外には、緑は確認されない。 |
天王大崎(植生帯内) 水の流通の少ない箇所には、アオコが溜まっている(レベル0~6) | 顕微鏡写真(8月7日大潟橋漁協前にて採取) |
平成20年8月5日の状況
天王大崎 粗朶消波堤内ではアオコが発生がみられる。(レベル4) 湖岸から数m沖では、緑が確認できない。 | 馬踏川大橋 川面全体に緑の筋が確認できる。アオコは、馬踏川大橋上流約200まで遡上している。(レベル4) |
飯塚排水機場 湖岸から沖数mにわたって、アオコが吹き寄せられた状態(レベル4) | 馬場目川河口右岸 オイルフェンスの湖側にアオコが吹き寄せられている状況(レベル5) オイルフェンスの川側では緑色は確認されない。 |
大潟橋(漁協前) 堤防付近にアオコが吹き寄せられ緑色を呈している。(レベル3) | F1取水口付近 アオコの発生はなく、浅いところでは底が見える状況。(レベル0) |
天王大崎沖の航空写真 湖岸沿いに筋状のアオコが確認される。 | 大久保湾天王大崎沖 濃い緑色のアオコの塊が確認される。 |
馬場目川河口河口 オイルフェンスによりアオコの遡上が防がれているのが確認される。 |
平成20年7月31日の状況
井川川の千潟橋の下流側 右岸に筋状のアオコ(レベル3) |
平成20年7月30日の状況
馬場目川河口右岸 オイルフェンス湖側にアオコが吹き寄せられている(レベル3) | |
顕微鏡写真(7月30日大潟橋漁協前にて採取) |
平成20年7月27日
漁協前から大潟橋を望む 湖岸からは湖面の緑色は確認できない。 | 漁協前の堤防付近 うっすらと緑色の粉状を呈している(レベル2) |
近の植生帯 植生帯内にアオコが吹き寄せられた状態(レベル4) | F1取水口沖の状況 湖岸からは湖面の緑色は確認できない。 |
平成20年7月9日の状況
三倉鼻付近 | 大潟橋付近 |
馬場目川河口付近 | 大潟橋付近漁協前(レベル3) |
馬場目川河口対岸 F1取水口付近(レベル4)アオコが湖岸のヨシ植生帯に吹き寄せられ、膜状に植生帯湖面を覆っている状態 | 大潟橋付近のアオコ顕微鏡写真(7月7日採取) |